見出し画像

人工甘味料の闇

おはようございます。だいすけです。

今日は人工甘味料腸内細菌叢フローラ)を変化させて、糖尿病を発症させるかもしれないという研究の話です。

▶︎目次
・人口甘味料とは?
・人口甘味料の安全性
・甘味料のメリット
・甘味料のデメリット
・最後に
・人口甘味料とは?

人工甘味料は甘みが強く、カロリーが少ないことで、ダイエットに使われている食品です。

サッカリンスクラロースは砂糖の数百倍の甘さを持ち、炭水化物として消化されないため、カロリーはゼロで、その上、血糖値やインスリン値にも影響を与えないと考えられいて、安全性が確認されているとされています。

しかし、これらの一日許容量をマウスに摂取させるとブドウ糖不耐性、つまり食事で上がった血糖値が下がりにくくなる、ということが示されました。

この理由として腸内細菌叢の変化が示されていて、これらの人工甘味料を与えてブドウ糖不耐性を獲得したマウスに抗生物質を投与して腸内細菌叢の変化を抑制したり、その腸内細菌叢を無菌マウスに便移植することで証明したのです。

これまでも、腸内細菌叢が肥満と関連していることが知られてきているが、これらの人工甘味料も腸内細菌叢を変化させることで、ブドウ糖不耐性が引き起こされるようです。

世の中には、たくさんのカロリーオフ食品が販売されていますが、ダイエットのつもりでいたのに、かえって血糖値が高くなって糖尿病になりやすくなる危険性が示唆されたと言う点で、この論文は現代社会の食文化に警鐘を鳴らしているとして注目されています。

文献: Jotham Suez1, et al., Artificial sweeteners induce glucose intolerance by altering the gutmicrobiota | Nature 514: 181-186 (2014).

・人工甘味料の安全性

人工甘味料は化学的に合成されていることから、その安全性について心配される方も多いかもしれません。食品添加物については、多くの試験で安全性が証明された物質と量においてのみ、使用が許可されています。生涯にわたり毎日摂取し続けても影響が出ないと考えられる一日あたりの量を体重1kgあたりで示した値は、一日摂取許容量(ADI)とよばれます。表1より、例えばアスパルテームについては、ADIの上限は40mg/kg体重/日ですので、体重50kgの人の場合は毎日2 gまで摂り続けても問題ないレベルです。アスパルテームの甘味度は約200ですので、砂糖に換算すると400gに相当します。現実的には、とても毎日食べ続けられないと思います。

・甘味料のメリット

砂糖以外の甘味料を使用するメリットをいくつか挙げてみます。まず、糖アルコールや非糖質系甘味料は、糖類と異なり微生物によって発酵されない、つまり酸を生成しないことから、う蝕(むし歯)の予防に適しています。また、オリゴ糖(単糖が3~10個結合している糖)は、ビフィズス菌などの腸内善玉菌を増やす効果がある事が確認され、整腸作用が期待されます。これらの甘味料は特定保健用食品の関与成分に挙げられています。

人工甘味料は、砂糖よりもはるかに低カロリーで少量でも甘味が強いため、摂取カロリーが節減できること、また食後の血糖値が上昇しないことからも、肥満・糖尿病の予防や治療に有用であると期待されています。

・甘味料のデメリット

工甘味料のデメリットについていくつか挙げてみます。まず、アスパルテームは腸内で代謝されて、アスパラギン酸とフェニルアラニンというアミノ酸に分解されます。このため、フェニルアラニンを代謝するための酵素の活性が生まれつき低い「フェニルケトン尿症」の人には注意が必要です。

通常は、血糖上昇にともなってインスリンが分泌されて糖代謝がはじまりますが、習慣的な人工甘味料の摂取により耐糖能(血糖値を正常範囲に保つ能力)の異常を招き、糖尿病の発症や悪化をもたらす報告が近年増えています*5。これは、人工甘味料の摂取後に血糖値の上昇が起こらないことが要因とされています。そのため、エネルギーの恒常性が崩れ、脳の反応を介して摂食行動が促進されたり、甘味に関する感覚が鈍くなり、より甘い糖質を多く摂取したりするため、むしろ太りやすくなる、と考えられています。また、人工甘味料により腸内細菌叢に変化が起こり、耐糖能異常が引き起こされるとも考えられています。

人工甘味料による肥満や糖代謝への悪影響については、まだ不明な点が多いので、今後も注視していく必要があると考えています。

・最後に

人口甘味料のメリットとデメリットを考えると、制限のない常用摂取は控える方が良い。食事全体のカロリーや栄養、味のバランスを考慮した上で活用することが必要と考えられます。

人工甘味料の甘さは、ドーパミンなどの神経伝達物質や、神経の快楽中枢に影響し、中毒を招くことが分かってきました。2007年にフランスで行われた、マウスを使ったサッカリンの実験では、サッカリンはコカイン以上に中毒性が高いことが明らかになりました。ほかの人工甘味料にも、同様の強い中毒性があると考えられています。

なるべくは人口甘味料は摂らないように心がけていこうと思います。

最後まで読んでいただきありがとございます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?