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治療体験記 術前治療編①

昨日は、術後のリハビリについて書きました。
ちなみに、昨日の夕方ようやくドレーンが取れました!
朝夕の抗生剤点滴のために留置していた点滴ルートも、
19時の投与で終了、抜去しました。
約2週間ぶりのフリーです、本当に嬉しいです^^

今日は4月5月の術前治療について書こうと思います。
振り返ってみると、この時期が最大の試練の期間でした。
でもこの期間を乗り越えたからこそ、今があるのも間違いありません。

まず放射線治療のお話をします。
4月1日、抗がん剤治療のために入院した初日に
地下1階の放射線腫瘍科で照射範囲を決めるための診察・検査を受けました。
放射線治療は、主科の整形外科(骨軟部腫瘍科)と連携して
放射線腫瘍科の医師や技師が担当してくれます。

できるだけ腫瘍に線量が集中して、周辺の組織への影響は最小限にするために
照射範囲はコンピュータで厳密に計算・デザインされます。
放射線治療を受けると、皮膚が少し焼けたようになるのですが
それもさほどは起こらないだろうと医師から説明を受けました。
(たしかに治療が終了した時点でも、少し赤くなった程度で
炎症は軽かったです。)

4月9日から平日毎日、6週間通院して治療を受けました。
1回あたり2グレイ(Gy:放射線量の単位)ずつ、合計45グレイです。

私がとてもラッキーだったのは、大阪国際がんセンターが
自宅から近かったことです。
多くの患者さんたちは近畿一円、あるいはさらに遠方から
車や公共交通機関を利用して通院することが多い中、
私は歩いて通うことができました。
アスファルト舗装された歩道ではなく、あえて大阪城を通り抜ける
コースを歩くようにしました。

季節もちょうど春から初夏にかけて、暑すぎずちょうどよい気候で、
とても気持ちよかったです。
満開の桜、桜吹雪、新緑と季節の移ろいを感じながら通院できました。
もし真夏だったら、体力的にも歩いて通うのは難しかったでしょう。

大阪城には連日大型バスが何台も止まり、海外からの観光客が大勢います。
美しい桜を背景に自撮りをしたり、とても賑やかです。
また5月のお天気のよい日などは幼稚園児や小学生たちが遠足に来たりも。
芝生でかけっこをしたり、お弁当を広げて食べる子どもたちの姿は
とてもキュートで癒されました。

大阪城 放射線治療のため毎日通っていた道
大阪城の外堀と桜

往復40−50分ほどのウォーキングはなかなかの運動です。
トータル6000歩くらいで、毎日となると少しハードですが
登山をする私にとっては、それほど苦ではありません。
むしろじっとしているより、気持ちも晴れます。
手術に向けて体力を維持するために、今の私にできる最善だと思って
毎日の「ウォーキング通院」に取り組みました。
不思議なことに雨の日と抗がん剤のための入院時期がよく重なったため、
雨の中、傘をさして通ったのはほんの数回だけでした。

放射線治療そのものは数分で終了し、痛みは全く感じません。
治療台に仰向けになって右足に照射を受ける数分間は、
いつも心で祈っていました。

「悪いがん細胞が焼かれて、塊がちっちゃくなるように!!」

こうして6週間続け、5月16日に放射線治療はすべて終了しました。

次回は抗がん剤治療のお話です^^

※冒頭の写真は、大阪国際がんセンターの近くのカフェの抹茶ラテです。
ラテアートがとても可愛いです♡
放射線治療で通っていた時、たまに病院近くのカフェで一息するのも
ちょっとした癒し&楽しみでした^^



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