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「乗換案内のジョルダン」が作ったレースゲームを知ってるか?!リモコンでスピード調整する怪作!【Wiiウェア振り返り特集第3回】

申し訳ない!遅刻してしまったがゲームライターマガジン6月のフリーテーマは【Wiiウェア振り返り特集第3回】 だ!

Nintendo Switch大旋風の中、あえてサービス終了したWiiウェアを振り返り、その功績と軌跡を少しでも世に残していく特集記事!

こちらが第1回と第2回。2019年9月以来の記事になってしまった!
そして間隔が空いているうち任天堂のWiiウェア公式から、任天堂以外のタイトルの個別ページが消えている!なんてこった!
だが、細かいソフトの情報が消えつつあるからこそ、こうやって語り継いでいく必要があるのだ。

というわけで、今回は当時俺がプレイして印象的だったタイトルの1本を紹介しよう。

https://note.com/kawapi/m/mf6167682c80c

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今回紹介するのは2009年にWiiウェアで発売された『メビウス・ドライブ』。価格は800円でメーカーはあの「乗換案内」で知られるジョルダンだ。実は数多くのゲームを開発しており、『クレイジー・クライマー』からゲーム業界に関わっている古株でもあるぞ。SIMPLEシリーズ屈指の名作である『THEキックボクシング』もここが開発!

……と、いう話はちょっと前にしたばかりだったな。

公式サイトも無くなっており、今確認できるのはジョルダンのプレスリリースくらいか。

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10人のキャラから1人を選んで勝ち抜いていく完全新作の3Dレースゲーム。
登場キャラそれぞれに、胸に秘めた願いを叶えるためにグランプリに出場するストーリーがあるぞ。
まあ、優勝してもラスボスに願いに関する嫌味をグチグチ言われて終わる謎のストーリーなんだが……。

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SFレースゲームだがアイテムなどは無し。
パワーゲージを消費して加速するターボや、乗るとスピードが上昇するパネルなどを活用して上位を狙っていく構成だ。

本作最大の特徴は「Wiiリモコンを振ってスピード調節する」システム。
リモコンを振ることで画面右のスピードゲージが上昇!
スピードを上げたければリモコンをブンブン振ればいいし、
スピードを落としたければ振らなければいい。

しかしゲージいっぱいの状態が続くとオーバーヒートを起こして一定時間、加速が不可能となる。振り過ぎ注意だ。
リモコンを小刻みに振ってオーバーヒート手前を手前を維持すると「COOL!」という表示が出る。この状態だと最高速が出るしパワーゲージも回復。さらに、コーナーを曲がる時にドリフトが発動するという仕様になっている。

リモコンを振ってマシンのスピード調整……SFレースゲームなのになんか人力で動かしてる感あるぜ!
これだけだと、強引にリモコンを使わさせるだけのゲームでは?と思われそうだが、遊んでみるとなかなかに面白い。リモコンを振ってガンガン加速するのが気持ち良いし、ターボとドリフトを組み合わせた急加速で、コーナーを一気に抜けられるようになってくると非常に爽快。

プレイヤーの感覚で、ダイレクトにスピードをコントロール出来る面白さが独特で、操作周りはかなり練られているのが伝わる。「COOL!」表示があるからドリフトのタイミングが分かりやすいのもポイントだ。

ただ、敵車と接触するとピンボールみたいにすっ飛ぶ仕様で難易度がシビア。ミニマップにライバル以外の敵車が表示されない、バックミラーが無いなどの要因で回避が難しい。吹っ飛ばれてる最中に別の車に連続で体当たりをされ、動けないままコース外へ……というのが頻発する。

この仕様のせいで最終ステージの難易度が凄まじい上に、どうにか勝ってもラスボスがプレイヤーキャラに嫌味を言って終わるのでモヤッとする。
リモコンで直接、制作スタッフをぶん殴りたくなってくるぜ!
これが俺のダイレクトコントロールだ!

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とはいえ、かなり白熱して遊んだゲームではあったし、当時、このゲームを自分のブログで紹介したら、今は亡きジョルダン公式ブログが軽く取り上げてくれたのが懐かしい思い出……。塗りがあっさりしているものの、キャラデザの雰囲気がどことなく『SIMPLE1500 THEキックボクシング』っぽかったので同じ人かな?と書いたら、別人だけど意識はしているという解答が貰えたのも嬉しかったなぁ。

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ゲームとしては非常に粗い。しかし各サードがリモコンを活用しようと四苦八苦して生まれた意欲作の一つとして、なかなか見所の多いゲームだった。

もう買うことは出来ないが、乗換案内を使う時に、少しでもこのゲームの名前を思い出してもらえれば幸いだ。

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