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私がec騒動を憎む理由

色々な人が色々なことを言っていて、楠栞桜さんが活動を休止している今、ネット上にはec騒動に関するどうでもいい分析やご高説と、ゴシップだけが垂れ流され続けている。

なぜこれほどまでにec騒動が憎まれているのか、訳知り顔で高尚な自説を垂れ流す人は後をたたない。そしてそれらはほとんど全て、私にとって的外れだった。ので書く。
なんか寒くて頭痛くてネガティブな気持ちのビッグウェーブが来てるので、その勢いに乗って書く。

”ec騒動”がどこの時点からの出来事を指すのかはあいまいだけど
私は『夜桜たまが.Live(アップランド)に対しての不満を、配信で涙ながらに語った日から今までの出来事』をec騒動だと思っている。
私にとってのec騒動は、伝説の二度抜きおじさんが登場するよりもっと前から始まっている。

長いので『夜桜たまの脱退騒動』くらいに縮めたい。
という事を、もしこの先を読むのであれば念頭に置いて欲しい。

夜桜たま(楠栞桜)の脱退騒動によって失われた物

・アイドル部の日常動画(MMDアニメ)の作成、投稿
・.Live勢のBillibilli動画での配信 ※昨年より電脳少女シロのみ再開
・アイドル部結成2周年イベント
・牛巻りこ、木曽あずきのTV出演
・牛巻りこ、木曽あずきのイベント出演

これは2019年当時、実際に進行中だったけど無くなってしまった物たちだ。

まず軽めのジャブとして日常動画(MMD)アニメ、これは普通に面白かったし、早いペースでコンスタントに投稿されていて、これをきっかけに新規ファンを獲得していたりもした。しかし、当然のように無くなった。
それどころじゃなかったので。ウォーミングアップ終わり。

海外進出の機会、大きなニュースになるような出来事やイベントなどが潰れている
特に近年、Vtuberグループ各社が海外でのファンを獲得して大きく飛躍したことを思い出すと、2019年後半に.Live勢が海外での活躍の機会を失ったことはかなりの痛手だったのではないかと考えてしまう。

その頃はまだ、Billibilli動画ひいては中国との取引の危険性が顕在化しておらず、まだ海外まで手を伸ばしているVtuberは少なかったのだ。本当に大きなビジネスチャンスでもあったし、推しが世界に知られる大きなチャンスでもあったんだと思う。そうはならなかったが

それから牛巻りこ、木曽あずきの二人はこの頃からYoutubeでの活動はほとんどなかった。けど、イベントやTwitterには徐々に姿を見せてくれるようになってきていたし、日常動画にも結構いいペースで出演して少しずつ二人を見る機会が増えてきていたところだった。
TVでいじられる木曽あずきは、いじりに対して強気に返していく姿が面白くて「意外と(これまで思っていたのとは別のベクトルで)面白い」みたいな一面を発掘されつつあったし、牛巻りこは想像以上に多彩であることが分かりつつあった。
いずれまた二人を見る機会が巡ってくるかも知れないが、今はない。


夜桜たま(楠栞桜)の脱退騒動によって失われたかも知れないもの

・アイドル部メンバー全員のソロライブ(イベント) ※昨年末より再開
・アイドル部メンバー全員のソロ歌唱曲リリース ※昨年末より再開
・アイドル部メンバー全員での全体曲リリース ※昨年準備がはじまったことは告知された
・.Live勢のBillibilli動画でのイベント出演
・アイドル部結成3周年イベント ※未来の話なので未定
・牛巻りこ、木曽あずきのYoutube上での活動

これは、2019年のうちに恐らく実施されたはずの出来事だ。当然すべて実現しなかった。2020年の後半になってから再開した物もあるが、激動のVtuber業界で「1年遅れる」ということがどれだけ致命的かについては、ここまで根気強く読んでくれた人が各自自由に想像して欲しい。

さて、アイドル部メンバーのソロライブだが、もこ田めめめ・夜桜たま以外のソロライブが2019年中に開催される予定だったかどうか。夜桜たまのソロライブでコケてしまったのでその後の予定がどうだったか、本当のところは誰にも分からない。

とはいえ、アイドル部の中でデビューした日が最も早いもこ田めめめのソロライブが開催され、同日にデビューした夜桜たまのソロライブまでは実際に予告された。なので、次はやはり同日デビューの・・・その次は・・・と、考えるのは決して突飛な妄想ではないだろう。
実現しなかった以上ただの妄想であることには変わりないが、そうなる可能性は決して低くはなかった。

