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2015年、南仏・中伊への旅の記録7

2015年、南仏・中伊への旅の記録」一番最初へ

●アビニョン-アルル-アビニョン 2015/8/21

暗いうちに、物が壊れる音で起こされた。電気をつけたら、床にワインが.....
さっきトイレに行った時に入ってきた猫が、棚においておいたワインの瓶を落としたのだ。破片がヤバイので、靴を履いて、さてどうやって掃除すればいいのだろう。
雑巾はどこにあるのかが、わからないのだ。キッチンをウロツイて、キッチンペーパーを発見、まずはこれでワインを拭き取る。キッチンペーハーは優秀で、絞ってまた吸い取れるので、とりあえず手持ちのビニール袋にワインを絞る。
ワインは流しに捨て、破片をキッチンペーパーで拭って、袋に入れる。新しいペーパーを水に濡らして、床の水拭き+乾拭き。1人ではここまでしか対応できない。
ラッキーだったのはちょうど床に部分に落ちて、バッグとか服とかに被害が出なかったことだ。狭い部屋だから奇跡のような出来事だ。ラグの端が少しだけワイン色になったが、これは夜中ではどうしようもない。

朝起きて、宿主に報告する。出かけた後に床を掃除しておいてくれるとのこと。
キッチンで朝飯用のパンを食べようとしたら家主が「そのパンは焼かなきゃダメだ」という。どうやらオーブンで焼いて完成させるパンだったようだ。と言われても、2本入っていたうち1本はそのまま食ってしまったよ。
残り1本をオーブンで焼いて貰う。いやしかし。知らないといろいろあるねえ。

本日は宿の息子Samがアルルに誘ってくれているので、9時過ぎに出発する。駅まで歩いてアルルへ行く。
アルルでは大規模な写真のエキジビションが開かれていて、それを見に行くのだ。せっかく行くので、ゴッホの美術館へも行くことになっている。
まずはローマ時代の競技場へ行く。中は今でも使われるそうで、鉄骨の座席が見えるので中には入らずに、となりのローマ劇場後へ。こちらも外から見るだけだ。

チケット売り場があったので、催し物の1日チケットを購入する。それからゴッホ美術館絵へ行くが、11時からとのことで閉まっているので、近くの会場で写真展を見る。そこのは写真やスライドと音楽を合体させた展示になっていた。
見終わってからゴッホ美術館へ。ここはゴッホは常設で、他の展示も行われていて、今回はRoni HornとTabaimo。ロ二ホーンは絵や文字を切って再構成するのだが、どうやっているのが、元の紙の大きさに収まっている。 すごい計算が必要な気がする。
タバイモは日本人で、肉体と植物が絡まるような絵が面白い。と思ったら圧巻はアニメ。部屋にあるテーブルと椅子以外の空間が次々と変化していく作品だ。

ゴッホは期待していたほどではなく、初期の作品のみの展示。下手くそな鉛筆の人物画に始まって、だんだんうまくなっていく過程がわかる。最後の方では独特の渦巻き線が現れ、色を使った作品も何点かあるのだが、 有名な奴は一切なし。なんだかちょっと拍子抜け。

次に入った写真展会場は20世紀後半の大御所の写真が並んでいる。ここと隣の会場(と言っても徒歩3分くらい離れているけど)で1テーマというので、両方回るが、森山大道など日本の作家のものもかなり展示されている。
誰のか忘れたけど、満員電車のドアをホーム側から撮ったものや、縦長で東京の狭い川と地上のネオンなどを撮ったやつが印象深い。あとはなんといってもアラーキー。センチメンタル・ジャーニーから冬の旅へと続く中から 時間軸で20点くらい展示されていて、すごくいい。

2時過ぎに昼飯。Samが頼むように、飲物とサンドイッチ。食後にティラミスとコーヒー。ティラミスが結構美味かった。

それから7時までに8会場回る。さすがに疲れた。
8会場の中で面白かったのは写真を使ったレコードジャケットの展示で、リアルタイムで買ったやつやアラーキーや大道、ウォーホール、ニュートンなどの写真を使ったジャケットなど、見飽きない。
レコードジャケットの顔が歌うビデオや、ジャケットを現実の人と組み合わせた写真などが面白かった。

