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讒文芝居

●最近の此のバンド弩豪い
①「Pekoe Cat ペコー・キャット」
②「Sugar Pie Desanto シュガー・パイ・デサント」


①「Pekoe Cat ペコー・キャット」

音楽を聴いて、長じて来ると遣れセレブに踊り出た世界的歌姫が如何だ、
音の創り込み、政治的個性の主張が如何だ、
やら疲れちゃって如何でも宜しく為る。
此処迄来ると、別に自慢する為に音源も蒐めて無い。

ミリオン・ヒットもバズっただ、バズらないだもそそられぬ。
其ん喃事の為に音楽に親しんで無い。噫、牴牾しい。

だからって

今更翻筋斗打って天邪鬼と乎、反骨反撥では無く

緩~くもセンスって奴です乎?(羞かしい語彙)
然う謂うのが光る奴がイイんです。大人は。小父さん小母さんは。

すると、矢っ張り奇を衒ったり「乃公は一味違う」
と謂う中二病的矜持では無いが、自ずとまあまあ無名に行き着く。

何で有名じゃあ無く為って来る乎、つーと、
有名だと、其れ為りにちゃんと創らんといかんからだ。
悪いとは云わないが、もっと肩の力を抜いて、
悪巫山戯して弄って居る間に出来ちゃったから御裾分け!みたいな
適度に適当なもんは無いの乎。まあ、だからってあんまし出鱈目だと
只マニアック喃方面、ホラ通好みでしょ方面に流れちゃう。

今バンドは、嘗て「ペイヴメント」や「ダイナソーJr.」が遣って居た
鳥渡あざとい、然る可き定石(セオリー)「ハズし」然え手を出さぬが、
フォールズの如き音の輪郭を消す重ね録りに拠る朦朧手法に則り、
ギタアのアルペジオやベイス、ドラムの処処の生生しさは手を抜かずに

圧倒的に安さ爆発の打ち込みにて「新しいロー・ファイ」を提示して居る。
が、余りにもにも御近所の奥さんが作り過ぎちゃったから食べて~感が
スゴいんでスゴさや我見で威圧せず、
フォールズ選りも味も薄いが出汁が効き捲くる
カドが全部取れて居るのに優しい味が確乎とする
「関西風饂飩ガレージ・ロック由来ロー・ファイ寄せ」みたいで、

上にアガらずにでもクセに為る「プラシーボ」の如くの倦怠(アンニュイ)も其れに拍車を掛けて居る。

もう、此の儘、猛暑で何も拘り度く無いけれど、
心を炭酸でシュワシュワし度い月並みに疲れ度、
けれど満更でも無い大人用として邪魔に為ら無い。

飽く迄、懇切叮嚀喃雑さ。

根暗喃手遊び音楽我楽多が此処に御座れり。


●Pekoe Cat

「Don't Be Afraid」

​「Got You Get Me」


②「Sugar Pie Desanto シュガー・パイ・デサント」

ペコー・キャットとは打って変わって、
只今の世でも矍鑠と
最早傘寿越えても未だ未だ現役のベテラン・シンガーだのだ然う。

特段に美形でも無い。而して歌は絶品。デラぜっぴんなんつて。
失礼しました。
一聴、ねっとりと絡み附くヌガーみたいな濃い味乎と想っちゃう。

でも、過度に演奏が追随したり、ずっと釈迦力に為ったりせぬので
違うと知れる。

丸で、日日のトーストや白米の様な何時聴いても
イイ按配で美味しく飽きぬ「小粋喃」味。一曲の尺も短く恰度宜しい。

乎と謂って「オールディーズ」とは鳥渡違う様な
「寛いだ贅沢(ラグジュアリー)さ」
別種の「モッズ」の如き「小ざっぱり」が在る。タイトさが却って新しい。

一っ風呂、銭湯でも浴びて来る乎ーてな具合に一耳如何。

●Sugar Pie Desanto

「Witch For A Night」

「Ask Me」

「There's Gonna Be Trouble」