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「超越劣化」2020年4月20日の日記

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・湯沸かしケトルの調子が少し悪い。たいしたことではないのだが。

・湯を沸かした後に持ち上げると、ポタポタと水滴が滴り落ちるようになった。出どころを探ってみると、底の方に目に見えない隙間があり、そこから漏れ出ているらしい。

・底抜けのやかんなんて使ってられないよ、と思うものの、実際たいした量の水漏れがあるわけではない。ポタポタ……。と数滴落ちるのみで、買い換えるほどではない。こんな中途半端な壊れ方があるだろうか。底に穴が空いているというのに。

・ということをボンヤリ疑問に思いながらコーヒーを淹れて暮らしていたのがここ数日。唐突に、壊れたメカニズムが(たぶん)分かった。

・思い返すと、沸かすための水を注いだ時点で水漏れしたことがない。もし単純に底に穴が空いているのなら、この時点でボタボタ出てくるはずだ。そうはならない。水漏れは必ず注ぐときに起こる。

・つまり、蒸気である。ケトル表面とタンクの間にある層に小さな隙間が生じ、蒸気がそこに充満、液体化して下に流れ、底の僅かな隙間から流れ出ているのではないだろうか。経年で部品の締めが緩むかなにかの理由で。これなら、水を注いだ時点では水漏れが起きないことと、どんな量の湯を沸かしても水漏れはわずかであることに説明がつく。

・そもそも、蒸気がたまりやすい空間が最初からあったのかもしれない。蒸気がたまるということは、水が付着する、ということだから、その部分は裏側が人知れず錆びていく。その腐蝕が隙間を作り出して、水漏れを起こしているのでは。

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