列車でアビニョンに戻り、カフェでビール休憩。それからパン屋で明日のパンを買い、スーパーで夕食を仕入れて帰宅した。

●アビニョン 2015/8/22

朝7時過ぎに目が覚めた。メールチェック後、少し仕事をする。
カード会社からの「カード利用のお知らせメール」で、この前アオスタで買ってキャンセルになった切符の代金がキャンセルされていないことが判明した。どうすればいいのだろう。
鉄道のサイトは英語ページがあるのだが、FAQとかのページはイタリア語になっちゃうのだ。

10時頃家を出て、まずは午前中しかやっていないという市場へ行く。建物の中に、肉屋、チーズ屋、惣菜屋、パン屋などが軒を並べている。ここにあったのか。
でも午後には閉まるらしいし、朝のうちに買い物できない人は、やっぱりスーパーが頼りなのか。

チーズやパスタ用のスパイス(だと思う)、晩のお惣菜を買って駅に向かう。道を間違えてかなり遠回りしているうちに、水車の修理現場に出た。修理は終わっていて、水車が回っている。
同じ川にあと4つくらい動いてない水車があるのだが、順次修理すればいいのに。建物の中に入れないので、水車を回して何をしているのかがわからない。

駅にinformationがあったので、先日のTGVに乗れなかった分の払い戻しについて聞く。そうしたら、金の話は切符売り場で、と言われた。もう一つ、明日エクサンプロバンスに移動なので 切符について聞いたら、こちらは、鉄道だとかなり面倒だからバスで行け、とのこと。
切符売り場に行って、窓口で払い戻しについて聞くが、要するにフランスの鉄道でも売ったのはイタリアだから、イタリア鉄道に問い合わせろ。ということらしい。
でもイタリアには戻らないし。これ、インターネットでやりとりするの結構難度が高いぞ。クレジットカードの件もあるので、何とかしなければいけないのだが。

バス乗り場で、明日のバスについて聞く。日曜日なので14:30分発1本しかないというので、切符を買おうとしたら、明日直接バスで払え、と言われる。んなこと言って満員だったらどうするんだ?と聞いても 大丈夫、と言うだけ。東南アジアか?
しょうがないので明日は30分前にはバス停に行くようにしよう。

町の散歩に戻って、買い物をしたりしつつ、昨日帰りに寄ったカフェでで昼食。昨日の店員が覚えてくれていて、笑顔で迎えてくれた。
パスタサラダとビールを注文する。パスタサラダはトッピングを選べるのだが、面倒なので全部ってのはあり?って聞いたらOKとのこと、それをお願いした。
野菜、ハム、ツナ、チーズなどが乗ったパスタは結構量があって、お腹がいっぱいだ。食後のカプチーノは直径10cmくらいのデカいカップで来るし。計14€程度。惜しむらくは、カードが使えないこと。

さらに町をぶらぶらして、2時頃一旦宿に戻る。犬(Indy)と猫(Iggy)の両方が部屋まで遊びに来た。

4時頃、そろそろ涼しくなったかと、宿を出る。が、まだ暑いよ。歩いていなさそうなエリアの路地を歩く。でもなぜか見覚えのある教会やカフェの角に出ちゃうんだな。
暑いので川辺に行って、川と雲をスケッチしてたら、 大きなレジャーボートが接岸しちゃった。描いてたところがほとんど見えなくなっちゃった。あーーーー。
川の感じや、岸から木の感じをもっと書きたかったので、少し移動して描く。と今度は目の前の炎天下に自転車を止めて、徒歩のオヤジとえんえんと話をする奴が出現した。で、本日は終了。

教会裏の高台に上がって川風を受けるが、6時を過ぎているのにまだ暑い。こりゃあもうビールっきゃないよね。と宿に戻って、買い置きのビール+夕飯。

●アビニョン-エクサンプロバンス 2015/8/23

本日は移動日。 朝起きて、ゆっくり朝ごはん。メールを見ても日曜日なので特に急ぐものは来ていない。
10時頃から散歩に行く。今日はかなり涼しい。メインの大通りを歩いたが、日曜日なのでほとんどの店が閉まっている。
そんな中、路地を観光馬車がやってきた。御者が若い女性というのがなかなかいい。後ろを振り返りながら、客にいろいろと説明している。

クレープ屋でハムとチーズのクレープ、2.9€を買って路上で昼食にする。それから近くの公園にあるカフェでオレンジジュースを飲み、休んでいたら、ポツポツと雨が。
その後雨はやんだが、空は曇ったままなので早めに宿に戻った。
宿の前でSamがIndyの散歩に出てきたのに出くわし、一緒に軽く散歩をする。宿でシャワーを浴びて、荷物の整理をし、準備を整える。

