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僕のスタート #3

いつもの朝が来た
幼稚園に行くのをグズり始める
だが、いつも作戦が成功するわけではない
バスが到着し泣きながらバスに乗る
僕の通う幼稚園はカトリックの幼稚園で
到着するといつも教会でお祈りをしてから
普通通りの幼稚園となる。

神父さんもシスターも先生も
僕が問題児なのは把握済み。

一通りを終え自宅へ帰ると
お迎えが長女だったので
不機嫌になる僕は早くお母さんにお帰り!を
言ってもらいに走って家の中へ入ると
見た事のないオバさんとお母さんが
凄く楽しそうに料理を作り
懐かし話でもう大変な感じだった。

すると知らないおばさんが
『あら!大きくなって!可愛いねー!』と
抱きしめてきたが
今でも鮮明に覚えてる、僕は『嫌っ!!』って
言ってお母さんに抱きついたのを。
このおばさんはお母さんの昔の友人で
夫婦喧嘩で行く所がなく
数年ぶりに連絡がきて
数日家に泊める事にしたらしい。
父親はその日から不機嫌だった。

初日、2日目、3日目とにぎやかな雰囲気は
全く落ち着かず、逆にエスカレートしてた。
そして1週間が過ぎたであろう
その日は長女の参観日とお母さんの用事も重なり
幼稚園は休みだった。
朝からお母さんは月末という事もあり
会社の給料日で従業員のお給料や何やらで
そして終わる頃に昼ごはんを食べ直ぐに参観へ向かった。

自宅でオバさんと2人…嫌だった。
するとオバさんが
『近くにお菓子屋さんとかあるの?』と聞いて来た
僕は、ん?お菓子?…買ってくれるのか?
心で卑しい気持ちが芽生え
ハッキリと『直ぐそこにあるよ!』と元気に答えた!

おばさん『今日幼稚園休みだから悲しいね!』
おばさん『おばちゃんがお菓子買ってあげよ』
僕は嬉しくてオバさんの手を握った!
するとオバさんは僕に100円を渡して
おばさん『おばちゃんねお着替えしてから行くから先に行っときな!』と言われて僕は、うん!と大きな声で返事して
駄菓子屋へ走って行った!

テンションが上がって駄菓子屋に到着!
何買おうか目をキラキラさせ店内へ入ると
げっ!、そこに居るのは近所の訳あり謎の少年
マー君がいた。
マー君はいつも駄菓子屋にあるゲームをしている。
恐る恐るバレない様にお菓子選びをしてたら
すんなりバレて遊ぶはめに。
お菓子を食べながらマー君がしてるゲームを
横から見ている僕。

そして1時間は過ぎてたと思う
駄菓子屋付近にサイレンの音が近づいてきて
近くでサイレンは止まった。
そしてしばらくすると制服を着た警察官が
警察官『あっいたいた!あのね今からお家に帰ろうか?』
など言ってきて僕は知らない人だから大泣き。
おんぶされながら
自宅に戻り僕は『お母さーん』と叫びながら
お母さんのとこに行くとお母さんと知らない男の人数名と
青ざめた表情で話しており僕を見るなり
お母さん『お母さんがいてない間○○おばさんは何してた?
何か言ってた?教えて!』と言われ
僕『あのねお菓子買ってあげるってお金くれてね、おばちゃん後で来るね』と言ってたよとお母さんに説明した!
何があったかと言うと
オバさんは父親の会社の従業員の給料を
盗んで逃げていたのである。

後に僕が大きくなった時にこの話を
お母さんに聞いた事があり、結果どうなったのか聞いてみたら
結局直ぐにバレ捕まったみたい!350万円盗んでた。
このオバさんはお酒と博打を覚えて駄目になったみたい
お母さんショックでしばらく落ち込んでたみたい。

この事はニュースにもなり僕はこの時
『マー君とねゲームで遊んでお菓子たべてね、おばさんねお金いっぱい持ってどこか行ったの、それとお菓子買ってくれたから優しいおばちゃんやった』とニュースで話して所が放送された。

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