【90部突破】 俺流角付け増強術 〜 会うたびにエグくなってる…と言わせる練習法 〜
どうも、こんにちは
@DAI_vanillaです。
SNS経由でこのノートを見てくださってる方がほとんどとは思いますが、一応自己紹介しておきます。
某スクールに所属しているスノーボードインストラクターで、全日本にも出場しており
某ショップのライダーもやらせてもらってます。
体育2の運動音痴がスノーボードで全国大会に行ってライダーになった話を書いた人です。
また、ネオグラトラー兼コブフリーライダーをやらせてもらってます。
カービングの人と思いきや
ターン中にグラトリもするタイプの人
ですね。
自己紹介は程々にして
早速今回の内容に移りましょう。
さて、遂にハウツー第1弾。
始まります。
斜面に寝てるのかという勢いのトゥサイド。
尻を擦りそうなヒールサイド。
世間的には、縦に何回横に何回どれだけたくさん回ったかというのが注目されているが、ゲレンデで普通に滑っていて目を引くのは
やはりこのようなカービングターンではないだろうか。
少しでもスノーボードをかじった人なら
「俺もこんな風に滑れたら、、」
と誰もが憧れたことがあるだろう。
というわけで、、今回のテーマは…
そう、みんな大好き
【 角付け 】
「板立てすぎや!!」と
いつもスクールでおこられている
生粋の角付けオタクである俺が
角付けを増やす為の練習法や考え方について
『俺流の理論』を順序立てて
更に出来るだけ噛み砕いて語っていく。
写真もふんだんに使用してわかりやすく解説していくので是非、このハウツーを読んで自分のものにしてもらいたい。
つまり、このノートを読むことで
角付けの強いカービングターンへの
【 俺流最速ルート 】
を知ることが出来る。
具体的に言うと以下の情報を得ることができる
・俺流、角付けに対する考え方
・角付けの練習方法
・角付けに必要な考え方、注意点
・上手く行かない場合の対処法
勿論、こんな時どうすればいいの?という
よくある失敗例と改善方法も記載していく。
練習法を試して上手くいかなかった場合は
そちらも存分に参考にしてほしい。
全て俺が自信が実践し効果があったものだし
実際のレッスンでも使っているし
もっと言えば自分自身"今でも"使っている。
最近話題のダックスタンスカービングについても解説した。
ターンの楽しさに目覚めている
カービングオタク達だけでなく
グラトリ勢の方も読んでみてほしい。
今回のノートでは
インストラクターにすら『やりすぎやろ。笑』と
突っ込まれるほどの
『エグい角付け』
を身につけてもらえるような
考え方や練習法を書いていく。
その為、説明の都合上、専門用語も登場する。
あまりにも文字数が増えすぎて
要約能力のないバカだと思われても嫌なので
用語の詳しい説明は省かせてもらった。
当然誤解を避ける為最低限の説明は記載したが
わからない言葉があったら
ネットで検索してみて欲しい。
この練習法は
どの家にもあるアレを使って家でも実践でき
誰でも安全に取り組むことができ
時間もそんなにかからず
再現性も抜群だ。
実際
俺自身もこの方法で
角付けの仕方を覚えたようなものだ。
俺が当時喉から手が出るほど
知りたかったであろう情報を
惜しげもなく詰め込んだ。
板が立てられなくて悩んでいる人に対しては
かなりお役に立てるはずだ。
文字数は驚きの20000字オーバー
3000ぐらいで終わるかな?と思っていたら
伝えたい事が多過ぎてこの有様だ。
自分自身で何度も読み返して推敲し
周りのライダーやインストラクターを含む
数人の知り合いからも意見を言ってもらい
完成させた、かなりの自信作である。
大学6年間のスノーボード人生の集大成
と言ってもいいノートに仕上げたつもりだ。
気になる人は是非
俺の卒論だと思って読み進めてみてほしい。
以下、モニターの方からの感想を一部掲載する。
その後、モニターをお願いした方から嬉しい報告も頂いたのでこちらも掲載させていただく。
強い角付けが出来るようになると
面白いぐらい板が曲がるようになり
