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映画感想「スパイダーマン」(Filmarksより)

21年前の映画だが、ヒーロー映画としてこれほどの完成度のものはこの後もないのでは、という作品だった。

まず超人的な力が必ずしも幸福に繋がる訳ではない事、目の前の綻びを看過する事で不幸に至る偶然の恐ろしさ、人間関係が崩れて行く無情といったドラマが矢継ぎ早に描かれる。
その中でピーターが人々を救い続け、伯父の言葉を胸に人々の支持を得て最後の戦いに赴く。
ずっと恋焦がれていた彼女の心を射止めるものの、同時に友人を失った悲哀から単純に愛を打ち明けられないラスト、これがヒーローのリアルなのだと胸に刺さった。

ここまで濃厚な作品だと思わなかったし、スパイダーマン独自のアクションを存分に堪能出来た点も含めて傑作ではないかと。
ここからシリーズを追って行くつもりだが1作目が凄かったので逆に不安になってしまっている、そんな映画だった。

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