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「渋谷駅の憎さ」2019年11月25日の日記

・新宿駅と渋谷駅の違いについて考えていた。新宿と渋谷。どちらも東京都内の複雑な駅として真っ先に名前が挙がるが、比べるなら私は圧倒的に新宿駅の複雑さが好きだ。

・新宿駅の構造はわけがわからない。中央線・総武線・山手線・埼京線・湘南新宿ライン・京王線・小田急線・東京メトロ・西武新宿線・副都心線が乗り入れていて、巨大ターミナルを中心に、根を伸ばすようにして地下通路が這っている。同じ「駅」でも、JRの管轄だったり京王線の管轄だったり、デパートの敷地だったりするので、包括的な地図が存在しない。絶対に迷う。ただ、その複雑怪奇さは散らかった部屋の複雑さに似ている。人間が勝手な営為を繰り広げていった結果、不可抗力で「なんか、こんなんなっちゃった」という。そんな可愛げみたいなものを感じて、私はあまり新宿駅に対して悪い感情を持てないでいる。

・一方で私は渋谷駅が憎い。「迷いやすい駅」として新宿に並んで有名な渋谷駅だが、比較するまでもなく渋谷駅が憎い。

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新宿全体図

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渋谷全体図

・渋谷は新宿に比べて三次元的に複雑である。新宿は深度についていえばそれほどでもなく、わりあいのっぺりしている。だからより渋谷は迷いやすい。だが、私はそんなことを問題にしているのではない。どっちが迷いやすいかとは関係なく、渋谷駅が憎い。

・渋谷駅は、新宿駅と比べると遥かに「ととのった」印象を受ける。頻繁に改装工事をやっているだけあって、デザインもWindows10みたいにフラットで洗練した雰囲気があるし「地下大通り」みたいなエリアも多く、閉鎖空有感に開放感を作り出そうという創意工夫を感じる。だけれども、なんなんだこの根本的な「人間が作っていない」感は!

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