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映画感想「劇場版少女☆歌劇 レビュースタァライト」(Filmarksより)

配信開始と同時に鑑賞。
凄い時代になったなと感じつつ。

TVシリーズの後日談であり、9人の「本音」を描ききる完結編。スタァライト終演後の「ワイルド・スクリーン・バロック」とは…?

TVのその後を描くというと、成長したキャラ達に新たな問題が…という流れが定番だが、この作品のキャラ達は少し毛色が違う。
それぞれ、相方と呼べる存在がおり全員が愛情に溢れている。そしてスタァという唯一の存在を目指すにはその相手が一番の障害になってしまう。
戦う事で分かり合う、それをアニメならではの舞台演出で魅せる120分の「演劇」である。
彼女たちは日常で出せない顔を舞台で出し、「本当の自分」という役を演じる。
つまり新しい事件などは起こっていない。

ただ、大切な仲間と手を繋ぎ、心も繋ぐだけの物語。それが圧倒的に美しく、夢見心地になる作品。
本音をさらけ出すと言ってもそれが逆の感情だったりはせず、ただ言えなかった熱い気持ちなので彼女達への好感度が増す一方になる。
なるほど正しく「劇場版」だなと感心する一方で、TV版のややシニカルな雰囲気も増長されていて人を選ぶ作品だとは思った。
野菜化したキリンは不気味極まりない。

近年のアニメでも稀に見る表現の多彩さを見せつけてくるこのレビュースタァライト、舞台版も観てみたくなった。

人の心の輝きや熱に終わりはない、そう投げかけてくる傑作だった。

「列車は必ず次の駅へ、舞台少女は次の舞台へ!」

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