剣と魔法の世界について

少し前のGW、実家に帰省していてそこまでやることもなかったので「盾の勇者の成り上がり」という作品がWeb小説で書いてあったのを読んでみました。世界観は今回の記事のタイトル通りなのですが、ドラゴンクエストのような世界観でした。今までの転生モノの作品は、転生した主人公のステータスがやたらと高すぎて、物語が白けてそうだなと思って敬遠しておりました。しかし、この作品は貧乏くじを引かされた主人公が、デメリットと向き合い屈折しながらも成長するという、ジャンプ漫画にしても良さそうなものでしたので見入ってしまいました。

「おれが事故とかで死んだら、墓に剣とか盾とか鎧のレプリカを置いといてくれよ〜!笑」

 帰省中、私は両親にふとこんなことを言いました。人間死んだら生き返りませんが、実は別の世界に意識が飛ばされて転生するのではないか!?と信じ込むことがたまにある訳です。そうだったら良さそうだなと思い込んでいることがあります。仮に本当に転生できたとします。転生できてもいきなり困ることが出てきます。

「自分はどうやって働くの?」

そう、職業です。剣と魔法の世界に生きようとするとき、最初に当たる壁が職業です。あの世界にも国がある以上、社会が存在します。社会があるということは、お金のやり取りも発生します。ただ、現実と違うのは、剣と魔法の世界には、会社がありません。会社が無いのでお金は国王以外から支給されません。つまり、自分でお金を稼ぐ能力がより求められます。生活を成り立たせる為にはどんな形であれ、お金が必要となります。
 
 職業は大きく2つに分けられます。1つは一般職です。街の中にある職業ですと、道具屋・宿屋・武器屋・防具屋・銀行辺りが思い浮かびます(細かく言えば建築士とか料理人も入るかもしれません)。しかし、この世界は、先述の通り、会社がありません。ということはこれらの職業は個人事業となります。街の外に出て戦闘をしなくてもいい代わりに、決められた範囲で自分で稼ぐ能力が求められます。更に、収入がお客様頼りになるので安定しません。もう1つは戦闘職です。国王の指示に従い、国の護衛をしたり、魔物や魔王討伐の旅に出かけたりします。戦士・魔法使い・僧侶辺りは戦闘をする職として思い浮かぶでしょう。国の護衛をしたり、魔物を倒す職なのでかなり稼げると思います。

 フィクションの世界なら主人公は迷わず戦闘職となっています。私も戦闘職で魔法使いや僧侶を選びたいですが、すぐに無理だと思いました。魔法使いや僧侶は後方支援で、魔法を使うので戦士等の前衛と違って前に出なくて良いのでダメージを負いにくい点は魅力です。しかし、魔法を使うので、専用の文字が読めたり呪文の属性や唱え方を勉強しなければなりません。つまり、語学に堪能且つ属性の相性に敏感でなければならないのが魔法使いです。更に僧侶は味方の体力や毒・麻痺といった状態異常を回復するので、語学の他にも医学の知識に富んでなければなりません。私は中学国語の試験で「泣きっ面に蜂」と答える問題を「泣きっ面に拳」とか、植物が昼間吐き出すものを「酸素」ではなく「デンプン」と回答するような超バカなので、後方支援をしようとしてもすぐに限界がくると思います。このことから、戦闘職を選んだら間違いなく無理矢理戦士にさせられます。しかも戦士は前衛で戦わなければならないことからダメージも負いやすく、下手すれば死ぬ危険もあります。しかも、フィジカルがモノを言う職業ですので、生きている以上老いが来ることを考えたら魔法使いや僧侶と比べても非常に短命な職業であり、潰しが利かないところが難しさを感じました。私個人としては、戦士とはスポーツ選手をより危険なものにしたものであると認識しています。ドラゴンクエストとモンスターハンターを両方やったことがある人やプロスポーツ選手が引退する年齢について考えたことがある人なら戦士という職業や、戦闘状況がイメージしやすいのではないでしょうか。

 最悪、転職の道も選べますが、呪文の知識がない状態となったり、前衛に出たことが無かったりと経験の乏しい状態でまた戦わなければならないことを考えると、そんな人をパーティに入れるのもリーダーの立場からすればリスキーです。転職すると、パーティから外される可能性も出てきます。しかも呪文や戦術等を0から学ぶ時間もそこまでないようにも思えます。

 剣と魔法の世界はとても生きにくい世界だと思いました。ゲームと違ってレベルアップで自動的に呪文や特技を覚えられるという訳ではなく、能力の数値化ができないところに現実世界と共通した生きる難しさがあるのだと感じました。お金のやりとり等はシンプルで解りやすいのですが、シンプルさ故に身体を張った生き方をする必要がどうしても出てきてしまいます。少なくとも私は剣と魔法の世界で生きていける気がしないどころか職に就けず、ゆくゆくはそこら辺でのたれ死に、魔物の餌になってしまうと思うので、これ以上は剣と魔法の世界について考えないようにしました。

おわり

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作新学院2014卒。高校では硬式野球をしていました。高校卒業後は大学で空間デザインを勉強し、現在は建設会社でまちづくりニュースやマンガ絵を描かせて頂いています。趣味は野球をすることと絵を描くことです。
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