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第一章の1◎この素晴らしい国に生まれたことを感謝しよう


私は世界で日本ほど素晴らしい国を他に知りません。
そして日本人ほど恵まれていて幸せな国民は居ないと信じています。ですから日本に生まれて来た事を感謝し、子供達や孫達の代にも、この素晴らしい日本を残して行きたいと考えるのです。
ところが、こんなに素晴らしい日本の歴史や素晴らしさを、現代の日本人は殆ど知りません。
それは日本人の本当の姿が、意図的に「封印」されて来たからに他ならないのです。
その結果、海外から日本を見ると、日本人は本当に「変わり者」で、他には見られない民族だから、世界から見れば「変人」や「ガラパゴス諸島」のように捉えられてしまうのです。
そして近年、日本人が輝きを失ってしまった原因を遡って見てみると、明治維新と共に日本に導入された近代科学と西洋からの「唯物史観」的な価値観によるものではないかと、強く感じてしまうのです。
それは、植民地主義の西洋人が日本を侵略、封印する目的で日本に入って来た為に起こった当然の結果でもあったのです。
 ですから、日本人が日本を再生する為には、少なくとも江戸時代、さらには縄文時代の精神に戻り、今一度日本の良さを見つめ直し、日本に自信と誇りを持ち直すことから始めなければならないのだと考えるのです。
 それと同時に日本人は、今一度日本の素晴らしさを世界にアピールし直して行かなければならないのです。
 そこでまずは、見落とされて来た日本の素晴らしさと真実の歴史を思い出す為にも、これからできるだけ分かり易い事例をいくつかあげて紹介をしていきたいのです。
 明治23年に来日し、日本人妻と結婚した親日派のイギリス人ラフカディオ・ハーン、日本名小泉八雲は、「日本瞥見記」のなかで次のように述べています。
「日本人ほど、おたがい同志楽しく生きていく秘訣を徹底的にこころえている国民は、よその文明人のなかにもちょっとあるまい。人間の楽しさは、当然自分の周囲の人たちのしあわせにあるのだから、それにはおのれを虚しくして、なにごとも辛抱我慢すること、この修養にまつよりほかない。この真理を、日本人ほどあまねく会得している国民は、ほかにないだろう。」
彼は、日本人の本質をピタリと言い当てています。
日本人の素晴らしさを上手く分析した人間は、おそらく世界で他には居ないのではないでしょうか。
彼が言いたかったのは、「日本人は楽しく、幸せに生きて行く為に、修行する民族」だと言う事なのだと思います。
ですから、江戸時代に代表される日本文化は「世界一幸せな国」を創造する文化そのものだったのです。
現代においては、日本人に近い遺伝子と仏教文化を持つブータン王国に「世界一幸せな国」の称号を持って行かれてはしまいましたが、「現実的に世界一幸せな国」は日本だと私は信じているのです。
ブータンで細かな国民の幸せ調査をしたところ、教育や経済など問題点が山積であることが明らかとなったのですが、国民自身が幸せだと思う心こそが大切だからなのです。
ですから日本人が自覚と自信を取り戻せさえすれば、今一度「世界一幸せな国」の称号も取り戻せるものと信じて疑わないのです。
そして日本には「世界一幸せな国」に成る為の経験、知恵やノウハウがたっぷりと存在しているのです。
忘れ去られてしまったそれらの知恵やノウハウを国民全体で見直す事で、また日本と日本人が元気になる事を期待して止まないのです。
そしてまず初めに取り上げたいものは、先程も出て来たが、「滅私奉公」で私心を捨て去り、公のために尽くすという考え方なのです。
商人が最初にする修行とは、「人に喜んでもらうことで、自分がどんなに嬉しいか」、自分の原動力(エンジン)の源が「自分の欲望」ではなく、「人に喜んでもらうことが自分の喜び」ということに切替する(悟る)ということだそうなのです。
そのためには、どうしても「滅私奉公」という修行を積む必要があるのです。
自分がこの世に生まれて、生きる意味や働く意味を学ぶために「滅私奉公」があるのです。
人に喜んでもらい、自分も幸せな気持ちになる事で、人生を楽しむ事が出来るようになるということなのです。
これが人生にとって、最も大きなエネルギーとなるのに違いないのです。
日本には、かつてこのような意識とエネルギーが国中に満ち溢れていたのでした。


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