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【雑記】カイリューとかいう古参上司許せねぇ

「スカーレット・バイオレット」のカイリュー、いくらなんでもデカい顔しすぎ。
お情けでもらった神速とマルスケを振りかざして、生まれたときからダイジェットやテラスタルでブイブイ言わせてましたみたいな雰囲気を出してる。

入社したての頃の、電磁波を撒いてまきつくしてた泥臭い自分のことはすっかり忘れ、頭にキラキラの宝石を載せて、昔は気まずそうにしてたガブリアスやドラパルトとつるんでる。
この間なんてボーマンダに、「お前も早くこのレベルまでこいよ」と言っていた。

こんなカイリューの姿見たくなかった。

そう思っていたら、昼休みにカイリューさんが炎の渦を見せてくれた。命中の低い炎の渦をうまく当てる姿をカイリューさんの同期のリザードンさんが「うまい、うまい」とはやし立て、カイリューさんは「なぁに、昔取った杵柄だよ」とはにかむ。その表情はまきつくをしていたあの頃と同じだった。
カイリューさんは「昔は俺はスリムなスポーツマンだった」みたいなことを言うけど、それはハクリューの頃の話で、カイリューになってからは25年前から同じ体形なのを僕は知っている。

そんなカイリューさんもかわいいところがあって、例えば同期のルージュラさんには今でも頭が上がらない。リザードンさんと一緒に「彼女の吹雪っていったら、俺らの世代にはみんな効果抜群だったんだ」と目を細める。カイリューさんはともかく、リザードンさんは等倍でしょ。と僕が言うと、ペロっと口から火の粉を出してとぼけていた。

カイリューさんは自分が遅咲きだったこともあってか、なかなか芽が出ない僕を気にかけて、たまに飲みに連れて行ってくれる。
酔ったカイリューさんは説教がうまくない。途中ですぐ気優しさが出て、「でも、お前も頑張ってるもんな」と相手に寄り添ってしまう。そしてすぐ寝てしまう。
居酒屋で眠るカイリューさんに上着をかけてあげながら、ルージュラさんが「昔は羽休めができなくて、がんばりすぎてバトル中に眠っちゃうこともあったの」と教えてくれた。

不器用で、メタボ体形で、頑張り屋なカイリューさん。

そんなカイリューさんがランクマッチで大活躍する姿は、僕にはテラスタル以上に、キラキラと輝いて見えた。

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