9月8日、ミュンヘンでの勝ち星

ホステルで朝目覚める。

安かったにしてはいい場所だ。

1日1100円ぐらいでコレなら、ドイツってことを加味してもかなり過ごしやすい。

ベッドも壊れておらず、寝やすい。

 

本日は路上LIVEする場所を探しに行くことにした。

 

 

とりあえず周りに何があるか分からないので、駅を目指すことにした。

 

チェコとは大きく異なり、近代的な建物が多く、道も整備されている。

 

彫刻で装飾された建物も、もはや大きな教会しか見当たらず、そのほとんどが近代的な建設物だった。

 

エスカレーターも当たり前にあり、ホステルにはエレベーターもついていた。

なかなか楽ちんだなー。とか思いながらも、とりあえず駅についた。

 

日本とは違い、ヨーロッパは駅にはパフォーマーがいない。

 

あたりを見渡して、だいたいで嗅覚や、なんとなくに従い歩いてみる。

意外とそんな勘のようなものがヒットすることが多い。
(わしゃ動物か)

いや、むしろ動物よりも、自分の意図したところへとたどり着く力はあるかも知れないと思う。

 

 

 

そうして、広場へとたどり着いた。

 

それまでなんとなくあった予感は、確信へと変わった。

  

ヨーロッパにおいて、人が集まる場所は

『教会』だ。

教会のまわりには、多くのショッピングモールがあり、レストランがあり、明らかに見て分かるぐらいに人が多かった。

 

1人で喜びながら当たりを回ると、

何人ものパフォーマーが軒並み連ねていた。

 

確実にここだ。

と思った。

 

急いでホステルに帰り、ギターを持って戻ってきた。

 

ドイツでもしかしたらやったらいかん!と怒られるかも知れないので、場所選びは慎重に。

で、ポジションを決めて、弾き始めた。

チェコでもそうだったが、やはり日本語での歌は目を引く。

しかし、ただ目を引いてもよろしくないので、そこは歌としてのレベルを昇華させていく。

 

んで、早速日本人にあった。 

この人の他にも、何人かの日本人が止まり、投げ銭をくれる。

ヨーロッパで日本人が投げてくれる率は割と高めだ。

なんか、気持ちが働くのだろうか??🤔

 

子供からの人気も高い。

赤ちゃんから、10代の少年少女まで、彼らは気持ちよく投げてくれる。

幼児ともなれば、お母さんと一緒にやってきて、投げてくれる。

中にはずーーっと離れず見続ける子もおる。

(可愛い。。。)

ある程度弾いたところで、教会の鐘が鳴った。

現地の人に教えてもらったのだが、鐘が鳴ってる間は路上LIVEしちゃいかんらしい。
(音を鳴らしてはいかん)

 

ドイツのルールをなんとなく知ったところで、路上LIVEは終了した。

だいたい4時間ほどだろうか?

パンパンにふくれたコインの袋を見て確信した。

めちゃくちゃ稼げる!

ってね。

全部で約75€。

日本円にすると約9500円。

ほとんど10000円だ。

ウケるな〜。

日本のバイトよりももらってるし、時給換算で2200円とかか。

やばい。

 

 

 

夜は、さきほどの男性にご飯をごちそうになった。

ドイツのビールはやはり美味くて、飲みやすくてかなり良かった。

肉も野菜も程よく食えて、いろんな話をした。

 

相手の方の事業の話。その事業の構造の話。

マルチタスクをこなして、自分の目指すものを手に入れていく生活の話。

その人は、お金を稼ぐことは

人から感謝される数値だ。

と言っていた。

 

つまり、その関係性において、お客と自分自身が相互で高めあえる関係でなくてはならないのだという。

どちらかが、馴れ合ったりすると、結果として良いものは生まれない。

仲良くすることは大切だが、私情を強く仕事に持ち込んではならないという。

 

なるほど、といった感じだ。

 

 

ともあれ、こうして僕のようなやつにご飯を奢っていて、チップも弾んで支払えるその人を

個人的には豊かだなぁ〜。とか思っていた。

 

 

 

だが、お金が人からの感謝だ。

感謝だから、オレは感謝される事がしたい。

と話すその人の話を完全には受け止められないでいた。

 

 

それはお金稼ぎが悪いことだから。って意味ではなく、そんなにたくさん稼ぐことそのものが楽しいのかな?って話だ。

 

まぁこんなことを言ってしまうと、お前は人からお金借りたり、奢ってもらったりしてるくせに何を言っとんねん!!!

って言われ兼ねないけど、

 

ほしいものが、人からの感謝。ってのは

理解できるようで、理解できなかったんだよね。

人からの感謝がお金。

自分には無い概念だなぁってやっぱ思うな。

少なくとも、日本ばかりに住んでたら思わなかったと思う。

 

お金を稼ぐこと。

たしかに、お金は欲しい。

欲しいけど、、、それが目的になって、音楽するのが楽しくないとか、

人との付き合いにも壁が生じる。とか

そういうのは嫌だなぁ。

楽しく生きたいからこそ、お金との付き合い方は考えなならん。って思った。

 

 

もちろんその場で飯を奢ってもらえてるし、いい話を聞けて感謝ってところだ。

 

 

だが、その分その場でオレも返せているなぁって実感があった。

 

それは、若い俺がその男性との話の場を作ってることもそうだし。

オレのどうでもいい話や、意見もそうだし。

 

いわば、互いに互いの人間味を賞味しながら、飯をつまみに食ってるみたいなもんで。

そういう意味で、オレはその人に貢献できてる。

ってそう思ったんだよね。

 

それは傲慢でも驕りでもなくて、

ただ純粋にお互いその場の時間が楽しかったように思えるから。ってことなんだよ。きっと。

楽しい時間をありがとう!って思えるなら、奢ってくれた相手も、奢られたオレも。

あまり大きな違いはないのかな?って思う。

 

ともあれ、いい話を聞けて良かったと思う。

 

あまり大きな声では言えないが、音楽関連の仕事もしていて、

そういう意味で、ハコ1個ブッキングしたげるよ!って話にもなった。

 

だから、歌うまくなるように、それまでがんばりますね!って言ったんよ。

 

そしたらさぁ。

歌上手くなんかならなくていいよ!

ネット開けば、歌上手いやつなんてゴロゴロいるじゃん。
 
そういうんじゃなくてさ、本当の意味で人に響く歌を歌えるかどうかの方がよっぽど大切なんだよ。

って言われた。

 

そうなんだなぁ〜。って真に受けて思ってたけど。

響く歌か。

まだまだ模索してるなぁ、オレは。なんて思う。

ただ、確実にそれがなんなのかの、答えには少しずつ近づいてる。

少なくとも、この旅の間にね。

 

UVERworldとの対バン。

オレはそれが夢だけど。

その理想。

叶えるとしたら、やっぱり

響く歌である必要はありそうだな。

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