傅役(もりやく)とは
戦国時代の有能な武将誕生の陰には、傅役の存在が在りました。
幼い頃から勝つ為の英才教育がなされていたからこそ、実戦でも大きな成果が成されたのだと考えます。
ですから現代においても、大きな成果を出すリーダーを育てる為には、傅役的な英才教育が成される必要があると私は考えるのです。
具体的な有能武将の傅役事例は以下の通りになります。
武田義信は飯富虎昌に
武田信玄は板垣信方、山本勘助
伊達政宗は虎哉 宗乙(こさい そういつ)
徳川家康と今川義元は、太原雪斎に
織田信長は平手政秀
豊臣秀頼は前田利家
徳川家綱は保科正之
アレキサンダー大王は哲学者のアリストテレスに
始皇帝は呂不韋、李斯に
チンギスハンはボロクルに
吉田松陰と乃木希典は山鹿素行に山鹿素行は林羅山に
高杉晋作と伊藤博文は吉田松陰を傅役として、学んだことで、素晴らしい成長が出来たのでした。
傅役が教育すべきは、大きく分けて、① 人の道、大和魂②哲学③兵法の3つなのだと私は考えます。
① 人の道、大和魂
リーダーになる為には、人を惹きつける魅力が必要になります。今の二世議員のように単に地盤、看板、カバンを引き継ぐだけでは、人々はついてかこれません。人の道、すなわち未来への道を明確に示し、命よりも大事なものがあることを、身をもって示さなければならないのです。
すなわち大和魂を魅せることが求められるのです。
②哲学
そして、その大和魂を実際の戦略にどう落とし込む為には、哲学的な思考がなければなりません。
より、包括的、宇宙的な広い視野で戦略を立案しなくてはならないからなのです。
③兵法
戦略を戦術に落とし込む際には、兵法を知っておかなければなりません。
戦国時代の三英傑は特に兵法に秀でていました。
それは、まさに傅役の教育の賜物だったのだと感じます。
織田信長の桶狭間の合戦は、無謀な博打だったように語られていますが、調略戦に長けた信長の勝利は戦う前に決まっていたのです。
信長の竹槍足軽隊は、明らかにアレキサンダー大王の戦術を学んでいた証拠であり。
それはアリストテレスの哲学でもあり、孫子の兵法にも繋がっていたからなのです。
戦国時代の武将は、傅役から様々な戦術を学び、それらを巧みに使い分けながら、先手を打ち、勝利を勝ち取って来たのでした。