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「良いビジネス本は読まなくていい、タイトルだけでもいい」2019年11月13日の日記

・ほとんど丸一日ロケ。私の職業は何なんだろうなというような仕事をやった。でもみうらじゅんは「『ない仕事』の作り方」という本を書いていたし(読んでないけど)、自分が何をやっているのかよくわからない、という状態はある意味でとてもよいことのような気もする。名前のついている仕事は本質的に代替可能である(たとえば天皇でさえも)。なんとも形容しがたい仕事で暮らしていけているということは、代わりがいないということの裏返しでもあるのかもしれない。だとしたら万歳だけど、単にたまたま幸運なエアポケットに入れているだけという可能性もあるな。



・ところでビジネス書や実用書の類は、本当にいいタイトルさえついていれば読む必要がないこともありうるんじゃないか。「ない仕事」の作り方というタイトルがそれで、このタイトルだけで抜群にいいから、あんまり読む必要を感じない。いろいろと具体的なことが書いてあるんだろうけど、ともかく「ない仕事」という概念を言語化したというだけで発見だし、あとは演繹的にノウハウを導ける。ビジネス書の類は専門書などと違って、ひとつの新しい観点さえ植え付けられればそれでよいのだから、すぐれたビジネス書はタイトルだけで用を成すはずだ。きのう話題にした『アンチ整理術』(森博嗣)も、タイトルだけで「整理術という概念に疑義を向ける」という用をなしているから、それを目にすればもはや十分、といっても構わないはずだ。

・上記は言い過ぎにしろ、ビジネス書なんて要点だけまとめれば本当にペラペラの冊子で賄えてしまうものだ。にもかかわらずみんな何万文字も書くのは「厚み」という実感をサービスしているからにすぎないのかもしれない。エナジードリンクが無駄にシュワシュワしているのと同じで、分厚い本には読んでいるときの「効いている感」がある。


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・猫がいた。なでさせてくれるタイプの猫。


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