深いターンが出来る。
当然、ターンの楽しさも今までとは段違いだ。
いずれにせよ、だ。
早めにこちら側の世界に来ることを勧める。
ただ、欠点もいくつかある。
ターンが楽しすぎて
抜け出せなくなってしまうのだ。
病名をつけるとすればカービングターン依存症。もしくは角付け依存症といったところだろうか。
例え女子からボードに誘われても
『1人でゴリゴリ滑った方が絶対楽しいよなぁ』
って発想になってきたりする。
また、グローブが破れる速度が非常に早くなる。
こればっかりは
未だに解決方法を発見できていない為
ハウツーとしてお伝えできないのが大変心苦しい。
というわけで
このノートを読んで欲しい人は以下の人である。
・角付け量がなかなか増えない人
・もっともっと雪面に近づいてターンしたい人
・カービングで伸び悩んでる人
・カービングが好きな人
・女子からボードに誘われたい人
・ゲレンデで注目されたい人
・俺の理論を知りたい人
・俺のことが好きな人
逆に、読まなくていい人は以下の通りだ
・現時点で十分に角付けが出来る人
・遠回りをして上手くなりたい人
・角付けの強い滑りを目指してない人
・ゲレンデで目立ちたくない人
と、書いたところで上手い人はやはり勉強熱心な方が多いので、読まなくていいよ!って言っても読んじゃうんだろうね。
わかってますよ。笑
そろそろ本題に入りたいところだが
あともう1つだけ
このノートは、角付けを増やす為の
俺流の最速ルートを示したものである。
つまり
読むだけで上手くなる
という代物ではない。
いや、断言しよう。
読むだけじゃ1mmも上手くならない。
はっきり言って時間の無駄だ。
読むだけで上手くなるタイプのハウツーを探している人はそちらを探してみてほしい。
無論、そんなものは存在しないと思うが。
それこそ、読んだだけで実践する気のない人はスクールに入ってレッスンを受けた方がまだマシかもしれない。
散々書いたので言うまでもないが
対面レッスンで2時間4.5000円払ったぐらいじゃ
到底全部は教えてもらえない分量の情報
を詰め込んだので
やる気のある人にとっては
非常にコスパが良いものに感じられるはずだ。
情報の質だけでなく、情報量にも自信がある。
とにかく、このハウツーは
読んで実践してこそ効果を発揮する
数学でも公式を習った後に練習問題を解いていくが、いわばこのノートは公式をお伝えするものに過ぎない。
その公式を元に、ご自身に当てはめて実践し
練習問題を解くように試行錯誤してもらう必要がある。
この公式すら知らずに練習問題を解こうとするのと、公式をしっかり理解した上で練習問題に取り掛かるのとどちらが問題を解きやすいかは
答えを書かなくてもわかるだろう。
読むだけで実践する気のない人は
読まない方がいい。
何度も言うが時間の無駄だ。
逆に
このノートを読み忠実に実行していけば
角付けに更なる磨きがかかるだろう。
その辺をちゃんとご理解頂いた上で
読み進めてもらいたい。
対面レッスンでもないのに高いな〜
と思うかもしれない。
確かに対面レッスンでは
一人一人に合ったアドバイスができるし
いい点もたくさんある。
言ってしまえば、この値段で
回数時間無制限レッスン
受け放題コースと同じことだ。
つまり最強。
この値段でカービングが劇的に上手くなるなら
安いもんだろう。
勿論、価値を感じられなければ
買ってくれなくて構わない。
上手くなりたい人は
頼むから一回ぐらい飲みに行くのを
我慢してみてくれ。
5年前の俺だったら5万払ってでも
欲しい情報だと思う。
当たり前だが、内容にも自信がある。
是非、購入者の方からの感想も参考にしてみてほしい。
以下、購入者の方から頂いた感想を一部掲載させていただく。
それでは始めよう。
第1章 セッティング
まずはセッティングの話からいこう。
セッティングとはビンディングがどの幅でどういう角度でつけられてるか、という事だ。
当然
セッティング次第で角付けのしやすさが変わる
そんなんわかってるよ!
ここはいいや、読み飛ばしたろ!
