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過去詩②

過去詩です。ココア共和国さんに初めて佳作になった時の詩です。今とはだいぶ作風が違いますね。最近は筆名をダイゴ・マツモトに統一しようかと思っています。覚えてもらいやすい気がしており…。どうなんでしょうね?


メロウ / ダイゴ・マツモト


走りぬけた ピアノの 全力疾走
呼吸が くるしくても 言葉をさがす
月並みな 感傷を 鑑賞して
さかさまの コードの 六連符を弾く

問いかけたら 駄目だよと ぼくたちは
ちいさな頃から 教わって
世界は 大きくは 変わらない
ただ ぼくたちの 魂が 変わっていく

ワイヤレスイヤホンと ショッピングモール
ぼくの考えた 最強の 組み合わせ
東京が 美しいと みんなが言うが
ぼくは そうは 思わない

中之島 川べりの公園で
10年ぶりに 出所した 犯人に出会う
それは もう一人の ぼくだった
スマホ以外 そんなに変わらない

淀川の RIVER 水面に反射する
スペクトルは オレンジ色で
全部が どうでも いい感じ
お気に入りの イヤホンに 耳を澄ます

砕けた 音階 さらさらした メロウ
なにものでもない 私自身の
生活と 透明な ビルディングの
隙間に 響き渡る 柔らかな 旋律

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