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サッカーから溢れ出る人間性

(1).天皇杯2回戦関西大学vs浦和レッズ
 初めて関西大学のサッカーを見た。今までは地元のjクラブの試合や海外サッカーなどしか見たことがなかった。
「大学サッカーはより走りハードワークをする」
という偏見まであった。あながち間違いではないが関西大学のサッカーは衝撃的だった。ブライトン(プレミアリーグ)で毎週見ていたようなビルドアップを繰り返しゴールまで迫る。キーパーがボールを持った時蹴る場合もあるが、基本的にはしたからパスを繋いでいく。レッズのFWがプレスに来ても物怖じせず淡々とパスを繋いでいくチームスタイルというのはサッカー本来のワクワクを与えてくれた。
 パスだけでない。個の技術にもあっと驚かせられるシーンがいくつもあった。背番号4高橋選手(湘南内定)の足元の技術は見惚れるようなボールタッチだった。柔らかい膝下の動きで相手をいなしつつパスコースを探していく様はJでも通用するものがあると強く感じた。
 高橋選手と共にとても強い印象を受けた選手がもう一人。SBでプレーしていた川島選手だ。攻守共にハードワークしながら、時折り中に入り込み偽SBのような動きも垣間見えた。後半のPA内でのコントロールショットは決まらなかったが、シュートまでの流れはとても美しかった。状況判断と個の力が目を見張る筆者好みのSBであった。
 フィジカルという面でもJクラブと遜色ないものがあった。フィジカルについては試合後のインタビューで9番の西村選手が話していた。
 昨年の天皇杯C大阪戦では
「まず第一にフィジカルで負けている部分があった」とのこと。
 それをこの一年で改革し、そこに関してはチーム全体で戦えていたと感じる部分があったそう。

(2)ぶれないチームスタイル
 最初の方にも触れたが、流れるようなビルドアップに私はとても驚いた。一目惚れしたという書き方のほうが正しいのかもしれない。キーパーから1発で飛ばす場面はあるものの、極力下からのビルドアップをキホンとした形は、見ている人を虜にするようなものだった。
同大学出身でもある前田監督は、
「自分たちで発想を持って実行するクリエイティブなサッカー」
というものを大切にしているそう。パスを多用しながらも、個の技術や縦突破を時折混ぜ込んでいるというのは試合全体を通して感じることができた。
こういったスタイルというのは、今シーズンのブライトンと似ている部分があると強く感じた。

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