「(さらにいくつもの)」2020年1月2日の日記
・『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を観てきた。以前公開されたアニメ映画『この世界の片隅に』をベースに、原作漫画には含まれていたもののカットされていたエピソードを追加して作った長編。
・は~。よかった。泣いた。しかし泣いているどころではない。
・私は基本的に、具体的な映画を好まない傾向がある。特に歴史考証とかどうでもよくて、そのあたりにロマンを感じる感性は乏しい。『この世界の片隅に』は、第二次世界大戦中の広島・呉市の考証をおそろしく緻密に練り上げ、可能な限りリアルな風景・出来事を描いた映画である。観ているだけで執念のこもった作画の気迫が伝わってくる。ただ、私はそういう(歴史に沿ったストーリー作りという)試み自体にはさほど興味を引かれない。にもかかわらず、この映画が私はとても好きだし、その素晴らしさの成立には緻密な考証が絶対に必要だったと思う。
ここから先は
1,473字
/
2画像
スキを押すとランダムな褒め言葉や絵が表示されます。