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不意に使えるガキンチョ言葉

今日は赤ちゃんのベビーベッドを解体して、ついでに部屋の片付けを全体的に行った。
午後からは奥さんがネイルだったので、夫婦揃って午前中チャキチャキと動いた。
僕が六角レンチを使って、ベビーベッドのネジを緩めている間、奥さんは棚の整理を行った。
途中、ほこりっぽくなってきたのか、鼻水が出てきたので、掃除機をかけたり、濡れ雑巾で拭く作業をした

ベッドの解体作業しつつ、
掃除機でホコリを吸って、
濡れ雑巾でベッドと床を拭いて、
押入れにしまうために押入れを片付けて、
ベッドをしまって、
とやることが増えると、何かしらうっかりをしてしまいがちだ。

何をやらかしたかは、うっかり忘れてしまったのだが、奥さんから指摘を受けた。仮に「電気つけっぱだよ」だとする。奥さんからこういったこと言われた時、自分の気分によって、返事が異なる。気分が普通から上の時は「ごめんごめん」、悪い時は「消してくれればいいじゃん」のような反抗的な返事をしてしまう。

ただ今日は気分がよかったのだが、どっちつかずの言葉が口からこぼれた。


「いっけね」


「いっけね」は極端に前髪と半ズボン丈が短く、手を洗わずにつまみ食いするようなガキンチョだけに与えられた言葉だが、今日は拝借させてもらった。

奥さんは少し笑いながら、「ちゃんとやってよ」と言って通り過ぎていった。

家庭内もそうだし、仕事もそうなのかもしれないが、笑ったら解決してしまうのだ。昔会社にもいた。色々と失敗しても、場を和ませるのが得意で、許されてしまう営業さんが。あれは一種のスペックだったと僕は語る。
だが、そうなりたいとは思わない。



ベビーベッドも無事しまい終わって、奥さんはネイルに出かけていった。
僕は少し休憩してから、赤ちゃんと散歩に出かけた。畑には立派に育ったナスと、それをささやかに祝うようにオレンジの花が咲いていた。

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