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「彼らは一体何を買っているんでしょうね」2024年10月5日の日記

・動画が出ています。

・はい。

・私は悪くないんだ。やらされただけなんだ。


・なんでこんなことを? 本当に恐ろしいんだけど、誰がこれをやろうと言ったのか、もう誰も覚えていないのだ。会議中にポッと「地面師みたいな感じのやろうよ」という話になったのは覚えているけど、それが「黄うんち」に決まった経緯を誰一人記憶に残していない。そんなことってあるか? 物の怪(もののけ)の仕業? 別にそんな韻踏んでないのも怖い。黄うんちで詐欺する人が黄うんちって呼ばれてるのもわかりづらいし。でもなんか「黄うん師とかにするのはダサい」みたいな暗黙の合意もあって、これがいいよね、ということになった。なんで? 物の怪(もののけ)の仕業?

・地面師、話題に登った時点で相当みんなパロディをやりそうな雰囲気があったので「やるならかなりガッツリパロディするしかない!」と顔を見合わせ、高いお金を払ってアジト風のスタジオまで借りて、完全に無意味な撮影に半日以上かけた。なんでこんなことを……。せいぜい20分の動画だからと高をくくっていたらめちゃくちゃ時間かかってビビった。ドラマを撮ってる人ってすごい。

・あと雑音をカットするAIもすごい。撮影スタジオのすぐ横が作業場になってて、誰かが金属のパイプを切断し始めたので全部終わりだと思ったのに、加工でかなり消えた。


・脚本を作りながら思ったけど、パロディって難しいな。有名なあのシーンを再現しつつ全体を破綻なく凝縮する必要がある。あと「どこをそのままにして、どこを変えるか」みたいな問題もある。最終的に直感に従ったが、これで合ってたのかわからない。合ってるか合ってないかでいえば、そもそも全部違う。

・原作に一切ないくだりとして、司法糞士がうんちの色を聞かれて「ターコイズブルーです」と答えるシーンがあるのだけど、そのあとのシーンで「ケツもうんちも青い若造が」という罵倒のセリフを思いついて、「おお……! つながった」と自分で思った。は? 今自分で文章を打ち込みながら「は?」って言っちゃったよ。自分、いま何を書いてるんだ?


・思い返すと、面白ワードとしての「うんち」という表現は、わりと最近までは「ナシ」寄りの語彙だったと思う。「うんち」という言い方に含まれる可愛らしさや汚物をマイルドにしようという媚びを感じ、忌避する人が身の回りでは多数派だった。「うんこ」と言うべきだ、という風潮がかなり強かったし、「うんち」を使うのはパーティーグッズ的な最大公約数の面白表現で充分だ、みたいな扱いだったと思う。

・それが今は一周して「あえてうんちと言うのが面白い」という時期に入ってきている。このニュアンスを伝えるのは不可能だが、確かに肌感では「うんち」のほうが今はちょっとだけ面白くなる、と思う。たとえば一流シェフが料理のカバーを開けて「うんこでございます」と言うのと「うんちでございます」と言うのとだとかなり印象が違うのがわかると思うが、「うんこでございます」は、個人的には悪意が前面に出過ぎると感じる。「うんちでございます」のほうが「いや、なんでこの段階で、ちょっと親しみやすさを出そうとしているんだよ」というボケの要素が乗っかって、面白くなっていると思う。

・は?

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