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介護や医療や福祉のこと

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医療や介護についての記事をまとめています。
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2018年3月の記事一覧

家庭医療や家庭医、プライマリケアが、理学療法でいう地域理学療法に極めて近いのではないだろうか? 臓器別、疾患別ではなく、人間全体を見る理学療法。患者だけではなく、家族を含めたケア。保険だけではなく、社会的処方を行いながら、地域全体を資源、システムとして捉える。

【嘘のような本当の話:リハビリのこと】

先週ある方が、『今月でデイサービス卒業するわ』と言われたとのこと。僕は、その日は別の予定があって直接は聞けませんでした。 その方は、介護保険のサービスである、うちのデイサービスは卒業して、医療保険の外来リハを継続するようです。 卒業の理由は、自主トレを今では自分で行えるようになったからとのことです。 高齢者のリハビリテーションは、医療保険から介護保険に移行が進んでいる中、まさか介護保険から医療保険に逆流するケースがあるとは想像していませんでした。まさに、嘘のような本当の

【「良くなる介護サービス」の実現のために】

これまで約5年間、いろんなところ、例えばNHKの朝イチで、日経新聞をはじめ全国紙や地方紙、雑誌などで取り上げて頂きました。また、理学療法士や医療介護職向けの講演・研修で、介護事業所さんへの研修で、「介護からの卒業」や「卒業の事例」、「卒業や改善の考え方」など伝えてきました。しかし、それによって、その地域の利用者さんや、介護サービスが何か変わったかというと、ほとんど変わっていないと感じています。また、住民主体の介護予防の仕組みについても同様です。有難いことに、話を聞きたいという

【「介護」のイメージだけでは、「介護離職」のリスクに繋がる?】

ちょっと、矛盾していると思うタイトルかもしれませんが、ずっと違和感を抱えていました。「介護」という言葉でイメージする状態と、「介護保険が適応される状態」が異なる、というのが大きな理由です。 『介護保険』は、要支援という、極端に言えば歩くのが少し大変な人でも使えます。実際に、僕たちのサービスでは90%以上の人は自分で歩けます。 一方、『介護』という言葉は、車椅子やベットなどをイメージする人が多いのではないでしょうか。だから、高齢になり少しずつ、買い物や歩くことが大変になって

【良くなる介護サービス」実現のために:②基本設計の3つのポイント】

良くする介護の実践のプロセスのために3つの基本設計が重要だと思います。 良く「何をすればいいか」と質問を頂く事もあるが、その問いも含め、下記の3つの点について考えて頂くと良いと思います。特に、HOWの部分が大事だと思います。 1)導入部分 WHY  なぜ、介護保険を申請することになったか?   なぜ、サービスを利用することを検討しているか?   どのような生活をしたいか?  ※この部分は、普段本人が意識していないことが多いので、言語化されるまでに時間がかかることが多いです