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宇宙戦艦ヤマトをイッキ見する

2013年にブログに書いていた文章を引っ張ってきた。

息子が見たいと言ったので、録画して一緒に見ていた「宇宙戦艦ヤマト2199」。
息子より私がはまったー!
ヤマトなんて旧作の再放送を繰り返し見ていて、地球とイスカンダルを何往復もしているし、続編もたくさん作られて(そこらへんは見ていない)、今さら感いっぱいだったのだが。
今年のリメイク版見て、よくぞここまで話を持っていった!と感動したよ。毎週楽しみだった。あのささきいさおのテーマ曲を声優が大勢で歌ってるのもよかった。後半は知らないバンドのロックに変わっちゃったけど(不評で炎上したらしい)。

ま、基本的な筋は変わらなくて、ガミラスに攻撃されて瀕死の地球を救うために、宇宙戦艦ヤマトでイスカンダルに向かう…というのは同じ。
何と言っても映像のクオリティが旧作よりずっと上がって(当然なんだけど)、戦闘シーンがすごい。波動砲がすごい。それよりシンプルに主砲がきれい。こんなに美しいドンパチは無いわー。いやもうドキドキなのですわ。
それからCGのヤマトがかっこいい。軽い。速い。すんごく身軽で小回りが利く。でもいろんな効果音は昔のままなのが懐かしい。

旧作と大きく違うのが、女性キャラクターが大勢増えたこと。ガミラス側にも女性キャラが登場している。今回は森雪中心に女性キャラ大活躍で、いろんな伏線張りまくりで視聴者を混乱させてくれる。おかげで古代進の存在感が薄まっちゃったよ。
ヤマトの乗組員はすがすがしいまでに日本人しかいない。艦内表記も漢字。モニタの表示も日本語表記(一部英語表記)。すでに世界はボロボロで、動けるのが日本だけっていう設定だからね。つか戦艦大和に外国人は乗せられないだろ。
リメイク版のキャラクターデザインは松本零士くささがほぼ抜けている。残ってるのは佐渡先生くらいかな。それはそれでいいかなと思う。何度も言うけどクオリティは段違いに上がっている。

それからガミラス側も一枚岩ではなくて、征服され奴隷扱いされているザルツ星の人間(この人たち、顔も青くなくて、メンタリティが日本人に近い)が反乱を起こしたり、いろいろ細かい描写が加えられている。
どういうわけか、ガミラスの人たちはドイツ系の名前なのがミソ。ガミラスにも日本人(地球人ではない、あくまでも日本人)に近いメンタリティの人がいるわね。ドメル将軍とか、ディッツ提督とか。
デスラー総統はクールっつーかニヒルっつーかナルも入ってるんだけど、しぶといヤマトにだんだんブチ切れてきて、しまいにゃ…。この人、スターシャのことが好きなんだね。デスラー総統のファーストネームってアベルトっていうのね。

えーと、今回イスカンダルにもらいに行くのは“コスモリバース”というシステム。旧作は放射能除去装置ということだったけど、今回のは生命復活装置みたいな位置づけ。イスカンダルも今回は立ち位置をはっきり示している。なんでわざわざ出向かないと渡してもらえないのかもちゃんと理由がある。
キーマンとしての古代兄。やっぱり今回もスターシャに助けられている。だけどヤマトがたどりついたときにはすでに亡くなっている。亡くなっているんだけどコスモリバースシステムにかかわっていて、ヤマトが地球に着く前に一度起動させるんだわな。なんで起動させるかって、一度死んじゃった森雪を生き返らせるためであって。やっぱり森雪は旧作通り、一度死んでから生き返らないとねぇ。
ラストの沖田艦長のセリフも旧作通り。…なんだけどもうひとひねりあった!ここらへん、ホントに話がよくできている。うおおそうくるかー、と感心した。

なんでこんなにハマったかなあ…と思ったんだけど、この作品はあちこちに昭和テイストが存在しているのだよ。考えてみたら、沖田艦長含めキャラクターはまだ100年以上未来に生まれてくる設定なんだよ。そこにジューゾーとかヒコザエモンとかの名前だよ!
古代兄と真田の回想シーンで研究室の様子が出てきたけど、あれノートパソコンだけ最新式であって、部屋は昭和の研究室だよ。中原中也の「山羊の歌」だよ。
他にも古代が持ってるハーモニカとか“火星”って書かれた三角のペナントとか、そりゃないだろう。…なんだけど、なんだかノスタルジックで昭和生まれのおばさんには響いちゃったんだなー。ヤマト、未来の話だけど、乗っているのは昭和の日本人だった。

その後続編として「宇宙戦艦ヤマト2022」が制作された。まず映画館で上映されて、その後TV版の放映があった。そっちも録画して見た。ヤマトが帰ってきてから3年も経ってるのにまだ結婚してないの?何やってたの?と主役の二人を見て思った。
続編はガミラスとは協力関係を結んだんだけど、また新たな敵が現れて…という流れ。白色彗星(彗星帝国)とかテレサとか、そういや昔にあったなと。あのバッハのフーガみたいなパイプオルガンの曲は聞き覚えがある。今調べてみたら、すみだトリフォニーホールのパイプオルガンの音なんだって。宇宙とパイプオルガンの音色の親和性はどこから来るんだろうね。

そして現在「宇宙戦艦ヤマト2205」が放送中。デスラー総統は存命だし、まだ主人公たちは結婚してない笑。そして、もはやヤマトがガミラスを助けに行っている。つか、ガミラス星自体無くなっちゃった。うっかりしていて最初の2話を見逃してしまったので、dアニメストアに会員登録しましたがな。ほら、最初の一か月無料だからその隙に。

で、見逃した回のほかに、過去の放送分をイッキ見してきた。どっちも2クールあるから全52話?かなり大変だけど、昔のヤマトを知っている人(コアなファンは今還暦くらいだろうか)は、進化したその映像美に驚愕すると思うのでおススメ。2202のガミラス艦なんて魔法陣みたいな柄がびっしり入っている。
2202は最後のほうはオカルトというかスピというか訳わからなくなってくるけど、ぜひラストのジュリーの歌まで辿り着いてほしいと思う。
ふと気づいて調べてみたら、この作品は松本零士が原作ではないのだな。なんかいろいろあったみたいだけど、原作者は西崎義展とある。この方ももう故人だけど。版権いろいろは二代目が引き継いでいるらしい。音楽家も親子二代で関わっている。ちょっとWikipediaが膨大すぎて全部読むのは無理だった。

それにしても戦争するにしたって、コンタクトできる程度に知性が同等じゃないと話にならないわけで。マーズアタックに出てくる火星人みたいな存在じゃ…。何かで読んだけど、宇宙の時間は悠久過ぎて文明がかち合うことは無いという説。さらに約束は守るとか借りは返すというメンタリティを持っているかどうかを考えると、最近日本でいろいろやらかしている外国人はガミラス以下なんじゃないかと思う(…そういう国の人間が知事とか冗談じゃないからな💢)。

ヤマト初アニメ放映から50年。今後もまだまだ続くみたいだよ。

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