日曜日でバスが14:30の一本しかない。チケットは当日運転手から買え、といわれたのだが、まさか満員で乗れないってことはないんだろうなあ。ちと不安だったので、40分前にターミナルに行ってバスを待つ。
次にやってきたのは台湾人と中国人の女の子。英語が上手いので少し話をした。エクサンプロバンスは1泊で、マルセイユを見てからニースに行くか、マルセイユには行かないか迷ってるというので、だったらエクサンプロバンスの町やセザンヌの山とかを見たほうがいい、とアドバイスする。
しかし、若者の旅は忙しいなあ。

バスは10分前にやってきて、普通に乗ることができた。運転手がクレジットカードで料金を受け付けてくれた。
定刻15:45分より少し前にエクサンプロバンスに到着、猫田家を目指して歩く。家についたら早めの夕食というタイミングだった。飲物がないので買いに出るが、日曜日なので店が閉まっている。そこは野生の勘で町の中心と反対方向に歩き3分くらいのところで開いている店を発見した。

戻ってナスのトマトソースパスタとサラダ。ビールのつもりで買ってきた缶はサイダーの味がする。よく見たらウオッカ&シトロンだって。でもアルコール分はしっかり8%。これって缶チューハイみたいなもんだね。

夕方から雷を伴う雨になり、かなり涼しくなってきた。

●エクサンプロバンス-マルセイユ-エクサンプロバンス 2015/8/24

朝2時間ほど仕事。3人で買い物に出る。
途中で2人と別れて、骨董屋へ行き、それからセザンヌの山が見える場所へ行こうと歩くが、途中のスーパーなどに寄った上、道に迷って時間がなくなった。

家に戻って、近所のケバブ屋のケバブサンドで昼食にする。このケバブサンド、5€が結構すごい。パンをバゲットかトルティーヤから選ぶと大量の野菜とケバブに加えてフレンチフライを入れてくれる。
それを上下の鉄板で挟んで、焦げ目がつくまで焼いて終了。ボリュームたっぷりだ。

午後は3人でマルセイユに行く。
買い物をしてから、骨董屋にベトナムコーヒーフィルターの原型を買いに行くが、残念ながら店は月曜休店だった。中に人がいるのだが、開けてくれないので、あきらめる。前に来た時写真を撮っているので、それでよしとする。

それから初めてのトラムやバスに乗ってコルビジェホテルを見に行く。
まず屋上に上がる。屋上の突起物にある階段は全て昇ってはいけないことになっている。しかも縁の塀が高めで、あまり景色は見えない。
アメリカの作家の展示があり、室内展示は5€だったが入ってみた。半透明のガラスの反射を使った作品で、面白いけど、数は少ないし5€は高い感じ。
その後3階のホテル部分に行き、ホテルのバーでビールを頂く。ここからのほうが眺めはいい。
廊下に展示されていたユニット図で、やっと建物の構造がわかった。基本は2階建で1ユニットで、エレベーターも1階おきに止まる。だからエレベーターの屋上は9だけど、実際には16階+屋上という構造だ。
建物の真ん中に廊下があり、左右と上をいろいろな形に組み合わせて、いろいろな大きさのユニットを構成していることがわかった。

帰りはバスとメトロを利用して、町の中心に戻り、オイスターバーで夕食にする。
2人はオイスターとカニ、オレはカニは食えないのでオイスターとムール貝を頂く。オイスターは5種類から選べるのだが、2人の経験で一番美味いというやつをオーダーする。

ビール+フライドポテトでお腹がいっぱいになり、その後夕景の港を散歩してから帰宅した。

●エクサンプロバンス-空港-イスタンブール-バンコク-ホーチミン市 2015/8/25-26

朝早めに起きて、朝食後メールチェック。特に仕事はなさそうなので、昨日行けなかったセザンヌの山がよく見えるポイントに行く。
ところが太陽がもろに山の上にあり、眩しい上に暑くて落ち着いてスケッチできない。
適当にクロッキーをして、散歩道を反対側まで下り、町に戻った。時間があるので、カフェでお茶。
昼前に家に戻って、作ってもらったホタテのクリームパスタを頂く。

それから荷造りをして、空港に2時間前につくのより1本前のバスに乗れるように家を出た。
2人にバス停まで送って貰って、お別れ。お世話になりました。

空港にはフリー電源と30分無料のwifiがあり、インターネット。またオフラインで少し仕事など。
国際空港だが発着便が少ないので閑散としている。それはいいのだが、カフェがしょぼいし、あとは自動販売機しかないので、飲物は諦める。

