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「中古の直角プリズム」2020年6月3日の日記

・記事に出ています。読めばわかるけどクイズ王の古川さんの推理力がすごくて、こちらの出した問題を解かれる過程のドキドキ感は凄まじかった。

・以下、記事を読んでることを前提にしたネタバレ。





・今回設定した問題は「バカ宇宙飛行士が帰還後のインタビューで言ったことは?」だった。

・そして用意した回答は以下。

・あのエクレアまだある?
・おしりたんていのテレビ局の人ですよね、僕おしりたんていに出れるんですか?
・押すと怒られるボタンは赤い傾向があることを発見しました
・切り離される方に部屋をあてがわれたときはさすがに気づきました
・無重力を活かしたミスに私の名前がつきました

・なぜこの5つにしたのかちょっと説明してみます。

・難度的には、4問目で当ててもらうのが一番気持ちいいだろうなと思った(本当にその通りになったので驚いた)。そこで「バカ×宇宙飛行士」に到達できそうな要素を、遠い順に置いていくことにしたのだった。そのためにとりあえず「バカ」と「宇宙飛行士」を要素分解してみることから始めた。

「あのエクレアまだある?」は、かなり"遠い"回答だ。宇宙旅行が帰ってきて最初に気にすることが冷蔵庫に入ってたエクレアの安否、というのはバカだろうなと思って考えた。「エクレアがあるかどうか気にしてること」にバカっぽさを、「まだ」というフレーズからそれなりの時間経過というヒントを込めているつもりだ。

「おしりたんていのテレビ局の人ですよね、僕おしりたんていに出れるんですか?」は、あえて長めの回答。テレビ取材を受けているというシチュエーションをなんとなく連想させるために考えた。「おしりたんてい」という単語はNHKとバカっぽさ(子供っぽさ)を意図している。

「押すと怒られるボタンは赤い傾向があることを発見しました」あたりで、「バカ」がキーワードになることにうっすら気づいてほしいと意図していた。また「発見」というワードから、何かの探索に携わっていたこと、「ボタン」からは精密機器に関係する仕事に就いていることが推測できる。以上のヒントだけでも「テレビに取材される立場」「精密機器」「時間経過後」「発見」という周縁情報が獲得でき、それが「バカ」に接続されることが見えてくる(と、言うものの、そこまで都合よくわかるわけはないだろう……とたかをくくっていた)。

「切り離される方に部屋をあてがわれたときはさすがに気づきました」は、かなり直接的なヒントだ。「切り離される」というワードは状況をかなり限定する。しかもどうやらそれが部屋らしいから、なにか乗り物なのではないかと推測できるはずだ。また「さすがに気づいた」という言い方から「侮り」を匂わし、前の回答の「怒られる」とつなげて、話者の無能さを示している。

・最後。「無重力を活かしたミスに私の名前がつきました」を出した時点で、まあ確実に答えられるだろうと思っていた。「無重力」がかなりストレートだからだ。それとは別に、大喜利の回答としてはもうちょっと他の言い回しがあった気もしている。「無重力でできそうなミス、全部やってきたから」みたいな言い方にするのもどうかなと思ったし「無重力だとミスの可能性も広がりますね」というのもアリだと思う。このへんちょっとした言い回しで面白さがぜんぜん変わってくるから難しい。

・そんなこんなで4問目で当てられてしまったわけだけど、ものの見事に私の思考を逆からトレスしてもらえて、ゾクゾクきた。マンガでみたような「頭脳戦」を初めて経験した気がする。クイズ王ってすげ~。またやりたい。

・他に、没にした回答も載せてみます。


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