って思う人がいるかもしれないが、ただ単にカービングに適したセッティングを書いただけでなく、俺の知りうる範囲でかなり詳しく書いたからはやる気持ちを抑えて是非見てみてほしい。
1. ドラグとその対策
まず、どのセッティングをするにしても
とりあえず考えなくちゃいけないのが
ドラグについてだ。
ドラグってなんやねん!という人の為に一応書いておくと
大体の人はブーツやビンディングがボードよりも外に飛び出しているだろう。
つまり、ある程度ボードを立てていくと
ブーツやビンディングを雪に擦ってしまう。
そうするとエッジが浮いてしまい抜けてしまう。
(擦るだけでドラグと言う人もいるし、擦ってコケたらドラグと言う人もいる)
なーんにも悪いことしてないのに
道具のせいで転んでしまう
なんて事が起こる。
カービングには硬い板、硬いバイン、硬いブーツ、なーんでも硬い道具がいいぜぇ!
という風潮があるが
このドラグをいかに防ぐかということも道具選びやセッティングの
重要なファクターだ。
ビンディングとブーツがボードからはみ出ている量でドラグのしやすさが決まる。
当然、足が大きくてブーツが大きくなれば
板からはみ出す量が増えるから
ドラグしやすくなる。
ビンディングのサイズが大きいと
その分ボードからはみ出る量が増えて
ドラグしやすくなる。
ビンディングの角度を横に向ける
(ダックにする)と
ドラグしやすくなる。
ドラグ防止という意味も込めて
プレートを挟む人もいる。
これはプレートの分
ブーツとバインの位置が高くなることで
角付けをしても雪面に擦れにくくなる
ことでドラグ防止になる。
というわけで
ドラグ防止には以下のようなものが考えられる。
・小さいブーツを使う
・ビンディングのサイズを落とす
・セッティングを前振りにする
・センタリングをちゃんとする
・プレートを使う
・そもそも板を立てることを諦める
ドラグ防止のための現時点での俺なりの結論
は以下の通りである。
1-1. ブーツ
足のサイズは変えられないため
ブーツのサイズ自体は変えられない。
だが、同じサイズでもメーカー毎に
ブーツの外身の大きさが違う。
その結果俺は
BURTON ION BOA 25.5を使っている。
BURTONのブーツはアウターが小さいため
他メーカーの同サイズよりも
ブーツの全長が小さくなるのが特徴だ。
是非、足に合うか合わないかだけでなく
外身の大きさはどうか
ビンディングとの兼ね合いはどうか
(板を立てるには小さいバインの方が良いです)
等の点にも注目してブーツを選んでみてほしい。
1-2. ビンディング選び
次にビンディングのチョイスについてだ。
俺はブーツサイズが25.5でSサイズのビンディングにはめてみたら普通に使えそうだったのでSサイズの物を使っている。
ちなみにモデルはFLUX XFとXVだ。
26センチぐらいまでなら意外とSサイズのバインでいけちゃったりもするので、メーカー表記だけを見ずに実際にはめてみて判断してほしい。
当然、できるだけ小さいサイズの方が
ドラグ防止には有利である。
1-3. ビンディングの角度
次に、ビンディングの角度について考えよう。
前に振る方がいい
というのはなんとなくわかるだろう。
足を真横に揃えるか、縦に揃えるか
どっちの方が板に対する収まりがいいか
というだけの単純な話である。
ただ、前に振りすぎると
逆にバランスが悪くなってしまう
のでやり過ぎには注意だ。
普通に立っているだけ、要は気をつけの姿勢でグラグラする人はそんなにいないと思うが
足を完全に縦に揃えて真っ直ぐ立ってたら
意外と不安定になるのはやってみればすぐわかる。
小学校の授業の始めと終わりで、グラグラしすぎて先生に毎回キレられてた彼がこのハウツーを見ていたらすまん。
もしかしたら君には当てはまらないかもしれない。
1-4. センタリング
あと意外にやってない人が多いのが
センタリングだ。
1級持ちでも、センタリング?なにそれ?状態の人がいるから驚きである。
センタリングというのは
ボードの真ん中にビンディングを付けましょうねという事だ。
この"真ん中"というのは
ノーズテール方向の真ん中ではなく
トゥヒール方向の真ん中である。
つま先カカト
どっちかに偏った位置にならないよう
気をつけましょうという事だ。
下の写真を見てみてほしい。