飛行機はかなり空いていて、オレの列は誰もいない。天気が良いので窓からさっきまでいたエクサンプロバンスの町が見えたり、アルプスの山々が見えたりして楽しい。景色を見ながら赤ワインとビーフ+ライスの食事をする。小鉢のナスが美味い。デザートはベリー入りのヨーグルトで、これも甘くなくて美味い。
イタリア上空を過ぎたあたりから雲が多くなって何も見えなくなったので、映画鑑賞。
来た時と同じラインナップなので、日本語の映画2本は見てしまったと探したら、アニメが一本あった。東京ゴッドファーザーというやつで、それを見る。飛行機が着陸した時に見終わるというグッドタイミングだった。

イスタンブールでは3時間半待ちなので、まずは免税店で酒を物色する。アードベクの10年1リットルが53€。他に欲しいものとしてはオリーブオイルがあるが、これは高いのか安いのかサッパリわからない。
往路と同じスペースに電源を確保して、1€払ってネットに接続し、アードベグを調べる。楽天とかで5300円くらい、ってことは53€=7000円くらいだから、日本で買うほうが安いのだが、まあそのくらいなら買おうかな、と思っているところだ。
フリー電源はフードコートのカウンターにあって混み合っている。なんとかスペースを確保したが、隣のアフリカ系のお姉さんが咳をするのが怖い。単なる風邪ならいいけど、世界には未知の病気もあるので、バックパックに常備しているマスクで武装だ。

人が多くて暑いので適当に切り上げて買い物をし、ビールを呑みに行く。ビールの店は涼しい上にフリー電源もあり、最初からこっちに座ればよかった。生ビール500ml、23トルコリラ。いくらだか、サッパリわからない。
支払の時€で払おうとしたが、また細かいコインが増えるので、カードで払った。

チェックイン時間が近づいたので、搭乗口へ向かう。ここの空港は設計がボロいのか、搭乗口前のスペースが明らかに乗客より少なく、立って待ってる人がたくさんいた。
機内には定時に入ったが、そのまま40分くらい待たされた。ほぼ満席だが、幸い隣には誰も座らなかったので、ゆっくり寝れた。
と言っても、時差ボケ解消のため、すぐにホーチミン時間にしたので、寝たのは午前6時から10時頃まで。眠いけどこのまま夜まで起きていて、普通の時間に寝れば、明日は楽になるはず。

寝る前に飯。起きてデビクロスの映画を見たらまた飯。飛行機はそろそろミャンマー上空だ。

それからバンコクに降りて、機内で待って、ホーチミンへ。まずは無事戻ってきました。あすはダラットへ移動です。

●ホーチミン市-ダラット 2015/8/27

多分最後の日にエクサンプロバンスを歩いていて歩道の縁石を踏み外した時にひねったのだろう、右足が痛い。
最初はなんともなくて普通にしてたのだが、だんだん違和感が出て、それから痛くなってきた。
飛行機の中ではなんとなく痛かった程度だったが、ホーチミンで一晩寝たらかなり痛い。今日はダラットへ移動だが、無事着けるか?

昨晩は眠いのを我慢して10時頃まで起きていた。今朝は無理やり8時に起床。かなり眠いが、コーヒーで覚醒させる。今晩普通の時間に寝られれば、時差ボケ解消だ。

足はサロンシップを貼って、包帯で固定したら、歩ける程度になったので、出発。Virt Jet Airのチェックインで、機内預け荷物は7kgまで、と言われる。ええ?  そんなの初めて聞いたぞ。それともいつもはチケットをネットで買うときに無意識に20kgにチェックしてたのか?
しょうがないので追加金を払って搭乗口へ向かった。

手荷物検査のIDチェックとX線の後にいる係員がとてもいい感じ。前はここ、感じ悪かったんだけど、会話したり、プラスティックのトレイを取ってくれたり、笑顔がある。これは続けてほしいね。
空港内はフリーwifiになったし、こういうのは日本はおろか1€とはいえ課金するトルコや30分制限のフランスも抜いて、世界の先進国だね。まあ、電源はないんだけどね。と思ったら各種USB末端付きのフリーチャージテーブルがあった。
あとはノートブック用の電源とカウンターだな。

ダラットに到着。右足以外は問題なし。

請求書、思い出たどる道しるべ

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