2020年6月4日(木)昨日3日、海外市場の動き


欧米の景況感は改善を示しており株価の上昇は止まらず、ネガティブ材料を無視。ダウは+527.24(+2.05%)と続伸し、米債利回りは上昇し、10年債は一時0.77%台まで上昇後0.75%台で推移。原油価格(WTI)は36.64ドルと軟調に推移。

為替相場は、米国への信認低下を意識したUSD売りと、本来ならリスク回避で選好されるJPYも株高に連動し弱く、共に売りの流れは変わらず。欧州市場では一時ドル売りも弱まるが、米国市場に入るとUSD売+JPY売りの流れが再開。

一方、カナダ中銀は政策金利0.25%を据え置きながらも、声明では「成長見通しを上方修正」し、「ウイルス感染の影響はピークに達した」とあり、「金融情勢が改善した」として一部の市場介入の縮小とあった。

そのため、USDCADは欧米市場で1.350割れを達成したことで利食いの買いが強まり一時1.3570台まで上昇するも、カナダ中銀のポジティブ会見を受け1.3480台まで下落。1.3400台はどこまでショートを積み増すことができるかは引き続き疑問。

EURUSDは、主要国の景況感の改善や、ECB理事会では資産購入5000億ユーロの追加拡大、期限の2021年9月までの延長を期待もあるが、不安定な米国に対するヘッジとしてのEUR買いが強いと思われ、米国市場では一時1.1250台まで上昇し、高値圏で推移している。今日4日のECB理事会で成長・インフレ予測の結果が重要に。

USDJPYは、108.40台をボトムに大幅上昇後の調整も予想外に少なく、クロスでの円売りも予想外に少ない。また、前日の高値を上回り108.98と109円の大台を試す動きに高値圏で推移。109.30~40が大きな壁でこの水準までの上昇の有無と、円クロスの動きを見ながら方向性を確認したい。

中南米の感染拡大と主要国では第2派のリスク、どうなるのか予測できない休戦中(?)の米中対立。米国の暴動では、トランプ大統領は「ホワイトハウス周辺で暴動を強制排除する支持はしていない」発言、エスパー国防長官は「抗議デモに反乱法による軍による行動を支持せず」発言と、なんだか不安定はトランプ政権。それでも、警察や州兵による大規模動員で、略奪や破壊行動がなんとか沈静化しているとのこと。

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21:15 USD 5月 ADP雇用統計=前月比-276.0万人(予想-900万人 前回-2023.6→1955.7万人)→ 失業者は大幅に減少と、上方修正された前回と予想を大幅に上回る

21:30 CAD 第1四半期 労働生産性指数=前期比3.4%(予想1.2% 前回-0.1%)

22:45 USD 5月 総合PMI・確報値=37.0(予想36.4  前回36.4)、サービス業PMI・確報値=37.5(予想37.3  前回36.9)
23:00 USD 4月 製造業新規受注=前月比-13.0%(予想-14.0% 前回-10.3→-11.0%)

23:00 USD 5月 ISM非製造業景景気指数=45.4(予想44.0 前回41.8)、事業稼働=41.0(予想 前回26.0)、新規受注=41.9(予想 前回32.9)、雇用=31.8(予想 前回30.0) 価格=55.6(予想 前回55.1)→ 約11年ぶりの低水準からは改善したものの、景気拡大・縮小の節目となる50は依然下回った。

23:00 CAD カナダ中銀 金融政策発表=政策金利0.25%の据え置を決定、予想通り

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