この写真では、明らかにブーツがかかと側に寄ってセットされているのがわかるだろう。
当然、こんな状態では
板のセンターに乗っているイメージでも
ヒールに寄ってしまうし
板を立てていったときにヒールカップをすぐ地面に擦ってしまうだろう。
じゃあどうするべきか。
本当の意味のセンタリングとは、つま先とカカトに偏りなく均等に乗れるような位置にバインを付けることなのかもしれないが、それは専門の機械とかを使わないと出来なさそうなので
『つま先とカカトのはみ出し量が
同じになるセッティング』
を採用している。
つま先とカカトのはみ出し量が同じ
つまり、
トゥサイドもヒールサイドも同じ分だけ
板を立てられるようにしておくということだ。
このぐらいの位置にすると
ブーツがボードからはみ出している量
がトゥとヒールで同じになる。
この確認方法だが
ボードを裏から見てみてほしい。
バインをセットするときに
そのままディスクの真ん中の位置でつけると
ソール越しに見てみるとヒールかトゥか
どちらか片方ブーツが大きくはみ出している
可能性が高い。
ソールから見て
つま先とカカトがだいたい同じ量見える
という状態を
俺的には『センタリング』と呼んでいる。
以下の写真のように
道具選びとセッティングを工夫すると、特に太い板を使わなくともほぼドラグしない状態のセッティングに仕上げることができる場合もあるので、是非試行錯誤してほしい。
はみ出し量を均一に揃えることで
俺はいつもセンタリングをしている。
もちろん、ヒールはもっと立てれるようになりたいから少しトゥ側に寄せといたろ!とか、個人の好みによって調整してもらって構わないがベースの位置としては真ん中だよ〜という意味で一応お伝えしておいた。
わざとトゥ側に寄せてヒール側のエッジを遠くしてみたりすると、ヒールサイドで動ける量が増えたりと色々練習になったりもするのでオタクな人は試してみるといいかもしれない。
さて、センタリングの話を終えたところで
ドラグの話は終わりにしよう。
2. カービングに適したセッティング
次はセッティングの話にいこう。
2-1. スタンス幅
まずスタンス幅についてだ。
幅については本当に個人の好み
なので言及が難しい。
ただし、床に立ってみて
足を閉じている時と少し開いている時だと
当然開いている方が安定する為
あまり狭めすぎるのも良くないだろう。
(狭めるのにも板ごとに限界があるが。)
イメージ的な話だが
棒の中心より結構離れたところを押すより中心に近いところで押した方が棒を簡単に曲げやすい感じがするだろう。
このように
スタンス幅を狭くしてあげた方が
当然板のたわみ自体は作りやすくなる
ちなみに
トーションは幅が広い方が使いやすくなる。
下敷きを取り出して、クネクネして右手と左手が近い時遠い時を比べてみたらすぐにわかるだろう。
あぁ、大丈夫だと思うが一応書いておくと
トーションは板のねじれの事だよね。
トーションもめちゃくちゃ大事なのでまた別のハウツーで詳しく書こうと思う。
というわけで、スタンス幅については
この辺を考慮しながら試行錯誤するとよい。
そして、意外と知られていないが
ビンディングのディスクを縦に使えば
前後(トゥヒール方向)の調整が出来るし
ディスクを横に使えば
スタンス幅の微調整が出来る。
オタクな人は試してみてほしい。
ちなみに俺は
センタリングでトゥ側に出すために使っている
左がデフォルトの位置でセットした場合
右がMAXまで前に出した場合だ。
これはメーカーごとにセットの仕方が若干異なるので、詳しくは取説を参照してほしい。
ディスクを横に使うというのは上の写真の状態から90°回転させた状態でディスクをセットする。
ディスクの開発の方、是非どっちも調節出来るタイプのディスク開発してください。
2-2. アングルについて
この辺からかなり重たいテーマだ。
単刀直入にいこう
ビンディングの角度は何度が正解なのか。
残念ながら正解はない。
そんなのはトップ選手たちが
全員同じセッティングじゃない事から
容易に想像できるだろう。
ハウツー第0弾にも書いた通り
人によって骨格も感覚も違うのだから当然だ。
ただ
セッティングごとの特徴を
適切に理解しておくことは重要である。
ここからは
関節を動かした時の影響について
セッティングごとに解説していく。
