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夏の散髪(日記の練習)

2023年7月7日(金)の練習

 髪を切る。一昨日なかば衝動的に予約してしまったので、当日そういう気分じゃなくなったらキャンセルしてしまうかもしれないと思っていたが、暑い日が続いているのもあって、本格的に夏が来る前にさっぱりしたい気持ちは変わらず、散髪にいたる。衝動に身を任せて正解だった。
 すくなくとも50cm以上は伸ばしていたのを、ばっさりと切る。頭が軽い。職場では、みんな驚いてくれた。ひとしきり反応を楽しむ。

 夜は神保町で友人と会う。友人にも髪を切ったことは黙っていたので、会うなり驚いてくれて思わずにやにやする。どこに行こうか近辺を歩きまわるが、どのお店も満席。路地裏のちいさな居酒屋まで賑わっていて、戻ってきた活気を改めて実感する。楽しそうにお酒を飲んでいるひとを見ると、それだけでつられて楽しくなる。
 ようやく辿り着いた四川大衆ハオワールで飲むことに。入口に日刊競馬のカレンダーが掛けてあったので、もしやと思っていたら御手洗には外れた応援馬券が貼ってあったり、競走馬のぬいぐるみが置いてあったりして、微笑ましい気持ちになる。ひたすらビールを飲み続けて、麻辣おでんなるものやいろいろを食べる。ラム肉の塩炒めがおいしかった。
 友人は先日、矢島文夫『ギルガメシュ叙事詩』(ちくま学芸文庫)を読んで、その勢いで今はホメロス『オデュッセイア』(岩波文庫)を読んでいるという。現行の岩波文庫版は松平千秋訳だが、呉茂一による旧訳では原典の叙事詩という形式を尊重して五七調の韻文で翻訳しているのは有名だ。呉茂一は同じく五七調の韻文で翻訳した『イーリアス』で、第10回読売文学賞を受賞した。呉茂一訳『イーリアス』は、岩波文庫で刊行されたのちに平凡社ライブラリーで再刊されたが、ともに現在品切となっている。私もホメロスを読もうと思って、せっかくならと呉茂一訳を古書店で探した時期がある。『イーリアス』は巡りあえたが『オデュッセイア』はいまだ探している。呉茂一の翻訳からなる『オデュッセイア』は、韻文訳の岩波文庫と散文訳の河出書房新社『世界文学全集』版があるとも聞いている(散文訳は、その後集英社『世界文学全集』に収められている)。較べて読むのも面白いかもしれない。そのためには、まずはどちらかでも出会わないといけない。

 ビールと中華でお腹をみたした後は、友人が気になっているというCOCKTAIL WORKS 神保町に行く。クラフトジンを専門で扱っているバーとのことで、ゆったりとしたバーカウンターの端から端までジンがならんでいる。京都のクラフトジン季の美をソーダ割りで、広島のクラフトジン桜尾をジン・トニックで飲む。雰囲気のよいお店だった。また行きたい。

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