スイカゲームに見る、面白さの「質」について
今話題のスイカゲームで、一つの到達点と言われているスコア3000点を達成しました。
総プレイ時間が35時間
配信されたのは2年前ながら、最近ゲーム実況から?人気に火が点いたこのスイカゲーム、話題に乗っかろうと私も始めたのが半月ほど前だった気がします。
これは果物をくっつけて進化させていく所謂「落ちものパズル」で、対戦や複数のモードが存在しない、一人用でスコアを競うだけの非常にシンプルなゲームです。そのシンプルさゆえに安価で敷居も低く、果物の見た目も可愛らしいのが相まって人気になったようですね。
ゲームオーバーになるまでの得点、3000点が一つのヤマだと言われているのですがこれがなかなか難しいわけです。結局プレイ時間が35時間、まさに本日、やっと達成できました。
落ちものパズルといえば昔、テトリスから入った人間でゲームボーイ版では50万点まで取った事があります、それなりの腕は持っているつもりです。あと経験があるのはぷよぷよくらいですが、こちらは下手です。いつも妹にボコられておりました(笑)。
そして、久しぶりに熱中したこのジャンルが、スイカゲームという訳ですね。
コツはあれど、水物なゲーム性
このスイカゲーム、落ちものパズルとは言いましたがテトリスとは性質がかなり異なります。次第にブロック(正式名称はテトリミノ、というそうですが)の落下速度が上がり難易度が高くなるテトリスとは違い、自分のタイミングで果物を落としますし、制限時間もありません。ポーズをかけずに画面を眺める事もできます。その代わり、置いた果物が固定されず、周囲の状況によって動きます。何故か小さいものほど重い、という仕組みになっていて、最小のチェリーが乗ることで大きなパイナップルがゴロン、と動いたりします。これにより連鎖が発生するわけですが、この果物の動きに若干のランダム性があり予測できない動きをするんですね。ある程度のセオリー、コツはあるようですが上級者の方でも場合によってはすぐ終わってしまう事があるみたいです。と、いうことは逆に初心者でも偶然上手くいくケースもあるんですね。
この「読めなさ」が面白さになっているのだなと理解した時、リトライを押す手が止まらなくなってしまう、恐ろしいゲームです(笑)。
ゲームの「競技性」と相容れぬ「曖昧さ」
近年、eスポーツとしてゲームが競技になっている状況で、自分がプレイしている格闘ゲームでは「ランダム性」を排除する傾向が見られます。
かつて対戦格闘ゲームブームの火付け役、始祖であったストⅡでは乱数要素があり、ダメージ、気絶値が一定ではありませんでした。同じ技でも威力が変わっていたんですね。競技に使われるようになった最近のゲームではそういう曖昧な部分がなくなり、ダメージは設定された数値が常に出るようになっています。そうでなければ、やり込みが活きなくなる…という観点からの配慮でしょう。
一方で、eスポーツの分野には控え目な姿勢を見せているのが任天堂で、ゲームを競技化することでこれまでのゲーム文化が変わってしまうことを危惧しているように見受けられます。マリオカートなどはまさにランダム性の賜物のようなゲームで、初心者でも熟練者にたまに勝てたりします、私も「あれ、勝てた?」という経験があります。宮本茂さん曰く「いつも強い人が勝つんじゃ、つまらない」という考え方でゲームを作っていらっしゃるようで、基本的に任天堂の方針とeスポーツが相容れないのでしょうね。
どちらが良い・悪いの話ではなく、ゲームの在り様も広がって来た、ということなんですね。
そんな中で「曖昧さ」が面白いスイカゲームが流行していることに、一縷の安心感も覚えたりします。
と、いう訳でたった240円のスイカゲーム、Switchをお持ちの方は是非、やりましょう(笑)。
私も次はダブルスイカ目指して、頑張りたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?