5月は休み、書く

韓国語に焦土化초토화という言葉がある。日本語では焦土と化す、という意味合いになる。最近、我が家はこの言葉がぴったりだ。理由はコロナ。6人家族のうち5人が感染し、親父は重症で入院中だ。共働きなためどちらかが家事にかかりきりになるしかならず、私がその役割を選んだ。

5月10日には新大統領が就任し、5月18日には光州民主化運動記念日もある。どちらも現場に足を運ぶべきだが、気が進まない。理由は家事だけではない。それよりも過去5年間、ずっと休まず韓国や朝鮮半島の出来事を追ってきた中での疲れがある。

だからこそ、18年6月から重い宿題になっている本を完成させなければならない。この本の中で日本語で朝鮮半島の話を書く意味を正確に表現してこそ、知識人としての次のステップがある。当面の課題はここにあり、これを終わらせる前には他の仕事はしないつもりだ。

そんな想いから午後に行きつけのカフェへと這いだし、金聖七김성칠の『歴史の前で역사 앞에서』をパラパラと再読した。本にいくつか引用してみるつもりだが、いま目の前で起きている現実をどう枠にはめていくのかを正直に悩み、明かしていく必要がある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?