#14"Bリーグで変わる地域像・変わらぬ地方に風を吹き込めるか"

2016年にBリーグが開幕し、7年目のシーズンが開幕をしました。NBLとbjリーグが統合し、それまでよりも注目度が高まり地域にも正負の影響を強く与えています。今回はBリーグがどのように地域に影響を与えてきたのかを考察していきます。

与えた影響①街のデザインを変更させた

 BリーグはB1に5000人以上収容できるアリーナを、B2に3000人以上収容することのできるアリーナを各チームに求めてきました。それに加え、2026年からは新レギュレーションになることでよりアリーナに求めるものが増えています。
 それにより、アリーナを新設する動きが各チーム・各地域で生まれてきました。
 沖縄県那覇市の「沖縄アリーナ」や茨城県水戸市の「アダストリア水戸アリーナ」が建設された代表的なアリーナです。どちらも大きなキャパシティでスポーツ興行以外にもイベントやMICEにて活用することができます。
 今後建設が予定されているアリーナは、群馬県太田市「OTAアリーナ」(現在はすでに開設中)・東京都港区「TOKYO A-ARENA」・愛知県安城市「アイシンアリーナ」などがあります。どれも規模が大きく夢のアリーナになると言われています。
 上記でも軽く触れましたが、バスケットボールのアリーナは他の用途に活用することが可能です。むしろ活用しなければなりません。Bリーグは1シーズン60試合あり、うち30試合がホームゲームです。ということは、365日のうち30日しか用途が決まっていません。
 そのため、残りの335日でどのように活用するのかが重要になってきます。近年ではMICE(Meeting=会議,Incentive travel=研修旅行,Convention=国際会議,Event=展示会・イベントの総称)が謳われており、国際的な会議を誘致することのできるハコモノが都市計画において重要視されています。また、MICE含むイベントを誘致できるハコモノがあると経済効果や雇用の創出も期待できることから、街づくりには大きなファクターとなります。
 このことから、新アリーナは街づくりに大きな転換をもたらすゲームチェンジャーとなりうるのです。

与えた影響②アリーナスポーツの価値が高まる

 今日の日本で最もポピュラーなスポーツといえば野球・サッカーの二台巨塔が挙げられます。この二つはどちらも屋外(一部屋内)型のスポーツです。
 そのため、アリーナスポーツであるバスケットボールやバレーボールは決して国内でメジャーなスポーツとは言えない立ち位置になっています。もちろん、国際大会や記念すべきイベントがあればニュースにはなりますが、野球やサッカーのように毎日結果がニュースの一コマで紹介されることはありません。
 アリーナが出来ることでそれらの「アリーナ型スポーツ」に注目が集まるようになるとメディアでの露出も増え、結果としてそれを見たアリーナスポーツに関心がなかった人たちが集客対象に変わっていくことができます。
 そしてまた注目度が高まりメディア露出が増える…良いサイクルが生まれていくのではないでしょうか。

まとめ

 日本ではNBAのようにバスケットボールが国の1,2番を争うポピュラーなスポーツにはなれていませんが、今後はその可能性もあります。
 そして今後発展が見込まれるスポーツは街づくりと親和性が高いです。街を活性化させるためにスポーツを発展させる、スポーツを発展させるために住みやすい街を作る、どちらからのアプローチでも街は大きく変貌していくことになるでしょう。

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