知っている人からすれば当たり前かもしれないが、知っているのと知らないのとではカービングターンに関する考え方が大きく変わってくるだろうから重要な項目だ。
ターン中の姿勢をコントロールするのに
重要な関節は膝関節と股関節である。
この2つの関節のコントロールで
ほとんど決まると言ってもいいぐらい重要だ。
2-3. アングルによる各関節の影響
2-3-A 一番オーソドックスなアングル
まずは一番オーソドックスな角度設定について。
18° 3°ぐらいのそんなに強い前振りでもなく、横向きでもない感じのスタンスだ。
レンタルの板や、ショップでバインをセットしてもらった時なんかはだいたいこのぐらいの設定になってたりする。
このセッティングでは骨盤が斜め前方向に向いている。
つまりこの状態で膝を曲げると、たいていお尻は斜め後ろ方向、つまりヒールエッジのテール側に移動する。
逆に、股関節を曲げると頭がトゥエッジのノーズ側、つまり、つま先側斜め前方向に寄ることになる。
これは股関節がだいたい前足と同じ方向か、それよりちょっとノーズ側を向いている(開いている)ことに起因する。
要は、関節を曲げる事で腰と頭という重たい部品が板の前後方向、加えて外側に移動する為その辺を加味してポジションを作らなければならない。
2-3-B ダックスタンス
次にダックスタンスだ。
15° -9° . 12° -12°等、いわゆる『横乗り』のセッティングである
基本姿勢はこんな感じだ。
つまり、板に対して真横に乗る感じのセッティングだ。
ということは
ダックスタンスで膝を曲げるとお尻はヒールエッジ側に出るし、股関節を曲げれば上半身と頭がトゥエッジ側に寄ることになる。
板の外側には出てしまいやすいが
前後的な動きは少ない。
ダックスタンスで膝を曲げると下の写真のようになる。
ちなみにこの後めちゃくちゃコケた。
股関節を曲げると以下の写真のようになる。
股関節が板の進む方向に対して横向きだから当然そうなるだろう。
ヒールサイドを例に取ろう
ダックスタンスで膝を曲げると、すぐにボードの垂直線上よりも内側にお尻が入ってしまう。
(お尻がボードの外に出る)
それを補正する為には
頑張って股関節を曲げて
上半身と頭をつま先側に持っていくことで
トータルの軸の位置(重心の位置)としては
板の上に収まる。かもしれない。
言うまでもなくダックスタンスでのカービングは難しいことがわかる。
難しいとは言っても不可能ではないので、これに関しても後ほど解説する。
2-3-C 前振り
次に、前振りスタンスだ。
最近のカービング勢の流行りのセッティングである。
俺は27° 9°にしているが、36° 21°などというセッティングをする強者もいる。
基本姿勢はこんな感じだ。
わざわざフリースタイル用のボードにメタル入れてプレート入れて硬いブーツ使ってそんなに前振って頑張るなら、普通にアルペンすれば良いのでは?とも思ったりするが、自分の首を絞めかねないのでこの辺でやめておく。
さて、この前振りスタンスだが、上2つのセッティングより、膝もお尻も前を向いているため、膝を曲げるとお尻がトゥヒール方向ではなく、ノーズテール方向に近い動きをすることになる。
股関節を曲げると上半身と頭も、トゥヒール方向ではなく、ノーズテール方向に動くことになる。
前振りで膝曲げると下の写真のようになる。
そして、股関節を曲げると下のようになる。
これが何を意味するかわかるだろうか。
そう
関節を動かしても板の上に収まっているのだ。
語弊を避けるためにあえて言い方を変えよう
板の上に収まって い や す く なる。
要は股関節が前を向いていた方が、板の上から身体が外れにくく、カービングに適したポジションなのでは?というのが最近の流行りでもあり俺的な結論でもある。
2-4. ダックスタンスカービング
ビンディングの角度についての話がひと段落したところで、ダックスタンスカービングについてちょっと考えてみよう。
結論から言おう
ダックでもカービングは出来る。
ただ、先程も述べた通り
足の角度はダックスタンスでありながら、カービングに適した姿勢(骨盤が前の方を向き、板の上に体が収まった姿勢)を取る必要がある。
下の写真は9° -9°のダックスタンスで
前振りのときに近いカービングの姿勢
をとってみた写真である。
後足の足首と膝あたりに注目して欲しい。
