ブルーアーカイブの「RPG」の意味について

この記事にはブルーアーカイブのメインストーリーvol.4 カルバノグの兎編第二章前編までの内容が含まれます。

学園×青春×物語RPG

ブルーアーカイブは学園×青春×物語RPGをテーマとしています。
今回はRPGという単語について少し考えてみます。

ロールプレイングゲーム: role-playing game, 略称:RPG)とは、参加者が各自に割り当てられたキャラクター(プレイヤーキャラクター)を操作し、一般にはお互いに協力しあい、架空の状況下にて与えられる試練(冒険、難題、探索、戦闘など)を乗り越えて目的の達成を目指すゲームである。

Wikipedia

これはテーブルトークRPGの定義ですが、要するにプレイヤーがゲーム内のキャラクターに操作・感情を移入できる構造を持っていることが重要です。

ブルーアーカイブ内のプレイヤーキャラクターといえば当然先生ですが、一つ問題があります。
先生は作中で明確に「大人」として描かれており、(子供から見て)完璧な存在、完成された存在として定義されています。
ブルアカを読む私達は作中の先生ほど完璧ではないので、どうにもRPG的な感情移入は難しいですね。キャラクターへの感情移入先としては、生徒たちのほうがずっとしっくりきます。

不完全さが誇張された生徒たち

ほとんどの生徒が、ある種の不完全さ、欠点とも言えるものを抱えていますが、シナリオの中ではより誇張されて表現されています。

例えばヒフミなら、趣味のために試験をブッチしたり、禁止されているブラックマーケットへ行ったり、友人のために戦車を借りようとしたり…ですね。
しかし、シナリオを読むユーザーとしては、先生よりもずっと親しみ深いです。
ヒフミみたいな悪ガキじゃなかった人も、生徒たちの誰かには親しめる欠点があるのではないでしょうか。

カルバノグの兎2章なら、なんといってもカヤでしょう。
なまじ能力があるがゆえに自分の能力を過信したり、自分の力で他者を用意に統制できると思ったりなど、人生のどこかで誰もが経験するような話だと思います。

カヤ、惨めでしたね。
まだ彼女の真意は掴みかねる部分がありますが、先生による救いがあるといいですね。今のカヤから先生へ助けを求めるのは難しいでしょうが…

ブルアカにおけるRPGとは

まとめると、ブルアカのRPGとは生徒への感情移入を指しており、自己の経験を通して、生徒たちの欠点を理解する点を指しているのでしょう。あるいは、逆に生徒たちの欠点を通して、今の自分自身の欠点を見つめ直すこともあるかもしれません。

これを踏まえると面白いのが、下記のPVです。

夢、希望、苦難、挫折――かつて、あなたも歩んだ物語。今度は、生徒さんたちと一緒に――

アロナ

「かつて、あなたも歩んだ物語」とは、多次元解釈的な、平行世界の先生の話をしていたのかもしれませんが、シンプルにプレイヤーの人生を指していると見てもいいですね。