【電子申告義務化】国税庁指定勘定科目内訳明細書でのエラーについて

※本記事は一部内容に変更があった為、2023年4月18日にリライトしています。

※ブラウザがIEだとうまく画像が表示されないかもしれないのでGoogle chrome等でご覧ください。

e-Taxで電子申告するためには勘定科目内訳明細書および財務諸表は国税庁指定のフォーマットでの作成が求められています。

勘定科目内訳明細書と財務諸表の国税庁様式に関するe-TaxHPへのリンクを念のため以下に張っておきます。

勘定科目内訳明細書や財務諸表の電子申告対応をされている企業は大変少ないのですが(弊社ユーザーでも2~3%程)勘定科目内訳明細書の国税庁様式の対応は財務諸表に比べて圧倒的に苦労されているというお声が多いです。

それはおそらく、対応時に引っかかるエラーが多いのですが、エラーチェックの表示が不親切(詳細じゃない)ゆえに、エラー原因特定が容易ではないためだと考えられます。さらにはエラーが一気にすべて表示されないという点も対応の大変さに拍車をかけてます。実際に対応された企業さんから聞くとほぼこの点(エラー特定が大変、一気にエラーが出てくれない)をおっしゃってました。

■勘定科目内訳明細書でのエラー内容

全てではないのですが、以下e-Taxで勘定科目内訳明細書でのエラー一覧です。送信する際は以下エラーがあると送れません。

20200403e-Taxのエラー一覧

ちなみに作成した勘定科目内訳明細書のCSVデータの事前エラーチェックはe-Tax HPにある「CSVファイルチェックコーナー」でエラーチェックができます。

上記画像のエラー表ですが、左がエラー項目で右側がCSVファイルチェックコーナーでのエラー表示です。

エラーは1回ですべて表示されるわけではない というところが曲者なところです。

エラーは以下の4つの階層に分かれますが、上位の階層に関するエラーが
あると下位のエラーは一切検出されません。
①表示優先順位1
「半角カナ」

ああ

レコードは行、エラー位置は列を表しています。
半角カナが1つでもあれば、他エラー(数字にカンマなど)があっても
問答無用で「読み込んだCSVファイルにe-Taxで使用できない文字が含まれてます」との表示となります。
半角カナを解消して初めて他エラーが表示されます。
エラーの該当箇所は明示されますが、複数エラー箇所があっても表示されるのは行番号が一番少ない行の一番少ない列番目のエラーのみの表示です。

②表示優先順位2
「定義列数相違」

定義列数相違

まず定義列数の相違とは各様式ごとに必要なデータ列数が定められており、それが相違した場合もエラーになります。例えば預貯金等の内訳明細書は8列で定義されている為、7列や9列データが認識されるとエラーになります。
※定義列数相違についてこれはこれでかなり重要な論点なので詳しくは以下も参照してください。

定義列数との相違があった場合の表示も半角カナや外字があった場合と同様に他エラーがあった場合でも以下の表示のみとなります。
他のエラーは一切無視です!
※例外は半角カナ・外字があった場合、以下の表示ではなく「読み込んだCSVファイルにe-Taxで使用できない文字が含まれてます」との表示になります。

③表示優先順位3
「必須項目」 
フォーマットの1、2列目の「フォーマット区分」と「行区分」が誤っている場合のエラーです。

必須項目

複数エラー箇所があっても表示されるのは行番号が一番少ない行の一番少ない列番目のエラーのみの表示です。

④表示優先順位4
①~③以外 「数字にカンマ」等
は「使用できない文字が含まれます。」との表示

優先順位


上の表は私の自作の表です。e-Taxで散らばっている情報や、自分で内訳書を作成しエラーチェックコーナーで作成してみて出たエラーを集めて表にしたものです。なのでこのようにエラーをまとめたようなものが無いとエラーの潰しこみも割と大変な作業になるものと思います。

わかったことはエラーは全部出るパターンと出ないパターンがあるけどその法則性は把握できるようなものでもないので

「エラーは全部表示してくれないから何度もエラーチェックが必要だ」

と思って対応されるとよいと思います。


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