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引き算の家づくり

家を建てようと考えた時に、
昔はあれこれ追加したり、増築したり、増やす時代でした。
今はあれこれ削減したり、減築したり、減らす時代になりました。

どんな引き算が良さそうでしょうか?


■増やすのは簡単ではなくなった

1 増築は気軽に出来ません

昔は建蔽率、容積率等の制限さえ満たしていれば、増築は比較的容易に行えました。
しかし、耐震基準がどんどん高くなっている現代では、古い住宅を増築する場合には増築部だけではなく、家全体の耐震性も現行基準に上げるなど、ハードルが非常に高くなっています。

基準を満たしたとしても、あくまでも計算上の耐震性ですので、耐震的には増築することはデメリットが大きくなります。

つまり、「後で増築しよう」はなかなか難しいことになります。

2 窓は気軽に増やせません

耐震性の話しの延長ですが、
基本的には、既存の壁や柱は撤去できません。

そのため、後から窓を大きくしたり、増やしたり、することは非常にハードルが高いです。
ちょっと暗いから、とか、空気を通したいから、とか、
後から思っても実現するのは難しそうです。

3 ユニットバスは後付け出来ません

昔ながらのタイルの浴室と異なり、
ユニットバスやシステムバスと呼ばれる商品は住宅の躯体とは少し離して設置されているため、後からビスや釘を打ち付けることは基本的には出来ません。

手すりや棚、カウンターなどしっかりと固定が必要な物については、一部後付けできる商品も無くはないですが、そもそも下地もしっかりとしていないところへの固定は正直、あまりお勧めではありません。

■家を建てる前にしっかりと検討しましょう

1 建てながら、建てた後に考えようはダメ

昔は家を建てながら間取りを変えたり、窓の位置を変えたり、なんてことも出来たようです。
現代では、申請手続きをやり替えたり、場合によっては、許可が取り下げられてしまう可能性すらありますので、そんなことをしたら工事がストップしてしまいます。

また、部屋内の改築は出来ますが、増築は容易ではないので、
後で増やせばいいという考えもお勧めできません。

しっかりと、
建てる前に、色んな想定をしながら検討しておく必要があります。

2 実物を見ないで決めていくと失敗率が上がる

最近よくあるのが、
インターネットの情報を鵜呑みにして失敗するケースです。

ネットの情報など、
正確かどうかなど誰も担保していませんので、必ず精査が必要です。

クチコミについては、
「それってあなたの感想ですよね」
と、どなたかがおっしゃられていた言葉そのものです。

参考にするなと言うことではなく、
そうして得た情報を元に、出来る限り、実物を見て、生の声を聞き、自分で触れてみる、などした方が失敗する確率は格段に減ります。

「ダメなら後で変えればいいや」

と言う大胆な考えと潤沢な資金をお持ちであれば、お止めすることはしませんが、家はほとんどが簡単には変えることは出来ませんのでご注意ください。

■最後までお読みいただきありがとうございます

家づくりは気分がハイになりやすい一大イベントですが、
決断力と共に、冷静な判断が常に必要です。

そして、頼れるパートナー探しがとても重要です。