変な撮影「0円〜カメラマン」を始めた理由
さて、前回
「0円〜カメラマン」始めます
と題して記事をアップしましたが、そんな考えに至った理由をここにまとめようと思います。
今回もざっくり結論から言います。
それは
値付けが絶望的に苦手だったから
です。
なので、いうならば
「自分で写真の値段なんか付けられへん!もう値付けはクライアント側に丸投げしよう!」
という、超絶投げやりな考えからの話です。なんか、しょうもなくてすみません。
もっといえば、自分の写真に対しての価値を値段で設定するのが怖かった、というのがあります。なんなら、いまも怖いままです。
ちょっと長くなりますが、まず僕の「自身の写真に対する思い」を書こうと思います。
僕が一眼レフを初めて手にしたのは、いまから15年くらい前。2009年の8月には撮ってた記憶があるので、ちょうど15年が経つくらいですかね。
んで、2015年の夏くらいからフリーランスのライター・カメラマンとしての活動を開始しました。ので、カメラマンの仕事としてもすでに9年近くやってきたわけではあります。
なのですが、僕は自分の写真の価値というものがずっとわからない状態でした。たしかに、「キレイな写真だね!」と、多くの人が言ってくれたし、特に風景や建物とかの写真は、自分でもそれなりのクオリティのものが撮れているという自負はありました(少なくともライターとしての記事に使えるくらいには)。
もちろん被写体の魅力を写真の中で感じることはありましたし、ありのままの魅力を写せているという意味では満足していた写真もいっぱいあります。また、撮らせてもらった相手が喜んでくれると、素直に嬉しかったです。
ただ、自分の写真を「良い」と思えることはあまりありませんでした。ましてや自分の写真を「好き」と思えることはほぼなかったかなと。でも、そのことに疑問は持っていなかったし、なんならそれでいいと思っていました。
んですが、少しずつその気持ちは変わっていったんだなと、いま振り返ってみると、そんな風に思えます。
好きな芸術家の好きな作品を見つけたり、
本当に素敵な写真を撮る写真家さんと同じ場所で取材したり、
あるいは絵画などの芸術作品を熱心に生み出そうともがいている友人と出会ったり…
そんな中で僕も自分が良いと思える写真を撮れるようになりたいかも…と、そういった変化が水面下で起こっていたのでしょう。
いずれにしても、そんな風に最初は無意識的なものだったのが、チラチラと頭の片隅に浮かび上がるようになった。それが、2023年の4月頃だったかなと。一年ちょい前ですね。由布院でのいろんな人との出会いには、そういった意味でも感謝しかありません。
そんなこんなで、自分で良いと思える写真を意識的に撮り始め、少し経つと「ん?これは良い写真じゃないかな?」と思えるものが、少しずつ、本当に少しずつだけど増え始めました。
月に数枚程度かもしれないけど、それでも自分にとっては大きな進歩でした。
不思議なことに、そういうことを自分で思い始めていると、人から「良い写真だね」と言われることが増えたんですよね。
今年に入ってからの話だと、何年間も一緒に仕事している編集さんに「カメラかえました?今回、写真良いですね!」なんて言われることもあって。
すごくないですか?ほんとにおもしろいものだなあと。
とはいえ、それで撮影の仕事がバンバン増えた、なんてことはなく。あくまで自分がいいと思える写真が増えて、周りも良いと思ってくれる機会が増えたなー、良かったー。くらいのもんだったんですが。
そんな写真を見てかどうかはわかりませんが、「写真を撮ってほしい」という声をかけてもらえたんですよね。「こいつの写真がいい!」と思ってもらえたのか…と嬉しいことが何回か起こったわけです。
他にも、タイミング的にはもう少し早いのも含まれてるけど、これまでに仕事として撮影を依頼してくれた友達にも感謝しかないです。
あと、最近では、「撮ったら喜んでもらえた!」という体験がいっぱい増えているのと、なんなら「写真を教えてほしい!」という人まで現れて、ありがたい機会が本当にいろいろと起こりまくっているのです。
となると、もう値付けが苦手なんてバカみたいな理由で、写真を通じたおもしろいチャンスを逃してるの、めっちゃもったいなくない…?という思考に至りまして。
はい、ということで、「0円〜カメラマン」誕生です。どうぞご贔屓に。
いまでも、「岡本大樹に撮ってほしい」という気持ちに応えられるのだろうか…?、という怖さはやっぱりあります。めちゃくちゃあります。
「この値段でこのクオリティかぁ…」とか思われるかもしれない…。という不安も、たぶんこの先もなかなか手放せるとは思えません。が、それ以上におもしろい何かを求めて。
そんな気持ちで、ゆるゆるとやっていけたらなと思います。ので、何か一緒におもしろい撮影ができそうな時にでも、チラッと「そういえば、こんなやついたな」と、思い出してもらえたら幸いです。
依頼の仕方や値段の考え方(?)に関しては前回の文章を読んでみてくださいませ。では、よろしくどうぞ。
いつも写真を見てくれているみなさんへ、この場を借りて感謝の思いを。
いつもありがとうございます。フラフラしている自分ですが、今後ともどうぞよろしくお願いしますね。
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