そして、ソロライブでオリジナルソングが発表されるのは既定路線だった。
この2019年頃、Vtuberグループ各社がグループ単位でのイベントを開催することは年に1~2回くらいの頻度であったが、メンバーのソロイベントという物はあまり開催されていなかったし、オリジナルソングを持っているVtuberというのもほとんどいなかった
もしこのタイミングで全員のソロイベント、オリジナルソング発表、あわよくばそのままフルアルバム発表(1人2曲なので24曲とかになってしまう。そしたらCD2枚組だね)まで漕ぎつけられていれば。
それはどのグループにも実現できていなかったことだし、大きな結果を残したのではないかと思ってしまう。そうはならなかった訳だけど。

更に妄想するのであれば、もこ田めめめのソロライブが10月8日、ここから0.5ヶ月間隔でライブを開催していくと翌3月~4月には全員のソロライブ開催が完了、4月27日に活動二周年記念で全員揃ってライブ、そこで各自オリジナルソングを歌って全体曲を発表して、という流れもあり得た。というかそういう予定だったんじゃないかな・・・。そしたら物凄く盛り上がっただろうな。そうはならなかったけど。

たとえばホロライブ3期生が4月から半月ごとにソロライブをやっていって、7月に5人で2周年ライブ・・・という風に置き換えてみたりして、想像力を働かせながら、そしてそれが立ち消えてしまったら・・・と思って読んでみてくれたら嬉しい。いや別に嬉しくはないか。

ここ1年くらいでVtuberにハマった人たちには信じられないかも知れないが、アイドル部は人気グループだったのだ。なのでこの話は『よく知らない弱小Vtuberグループのライブ』の話ではなく『(当時の)大手人気事務所が、(当時まだ)誰も実現していないことをやろうとしていた、かも知れない話』として考えて欲しい。ぜひ実現して欲しかった。

ちなみに、牛巻りこ、木曽あずきの二名に関しては完全に憶測だ。しかし2019年の夏ごろは、『Youtubeでの活動はほとんどないけど、最近はイベントにもよく出るようになったし、Twitterの活動も増えてきた』という時期だった。なので、このままいけばまたYoutubeでの活動を再開してくれるんじゃないか、という期待があった。そうはならなかったが。

これ以外にも色々消えたものはあるだろうが、それについては分からない。でも、きっと色々と楽しい予定があったんだろうな。実現しなかったけど。
もしかしたらイベントの収益を活用して新衣装がもっと増えていたり、フルトラッキング環境での配信が標準になったりしていたかも知れない。
真偽は分からないが、2019年当時、ニコニコ動画で仕事をしているという人のTwitterアカウントで「アイドル部のいろんな企画を考えてたんだけどな・・・」というつぶやきを見たこともある。まあ多分、なんか色々あったんだろう。そして無くなったんだろう。ニコニコさん以外にも、REALITYさんとか色々なプラットフォームで。

だから私はec騒動が憎い

そんな、あったはずの色々なことが無くなってしまったから、そしてその先にあったはずの、もっと楽しい色々なことが無くなってしまったから、だから私はec騒動を憎んでいる。
ただそれだけ、シンプルな話だ。Twitterやnoteで訳知り顔の連中が喚き散らしている、アンチだからとか信者だからとか、ましてや善悪や義理不義理、ゴースティング、嘘とか真実とか、企業としてのあるべき姿とか、ネットリンチとか、ファンの言動がどうだったとか、無意味な『べき』論とか、そんな話じゃない。
ec騒動によってたくさんの物が失われてしまって、私はそれが悲しいだけ。

もちろん、今の.Liveメンバーの活動を否定するつもりは毛頭ない。
私にとっては今もみんなの配信は楽しいし、イベントも楽しい。普通に毎日楽しんでいるし、他のVtuberたちの活動も楽しんでいる。
でも、それとこれとは別の話だ。

それから、当時の.Liveの運営体制には問題があったことは現メンバーも認めていて、ただのファンである私から見ても「おいおい大丈夫か?しっかりしてくれよ」と思うことは多かった。
だから、あんな過密スケジュールでイベントをやろうとしたらきっとどこかで破綻していただろうし、満足なクオリティは発揮されなくてちょっと微妙な感じの内容になってしまったりもしただろう。

それでも、もしあの時色々なことが、もし実現できていたら。

きっとそれはとても楽しかっただろうし、もっと多くの人が.Liveのファンだっただろうと、今でも時々思う。

だから私はec騒動を憎んでいる。

本当はタイトルを「私が夜桜たまを憎む理由」にしようかと思ったけど、なんだかそれはできなくて
じゃあ「私が楠栞桜を憎む理由」にしようかと思ったけど、そこまでご本人には興味がないので
よく考えてみたら私が憎んでいるのは「ec騒動」であって、そこには騒動に乗っかって騒ぎ立てた
クソどもも含まれるからこのタイトルが適切だな、と思ってこういうタイトルになった。