瞑想、霊感強めの相方

相方は時々瞑想をしていて、昨夜一緒にしようと言われた。

「そんなんしたことない」と言うと、
「リラックスした体勢で自分の呼吸にだけ集中してたらいい。そのときに色々な想念が浮かんでくると思うけど、それはそのまま自由に漂せとくねん」ということで、それならまぁ出来そうかと思い、了承した。

この前神戸で買った梅の木のお香を焚いて、電気は豆電球にして、相方が瞑想するときにいつも聴いているという音楽を流しながら始めた。少し物々しい雰囲気を感じないでもなかった。

ぼくが瞑想してたのは、今の仕事のことだったり、読んでる途中のゲーテの『イタリア紀行』に出てくる情景だったり、近い未来をああしていこうこうして行こうみたいなことだった。

そうして十分くらい過ぎると、相方は突然泣き始めた。どうしたのだろうとは思ったが、悪い予感のようなものはしなかったので、とりあえず泣き止むのを待った。

相方が落ち着き、どうしたのか聞くと、
「私たちはきっと今世に生まれてくる前の人生でも出会っていて、その時はとても仲の良い親友だったんだって気がふとしたの。何か事情があってすぐに離ればなれになっちゃったけど。だから今世ではいっぱい遊ぼうね」と泣いた後のキラキラ光る目で言ってきた。

霊感が強いというか感受性が高いというか。そういうことを強く感じた。ぼくは感極まったりしないと滅多に泣かないが、相方は嬉しかったり悲しかったりするとぼろぼろ涙を流す。そういった様子がいかにも純粋に見えてくる。

それにしても彼女には一体何が視えていたのだろうか。

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