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フランス南西部の街(13)Ceret(セレ)

セレは、ピレネーの山の麓に広がる街で、だいたいペルピニャンから内陸に30kmほどいったところにあります。
周辺の街の中ではそれなりに有名で、ぼくも何度か訪れました。
山の中の小村、というにはもう少し大きくて、ここはしっかり街としての機能を持っているところです。下北沢くらいの規模はあるんじゃないでしょうかね。
店も多いですし、リゾートっぽい別荘風の家もいっぱいあります。
ホテルやシャンブルドットもいっぱいあるみたいです。

このあたりはカタルーニャっぽい雰囲気のある場所ですね。
確か、闘牛が盛んに行われているのだったと思います。
街中でもあちこちでカタルーニャの赤と黄色のしましまの旗を見かけました。

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セレは一応芸術の村としても知られていて、ピカソやらマティスやらブラックやら、そのあたりの人々とゆかりが深いです。たしか、現代美術館のようなものがあって、これもガイドブックに載っているくらい知られています。といっても、ぼくはいったことないです。今となっては一度くらい行ってみたかったですね。

と思って調べてみたら、この写真の建物がその美術館ですか??
ここ、何度も行きました!

この写真の建物だったみたいです。
うちの子供がかくれんぼしてますが・・・。

いやあ、全然知らなかった・・・。
ここが美術館だったとは・・・。

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書きながら思い出しましたが、知り合いのミュージシャン(前にエスピラ・ド・コンフランのところで出てきた日本人女性の旦那さんです)はセレで定期的に演奏していると言っていたので、ジャズクラブ的なものとか、ライブハウスみたいなのもあるのかもしれないですね。とにかく美術といい音楽といい、芸術には造詣の深い街のようです。

Tech川という川がはるか谷底を流れる渓谷に面して街が開けており、その渓谷に架かる橋もランドマーク的に見応えがあります(さっきの美術館のページの中に写真ありました)。闘牛の季節などは、この橋に横断幕がかかります。

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さて、このセレには何度も訪れていますが、その割にはいつも滞在は数時間で、実はあんまりゆっくりと街をめぐったりしたことはありません。なので、この街で有名な美術館も闘牛も、話にはきいていますが、見たことはないんです。

では、なんで何度も訪れたかというと、セレのマルシェに行っていたんですね。
実はこの街では大変大きなマルシェが定期的に開かれるのです。
確か週に一度(日曜だったかな?)、それはもう街中をあげて、それこそ街全体がマルシェと化します。
近隣にお住まいの方々はもちろん、けっこう遠くからもわざわざここのマルシェを目指してたくさんの人々がやってきます。だいたいにおいてすごく混雑してにぎわっています。いつも、車の停め場所もなかなかあいてなくて苦労するんですよね・・。

なので、ぼくらも「セレに行く」といえば「マルシェに行く」と完全に同義語でした。フランスに数週間滞在するあいだに何日かあるセレのマルシェの開催日はだいたい訪れていたと思います。
大概、午前中に出かけて、買い物して、お昼のパエリアやロティ(鶏の丸焼き)を買って帰ってくる、みたいな感じでした。

品質もいいものが多く、値段も決して高くないのでここはおすすめです。
単に日用品だけでなく、観光客用のおみやげ風のものが多いのも特徴です。おそらく、バカンスシーズンは地中海沿いのリゾートに滞在している方々もここまでやってくるのでしょう。
ぼくたちも、ここでは数々のおみやげ物を仕入れました。カゴやら、ハーブ石けんやら、オリーブオイルやら、パテやら、Tシャツやら、クツやら、皿やら・・・。
とにかく、大概のものはあります。
屋台風の料理もおいしいんですよね。フリットやら、パエリアやら、カタルーニャ風のなんだかわからないものから、なんだってありますね。

ともかく、うろうろしているだけで手軽にいかにも南仏風なお祭り気分が味わえるところです。
なんというか、こういうところで遊んでいると、地元っぽい感じがするというか、旅に来たなぁ〜という感じがして、気分が盛り上がってきますね。
ぼくはマルシェにしか行ったことがないですが、芸術方面、文化方面も見所が多いところのようですので、お近くに行くことがあればぜひ足を伸ばしてみてください。

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さて、といっても、アクセスはあんまり良くないですね・・・。
最寄りの駅というものはなく、強いていうならアルジュレスかペルピニャンですが、結局30km離れているわけですから、これはもはや最寄りとはいえませんね。
じゃあタクシーか、ということですが、物価の高いフランスのタクシーで30kmは、いったいいくらとられるのか見当もつきません。
ということは、車がないともう全然ダメなのかな?と思って調べてみたら、なんと、バスがペルピニャンから出ているようです。

しかし、バス路線図を見て知ったのですが、サンタンドレもエスピラ・ド・コンフランもバスが行くんだったんですね・・・。知らなかった・・・。


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マルシェにいた楽団です。北米インディアンの格好で、南米のアンデス風の音楽を歌って、北米インディアン風の口に手を当てる踊りを踊っていました。

※今回は写真が少なくてスミマセン!買い物に夢中になると、写真撮るの忘れちゃうんです・・。

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※この文章は2009年に書かれたものをリライトしたもので、現在では状況が違っている場合があります。ご了承ください。でも多分たいして変わっていないと思います。

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