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新型コロナウイルスが自社業界への影響度合いを予測する3つの観点

Livesense Letter 木曜日担当のダイチです。リブセンスで不動産サービスのPMをしています。

今回は、新型コロナがどの程度、自社サービスの業界に影響するのかを予測する方法について考えてみました。

前提として、この規模の事態を正確に予測することはかなり難しいというか不可能です。だからといって仮説も立てずに諦めることも違います。

個人や会社として予測して、備えて行動することは必要だと思います。

今回は、どんなウイルスなのか?どのような解決方法があるのかウイルスについて最低限の情報を取得することは前提の上、それ以外にできることを考えました。

重要なポイントは、多面的な観点で情報を集めて、仮説を立てることです。

今回は、私が中古不動産流通市場のサービスに関わっているため、それを例に説明します。

大きいな観点は3つです。

(1)過去の事例

かつての事例から今回の事態を推測します。
これは王道な観点です。誰しも最初に調べるはずです。

ここでも、なるべく多面的に見ることが必要なので、2つのポイントでチェックすると良いと思います。

日本での事例

今回の場合、不動産への影響は不動産価格の下落や取引数の減少が考えられます。そこで過去に価格下落や不動産取引が減少した事件を調べます。
具体的には、リーマンショックや東日本大震災バブル崩壊などがそれにあたります。

ここで注意する点は、あまりにも過去の例を参考にすると社会情勢が大きく異なっており参考にできない点があることです。

例えば、バブル崩壊時と現在では社会情勢が大きく異なるため参考になる点が直近のものと比べると少ないでしょう。

逆に、比較的直近である東日本大震災やリーマンショックの時の価格下落を参考にすることは出来ると思います。

リーマンショック時(2008年9月)は、首都圏の成約価格は1年で約10%下落しました。これよりリーマンショックと同等であれば10%程度それよりも大きな被害になりそうであれば20%や30%下がる可能性があることやその後どのくらいの期間で価格が上昇するか仮説を立てることができます。

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参照: https://www.kantei.ne.jp/report/c2015.pdf

ウイルスによる被害例

今回と同じく、ウイルスによる被害になった場合の事例から考えます。
なるべく直近のものが良いので、SARSが発生したときの台湾などが当たるかと思います。
台湾は、価格は急激に下落したものの成約数自体は増加していました。

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参照: https://www.zillow.com/research/pandemic-literature-review-26643/

これより、被害が収まってきた状態になれば再び成約数自体は伸びるのではないかという仮説を持つことができます。

ちなみにリーマンショックの日本も成約数自体は伸び続けています。

(2)新型コロナウイルスによる他国の状況

今回の場合だと、アメリカや中国等が参考になるかもしれません。
アメリカは日本よりも被害が大きい状態です。被害とは死者数や失業申請率などです。

そこから日本の被害が悪化した場合、どのような影響に繋がるかを予測することにつながります。

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参照: mikedp.com

対して、中国や韓国は新型コロナウイルスの封じ込めに成功したと言われています(本当に成功しているのか見分けることは必要です)

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参照: https://www.capitaleconomics.com/the-economic-effects-of-the-coronavirus/#china

封じ込めが成功したと報道があると先行きに明るさが見えた可能性が高いです。先行きに明るさを感じた場合、不動産業界にどのような影響が出るか予測することに活用できます。

(3)最新の日本の業界情報

最後に最新の情報です。
例えば、2020年3月末時点での成約件数や価格が当てはまります。
他にも一般企業などがアンケートをとったデータなどもこれに含まれます。

レインズによると、3月の成約件数は前年同月比でマイナス11.5%でした。これは東日本大震災が起こった時以来のマイナス影響です。 

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参照: http://www.reins.or.jp/pdf/trend/mw/mw_202003_summary.pdf

ニュースやネット記事では、今回紹介した観点のいずれか1つのみと比較することが多いように思います。条件が非常に似ているのであれば、それでもよいかもしれませんが、まずそんなことはありません。多面的な観点で一致する事例をもとに影響度を推測することが必要です。

他にも、リサーチする上で良い手法や観点があれば是非教えてください。コメントお待ちしております。

【おまけ】おすすめnote

この記事は、Livesense Letterというリブセンス社員の有志によるマガジンに寄稿しています。そこで、Livesense Letterのおすすめ記事を紹介します。

今週のおすすめnoteは'19新卒MVPを獲得したこやっちのnoteです。

仕事は早いし、ドキュメントを作成したら論理的かつわかりやすい、人付き合いもいいと、三拍子揃ったこやっちです。

そんな彼がなぜ優秀である理由が垣間見えたnoteです。

若手であれば、多くの人が当てはまるであろう課題に関して簡潔にわかりやすく説明されています。数分で読めるのでぜひ読んでみてください。

このnoteの魅力は、より自分自身が成長するために、「宣言」という形で変化せざる得ない状況にしている点です。

心の中だけで、決意しても意味はほとんどありません。おデブが二度とポテチを食べないって言ってるようなもんです。すぐ食べます。

でも社員やその他の人が見える場所で宣言すると違います。変わらないといけない状況や仕組みを作ることで自らを変えようするこやっちはすごいですね。

ぜひ、読んだ方は「スキ」を押してください!

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