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リフォームの設計は自由と不自由

リフォームをご相談をいただいた際に
「何でも出来ます。自由にできます。」
なんてことを軽々しく言うことは出来ません。

リフォームこそ慎重に進めていくのが私の考えです。


■リフォームは制限の中の自由を楽しむ

●住宅は制限が必ずある

当然のことですが、新築であろうが、リフォームであろうが、
家を造るには様々な制限がございます。

法律、立地、そして、予算などですね。
ですから、制限があることは決してマイナスと言うことではなく、普通のことです。

●リフォームの制限とは

しかし、リフォームの場合には、既存がある と言うことが大きな制限となります。
その既存は、だいぶ前に造られたものであり、
今とは異なる法律で建てられていたり、異なる性能であったり、します。

これらを全て撤去して家を建てるのが建替えですので、
リフォームではこれらとの兼ね合いを考えながら設計を行うのが一番の制限になります。

●現地を詳細に調査する

出来るかどうかの判断をするにあたり、現状を知らねばご回答できません。
その為、現地調査を行います。
通常はお住まい中の住宅ですので、お客様のご要望を伺い、非破壊で可能な範囲を確認します。

この現地調査には当然、調査者として設計や施工の知識が必要とされます。
私の感覚では、リフォーム現場の方が真っ新な土地に家を建てる新築工事以上の知識・技術が求められる場面が多い気がします。

●自由度は高まっている

制限があると言うと、
不自由さばかりに目がいきがちですが、
実際には、
躯体にさえ大きな影響を与えなければ ある程度の自由はききます。

また、近年はリフォーム向けの商材も増え、これまでは困難だった様々なご要望に対し、省施工で叶えることも出来るようになってきました。

●リフォームはスピードが早いのが肝

新築工事に比べて、リフォーム工事はスケジュールがタイトである場合が殆どです。
住みながらとなると猶更です。
ですから、各業者の連携はもちろん、現場の管理が非常に重要となり、緊張の連続でもあります。

また、スピードが早いので、ミスも起こりやすいですし、ミスや不具合を見逃しやすくなります。
その為に管理が重要です。

各施工業者はあくまでも自分の仕事を遂行するのが使命ですので、常に全体を見ながら、的確に判断、指示を出せる管理者の有無が現場の質に大きく影響すると私は考えています。

良い現場はたくさんの真剣な目が見ています。

■最後までお読みいただきありがとうございます