老いも若きも #8 リア王

最初に断っておきますが、既に「マクベス」「アントニーとクレオパトラ」も読了しています。
ですが、先程リア王を読了したので、記憶が新しいうちにと思って書いてます。

この作品も四大悲劇の一つに数えられている作品です。
内容は知らずともタイトルは知っているという方は多いと思います。

この作品を一言で表すと「親子」の物語です。

タイトルの"老い"はリア王のことを、"若き"は3人の娘を自分なりに表しているつもりです。

リア王を現代的な言葉で表すとすると老害という言葉が当てはまるのではないかと感じます。
この老害を娘たちが懲らしめるという勧善懲悪かなと思いながら読み進めていましたが、そんなに単純な話ではなく、そこは流石シェイクスピアと拍手を送りたい気分でした。

シェイクスピア作品にネタバレという概念があるかは不透明ですが、「悲劇」というのは主人公(タイトルロール)が亡くなり終わる作品だと自分の中で勝手に定義してこれまで10作品程読んでいます。

ただ、この作品は一部の登場人物を除いて全員悪人だと感じたので寧ろハッピーエンドにも捉えられるような気がしました。
実際にアメリカではハッピーエンドの「リア王」が上演されているようです。

前に書いたかも知れませんが、僕は「喜劇」よりも「悲劇」の方が好きです。
理由としてはより登場人物の人間味を感じられるからです。
悲劇であっても後味が悪いというか、胸糞悪い作品は一つもないと思います。

実際にリア王も死に際には僅かばかりではありますが、希望が見出せたのではないかと勝手に想像しています。

最後になりますが、この作品も道化がいい味出してました。初めて解説で道化について取り扱われていました。嬉しかったです。

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