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「エンタとクイズと時々オトン」2024年7月13日の日記

・動画が出てます。ついにやってしまったな……。

・エンタ芸人になりました。私は「レッドデータ兄丸(あにまる)」という存在しないエンタ芸人を演じました。環境保護を名目にして毒舌を撃ちまくるキャラです。本当の芸名は別にあるコンビの片割れで、ピンネタとしてエンタのために作っているという設定があります。単独のときはエンタ出演ごと自虐気味にイジるようなネタをやってるらしい。そんな奴はいないんだけど。

・そもそもエンタの神様がいつまでも通じると思うなよ。20年前の番組だぞ。まあ、エンタは当時の若者にはとても人気があったんです。そして人気と同じくらいナメられてもいた。名物プロデューサーがいて、その人が芸にめちゃくちゃ口出して大衆受けするようにカスタムしちゃうことで有名だったのだ。そしてエンタでウケると急激に使い潰されたり、エンタ以外の番組に出にくくなったりしてた。なので芸人間ではエンタのオファーが「赤紙」と呼ばれていた、などというまことしやかな噂もあった。

・エンタのすごいところは、やはり徹底的にマス受けを狙った番組作りにある。「あるある」の共感重視のコントと頭に残るリズムネタが大多数。ネタの全てにテロップを入れ、オチのあとには余韻を一切残さず次のコントに切り替える。そう、これ今で言うTikTokなのだ。動画サイトが流行る前からTikTok的なエンタメをやってたのがエンタ。エンタが終わり、ショート動画の時代が来たのは必然だったのかもしれない。

・そんな過去を振り返りながら造形したのが「兄丸」だ。なにしろ私はエンタの神様を録画して、自分の認める芸人のネタだけを繋いだゴールド・ミックスを製作していたくらい真面目にエンタの神様と向き合っていた人間である。あのときの温度感を可能な限り再現した。

・「でかい顔を自撮りアプリで加工」みたいなネタはちょうど倫理観が2005年だと思う。これは手塚のマンガとかの末尾にある「当時の時代状況を鑑みてそのまま収録しました」みたいなものだと思ってほしい。あと合コンネタ。当時エンタを見ていた私は「大人って、合コンばっかりしてるんだなぁ」と思っていた。それくらい合コンあるあるみたいなネタが多かったのだ。

・やるにあたって、当たり前だがネタの練習をしないといけないことに気づいた。ネタ自体は30分くらいでできたんだけど、練習はめっちゃ大変だった。ほんの5分足らずの脚本がぜんぜん覚えられない。演劇筋が落ちてきている……。でもやってみたら特有の高揚感があった。またやりたい。レッドデータ兄丸は二度とやりたくない。


・動画に出てます。QuizKnock主催のクイズ大会にオモコロチャンネルの刺客として出ました。

・わ~~~~~~。

・うわ~~~~~。


・以下、動画の結末に触れてます。

・最後の最後で負けました。伊沢さんやっぱ凄い。さすがクイズ王ですわ~。叶いませんわ。

・……じゃない。いけたわ。正直、今に至ってもなお「あれは勝ててた」と思って歯ぎしりしている。そもそも座組みからいって、単純な知識系クイズだと企画が成立しない→ひらめき重視の企画になることは予想できた。そして実際そうだった。最後の早押しもどちらかといえば「謎解き」に類するようなクイズだ。

・ああいうタイプの問題、今までめっちゃやったことある! 謎解きやってるとかなり頻出のパターンなのだ。でも押せなかった。くぅー。早押しという「場」のプレッシャーに当てられてしまったのは少し、いやかなりあると思う。知識量を度外視しても、伊沢さんにはそこに圧倒的な分がある。それも含めての「クイズ」なんですね……。

・だから未だに「あー、あれは勝ててた……」と何度も思い返している。これは負け惜しみじゃなくて「勝つこともできたはずなのに、なぜお前はあのとき押せなかった?」ということ。自分、やります。もっと謎を解きます。そしてQuizKnockから100万円奪って財政を傾けます。

・クイズもちゃんとやりたいけど、正直競技クイズは範囲が途方もなさすぎて、本気でやろうと思ったらリソースをいくら注ぎ込んでも足りない。モチベーションを維持するのが、私には無理だなぁ~と思っている。頻出1万問くらいは頭に入れられたら面白いだろうな~。


・それはそうと、こうやって初対面の人たちに混ざって参加する機会はめったにないから緊張しましたね。ただ、それは自分がネットカマキリくんだからそうなのかと思ってたら、他のBrightnessに溢れた出演者の方々もみんな気まずそうにモジモジしていたので安心した。みんなそうなんだなぁ~って。なんなら会社員やってるぶん、よその界隈の人と喋る機会は多いほうなのかもしれない。

・そんなモジモジ空間において、先陣を切って場を回してくれたどば師匠さんは本当にすごいなと思った。大幅にカットされてるけどけっこうフリートークもとっていて、そういうときもどば師匠さんが率先して場を和ませたりしてくれていた。シンプルに、偉れー、ああなりたい。と思った。


・楽屋でもお互いに距離を探り合う微妙な緊張感につつまれていた。仮面をつけてスタンバイしていたら、ある出演者の方が近づいてきて「SUSURUさん、今日はよろしくお願いします!」と挨拶してきた。私のことを知らないのは本当にぜんぜん気にならないんだけど、仮面をつけてる状態の自分を「おそらくSUSURUだろう」と判断して声をかけるの賭けすぎて、めちゃくちゃおもしろかった。

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