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私の短歌:「象」を詠んでみた

半世紀を皿の目で探したけれど象が踏んでも壊れない愛

こんにちは。9月25日のNHK文芸選評のお題は「象」でした。今回の選者は東直子さんとあって、私は張り切って9首作ったのですが、見事にすべてボツでした(大笑い)。というわけで、投稿作品を披露します。

大粒の雹に逃げ惑う人をしり目に象は気持ちいいなあ

象の背中の皮は厚いから、きっとひょうも気持ちいいだけだろうと勝手に思いました。

ブレーメンの音楽隊に象もいたブブゼラ吹いて街を捨てたよ

象はアフリカの生き物だから、音楽隊にいたならブブゼラを吹いていただろうと思いました。

陣形を整えながら象がゆく兵器としてのお務めだ、さあ

中国やインドでは象は兵器として使われていました。人やものを踏み潰す、突進して攻撃する、と大活躍していたそうです。

マハラジャが来るよ真白き象に乗り洗面台に髪を落とすな

玉の輿を夢見ている女の子らしい女子は、長い髪を洗面台にべとっと落としていたりして、と勝手に想像しました。

「かわいそうな象」のあり得る感想はこれだけですか「戦争は悪」

あの話を聞くと、授業に出ている子は皆同じ感想を言わないといけないかのような同調圧力を感じて怖くなります。そもそも、動物園に象を連れてこなければ、あんな結末にならないんじゃないの?と子供の頃から突っ込みたい気持ちでいっぱいでした。

象徴は男でないといけないともっともらしくそして怪しく

まあ、これは最近ツイッターをにぎわしているあの界隈の人たちの言葉ですねえ。どっちでもええやん、と私は思っています。

十人のお散歩カーを押してゆく象を怖がり園児らは泣く

象さん~って楽しそうにしていても、そばに来ると怖がって泣くんじゃないの?と思いました。

ヤフオクが三万円と値付けする象の頭よ瞼を閉じて


象のはく製がヤフオクで売られているのを見ました。こんなのを家に飾ってどうするんだろう。せめて、安らかに眠って欲しいです。(終わり)

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