天気雨(Deafening Blue)

Writer: Koki

嘘のような群青

寝ぼけた歩道橋

雨上りの匂い

きみは知っている


虹なんて 見たくはなかった今日

きみはまるで人魚の様

透き通る 街並みが融ける前に

明日のぶんのさよならをしよう


嘘のような群青

気だるげなひかり

今のぼくにはもう

眩しすぎるかな


虹なんて 見たくはなかった今日

きみにはもう触れないよ

七色の鰭を陽に翳した

生きたくて仕方ないから


泡の中の世界から

もし時間が戻せるのなら

嘘のような澄んだ空に

木漏れ日を吐きながら


嘘のような群青

古ぼけた写真

見慣れない景色

読みかけの栞

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