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「誕生秘話」2022年7月25日の日記

・食べ物の発明譚の中でも特に有名なのはポテトチップスだ。

 19世紀のアメリカ。サラトガのとあるレストランにやってきた大富豪が、フライドポテトの厚みに文句をつけた。「このフライドポテトは分厚すぎる。もっと薄く作り直せ」――その横柄な態度に腹を立てたシェフは、富豪を困らせてやろうと、可能な限り薄く芋を切り、カリカリに揚げてしまった。

 出来上がったそれはおよそ「フライドポテト」とは程遠いものに思われたが、意外なことに富豪はこの斬新な料理をいたく気に入った。それからこの風変わりなフライドポテトは「サラトガ・チップス」として人気を博し、今ではポテトチップスとして世界中で親しまれている。

・この逸話はあらゆる点で事実と異なっており、現代では創作だと結論付けられているらしい。残念ではあるが、「怒り」によって料理が作り出されたという筋書きはおもしろい。

・ほかの料理でも由来を捏造できないだろうか。


たまごかけご飯の誕生秘話

 明治時代の東京。とある料亭に成金の客がやってきた。客は「卵焼き」を注文し、板前はそれに答えたが、一口食べて曰く「これじゃ焼きすぎだ。卵が台無しだよ」

 腹を立てた板前は、どんぶり飯の上に生卵を割り落として提供した。しかしこれが大ウケ。「卵かけご飯」略して「テエケエジイ(TKG)」として大人気になり、キッコーマン醤油の事業拡大のきっかけになったのである。


・ポテトチップスのシナリオの丸パクリだが、なくはなさそうな気もする。


カレーうどんの誕生秘話

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