ここをかなり捻っているのがわかるだろう。
結局のところ
膝をかなり入れる事で股関節を前に向けるという動作が必要である。
何故なら、ダックスタンスはカービングに適した姿勢ではなく、体が板の上から外れやすいからだ。
前振りの姿勢で関節を動かしても
ボードの上に体をキープしやすい。
つまり
セッティングはダックの状態で
無理して(頑張って)前振りの姿勢をとっているわけだ。
実際やってみるとすぐにわかるが、まぁまぁ体に負担がかかる。
当然ただ滑るだけでも意識する事が増えるので、同じパフォーマンスをするのに必要な動作が増えるわけだ。
ダックスタンスカービングとは言いつつも、結局カービング性能だけで見たら前振りの方が優れているというのはダックスタンスでカービングしてる人自身も分かっているはずである。
この辺はトリックを打ちやすいセッティングという位置付けのダックと、カービングをしやすい前振りのどちらを取るかというので決めてもらって構わない。
結局、ターンの為にやる事の本質は同じだ。
ただし、ダックスタンスは前振りに比べて
その限界値が低い。
大会に出たりするレベルになってくると、やはり求められるレベルは必然的に高くなってくるし、ダックの方が〜〜とか言ってる場合じゃあないのはなんとなく想像がつくだろう。
全日本選手ですら前振りで練習しているこのご時世、カービング上手くなりたいと思ってるのにカービングの基礎すらちゃんと出来てない人が「いやでもグラトリも〜」なんて言ってる場合じゃなかろう。という話だ。
カービングを本気で上手くなりたいのなら
セッティングを前振りにしてみるのを勧める。
ただ、ゆっくり滑りながらちょっとグラトリ出来ればいいかなーという人にはあまりメリットがないので前に振るのはそんなにオススメしない。
というか、そういう人はこのハウツーを読んでもあまり意味がないと思うので今すぐ閉じた方がいい。笑
ダックスタンスでカービングしようとする事の弊害を以下に列挙してみよう。
・基本的に向いてないので技術的にかなり難しい
・前振りでのカービングに比べて意識することが多い
・膝をかなり頑張って前に入れないといけない
・身体を捻ってるのでズレに繋がりやすい
・ドラグしやすいので強い角付けは難しい
俺個人の見解としては、別に前振りでもトリックは打てるし、カービングやカービンググラトリしたいのにわざわざダックにする必要なくない?とも思うが、スノーボードは自由なので自分が何をどのレベルのクオリティで求めるかを決めればいいのでは?と思っている。
勿論、グラトリメインでたまーにカービングという人にはダックスタンスをオススメする。
1つ勘違いしないでもらいたいのが
前振りにしたからといって
グラトリが出来なくなるわけではない。
俺の動画を見てくれてる人ならわかると思うが、高回転も普通に打てるし、オーウェンとかも普通に打てるので「前振りにしたらグラトリ出来なくなっちゃうのかなぁ、、」とかの心配は無用だ。
ダックでもカービングは出来るし
前振りでもグラトリは出来る。
ただそのやりやすさが変わるだけ
という意味だ。
第2章 俺流角付け練習法
さて、セッティングの話を終えたところで
遂に本題だ。
1. 導入
この練習法は基本的に家で行う。
家で行う為
時間も取らないし
安全に
誰でも簡単に
練習出来るのが強みだ。
当然お金もかからない。
ゲレンデに行かなくても上手くなることができるわけだ。
というか
1回の雪山での練習を最効率化できる
と言った方が正しいだろうか。
実際俺は大学3年の時にこの練習法を思いつき
毎日のように実践した結果
「会うたびにターンがエグくなってる」
と言われるほど爆発的に成長することが出来た。
と言うと、すごく甘い話のように聞こえるが
再三言っている通り
このノートを"読むだけ"では
"絶対に"上手くならない。
それなりに練習してもらう必要はあるが
体育2の俺ですら出来たのだから
大抵の方には効果があるのではないか
と考えている。
2. 練習法の紹介
それでは、いざ
俺流角付けの最強練習方法をみていこう。
角付け量を爆発的に増やすために俺が行った練習法はどこの家庭にもある、アレを使う。
そのアレとは、、、
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?