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2021/9/13【日本の次期首相はあの人?】バイデン政権が次期首相に求めるもの【世界情勢】#9

今回は、バイデン政権が次の日本の首相に求めるものが何か、という話の大詰めです。

前回の最後に、バイデン政権の対中国包囲網、特に、「台湾海峡の平和と安定」に於ける日本への期待が何か、ということについてお話ししました。その心はまさに、同盟国である日本に軍事力の強化を担わせることで、アメリカの国防費を削減しながら中国の軍事力と対決する戦略であると述べました。その意味で、日本の次の首相に対しては、自衛隊の早急なる強化、その為の防衛予算の増加を求めて来ることは必至である、ということを申し上げました。

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ということは、バイデン政権が求める次の日本の首相は、まず親米であること。そして、中国と敵対することも辞さない、昔で言うところのタカ派であり、そして当然、アメリカの望む政策を通せるだけの権力を有し、あわよくば長期政権が実現できる方、といったところでしょうか。
9月6日の、ウォールストリートジャーナルに面白い記事が出ていました。
見出しに、次期首相、対中姿勢はさらに強硬に、とあり、サブタイトルは、2人の外相経験者が菅氏後任の有力候補か、2人というのは岸田さんと河野さんのことですね、更に、退任を決めた菅首相の後任として、日本の議員は中国に対する強硬姿勢をさらに強めそうな指導者を選ぶ覚悟を固めた、二人ともタカ派で、中国に対して日本の防衛力を強化すべきだと言っている、と言ったようなことが書かれていました。高市さんにも少し触れられており、アメリカの新聞はこんな風に日本の政治家を分析してるんだな、という感じで、中々面白い記事でした。

今回の動画はこちら↓

私は、大臣クラスの方々が主催する安全保障の勉強会に呼んで頂くことも多いのですが、皆さんが想像している以上に自民党議員の方々は中国の軍事力の脅威に対する意識は非常に高いです。この間ある会で高市早苗さんとお会いする機会が有りましたが、一般的には高市さんは総務大臣のキャリアのせいか安全保障のイメージはないと思います。事実彼女の強みは行政力にあると思いますが、安全保障に関する知識も非常に豊富で、意識が高くて驚きました。今専門家で話題になっている、中国が実戦配備しており且つ迎撃が出来ない極超音速ミサイルなどに関わるミサイル防衛の話も非常にお詳しくて、改めて、政府全体の安全保障の意識の高さを感じました。

そういう意味では、バイデン政権が期待する、対中国強硬姿勢、というポイントについては、今候補に挙がっている誰もが、現状の菅政権程度には期待に応える、と思います。ただ、最大のポイントである、アメリカが描く多国間主義の中で日本が期待に応えるかどうか、防衛予算を増大し、自衛隊を強化し、有事の際に最前線で中国と軍事力で対立する姿勢を見せるところまで日本を持っていけるかどうか、という点で考えると、これは非常に答えが難しいところです。
結論は次回、ということになりますが、アメリカから見た場合、だけではなく、今後の日本の首相として、日米関係を維持しつつ、中国との大きくなる摩擦に対し、最も力を発揮して頂けるリーダーが誰か、次回にお話をしたいと思います。


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