「働かない村」をつくりたい。
こんにちは、天坂大重郎です。さっそくですが、僕がいつかつくりたいと妄想している「働かない村」について、お話しさせて頂きたいと思います。
そもそも「働かない村」ってなに?ていうか、なんでそんな村をつくりたいと思ったのか?というと、そのとおり働きたくないからです。
実際ぼくは、現在無職です。もっというと、高校を卒業してかれこれ20年以上になりますが、その間ほとんど働いていません。週3日のコールセンターとか、1日4時間の掃除のバイトとか、せいぜいそんな程度です。
そんな程度の仕事で今までどうやって生活してきたのか?というと、風呂なしトイレ共同のアパートに住んで、生活費を切り詰めたりしながら、それでも足りない分は、友人やサラ金から借金をしてやり繰りしていました。ちなみにその借金のせいで、一度自己破産もしています。
10年ほど前に今の妻と出会ってからは、生活費のほとんどを妻に頼ってきました。要はヒモです。母の年金で滞納分の税金を払ったことも、一度や二度じゃありません。
なんでこんなメチャクチャな生活をしてきたか?というと、小説を書くためです。といっても、小説家と呼べるほどの実績はまだ?ありませんが、要は、やりたいことのために、普通の生活を犠牲にしてきたわけです。
しかし昨年、妻がうつ病になって仕事をやめてしまいました。いや、そうなるもっと前から、仕事のストレスで、異常なレベルの高血圧が続いたりしていて、さすがにこれ以上は無理だろうと思ったぼくのほうから、「とにかく今の会社はいったんやめろ」といって、ほとんど無理やり仕事をやめさせました。
そう、もう自分が腹を決めて働くしかないと思ったぼくは、昨年末に東京のある会社に就職しました。本当は、最低でも2~3年は続けて、100万くらい貯金するつもりでした。さらにその間に、妻を旅行につれて行ったりもしたかったのですが、一カ月が過ぎた頃くらいから、会社にいくのが嫌になって、結局一か月半くらいで辞めてしまいました。
一応断っておきますが、小説を書きたくて辞めたわけではありません。実際、働きながらでも書けるくらい、小説のほうはぼくの中でひと区切りがついていました。小説とかやりたいことに関係なく、もう仕事はしたくないと思ったのです。というのも、その会社でやっている仕事が、僕にとっては意味がないように思えました。何のためにこんなことをするのか?と思いはじめたら、その会社にいる人たちが、死人かそうじゃないふりをしているようにしか思えなくなってきました。
いえ、その会社だけではありません。世の中には意味がない会社や仕事が多すぎるように思います。ホリエモンの愛称で知られる堀江さんが「99%の会社はいらない」と、一見過激すぎるような発言をされていますが、実際のところ本当にそうかもしれません。
たとえば、コンビニ、歯医者、美容室、整骨院などもそうですが、どう考えても多すぎます。地域によっては、数十メートルに2~3件の割合で、コンビニや歯医者があったりします。家やマンションにしても、これだけ全国で空き家があまって問題になっているのに、次々と新しいものが建てられています。食べ物にしても、ほとんど廃棄処分されるのがわかっているのに、その都度大量につくられるのはなぜでしょう?
そもそも食事は、一日一食か、せいぜい二食くらいのほうが、むしろ体に良いそうです。というのも、食事量を減らすと、内臓の負担が減って、疲れにくくなるからです。睡眠時間も少なくて済むようになります。さらに、少食には性欲を抑える効果もあるので、浮気や性犯罪の防止策としても、少食を推奨するべきだろうと個人的には思っています。そもそも、朝ごはんを食べる習慣が広がったのは、エジソンがトースターを発明したからとも言われています。
つまり、食品会社やそれに関わる他の会社がお金を稼ぐために、私たちは毎日無理やり三食食べさせられているのです。しかも、添加物にまみれた食品を、です。そのせいで、糖尿病や高血圧になって病院に通い、薬を飲み、医療保険にもはいって……という人間の体にとってむしろ害でしかない負のサイクルを、いわば押し付けられているのです。ピラミッドの壁画には、「われわれは食べる量の4分の1で生き、残りの4分の3は医者のために食べる」と書かれているそうですが、だとしたら、食品業界と医療業界が実は裏で繋がっていたとしても、不思議ではありません。
こんなに空き家があまっているのに、わざわざ新しい家やマンションをつくり続けることにしても同じです。建築会社や不動産会社が、自分たちの生活や雇用のために、たくさんお金を稼がなければならないからです。そのまま放っておけば30年ももたないような家を35年ローンで売りつけたり、将来の修繕費が家賃より高くなるかもしれないタワーマンションを執拗に推し進めたりする彼らは、紛れもない詐欺集団です。
このように、あらゆる仕事を突き詰めて考えていくと、実はほとんどの仕事が、「誰かのため」とか「何かのため」どころか、誰かや何かの「迷惑」や「害」になってしまっている、ということがわかってきます。ほとんどの会社が、お金を稼ぐために、無駄な仕事やサービスをわざわざつくっているのです。
たぶんあなたがしている仕事もそうでしょう。一見そうでないように思える仕事にしても、必ずしも毎日する必要はない(過剰な)とか。あるいは、あなたの会社で提供しているサービスなりを利用している人たちが、自分たちの仕事をやめてしまえば、わざわざそのサービスを利用しようと思うでしょうか?家族うちだけでは、時間や人手が足りない……だから重宝されているだけでしょう。専門職といっても、時間と勉強する気持ちさえあれば、家族うちで何とかなるものがほとんどだろうと思います。
あなたが仕事へのやりがいを持てず、「何のために働いているのか?」がわからなくなるのは、そのためです。結局、やろうと思えば誰にでもできる、大したことのない、人間として誇りをもてない仕事だからです。
別にぼくは働きたくないわけではありません。それどころか、皆さん以上に働いているつもりです。こうしてしゃべったり、そのために書いたり考えたりを、ぼくは起きている間中ずっとしています。それがただ、お金になっていないだけです。
ちなみに、休憩はほとんどありません。僕にとっての休憩は、運動と家事をすることです。妻とお酒を飲みながらも、ずっとアレコレ考えています。時々、アマゾンプライムで、ドラゴンボールかスラムダンクをダラダラみてしまうこともありますが、そんなことは半年に一回くらいです。
そもそも、「働かない村」といっても、そのとおり完全に「働かない」わけにはいきません。自給自足にしても、「働く」ことにはなります。もちろん、最低限の現金収入も必要です。結局なにが言いたいかというと、人間の良心にそぐわない、無駄な労働はしたくないということです。食べる必要のないものを食べ、住む必要のない家に住むために、する必要のない仕事をするのが嫌なだけです。
定年退職をしたある九州のお父さんが、「ワシの人生って、いったい何やったちゃろうねえ……」と言いながら俯いていたと、最近読んだブログにありましたが、つまりそのお父さんは、人間としての良心を殺し続けてきたのでしょう。だからといって、そのお父さんを批判する気持ちになれないのは、誰もが自分の良心を殺して、無意味な我慢をしなければならない時代だったからです。
しかし、無意味な我慢をする時代はもう終わりです。これからは自分の良心に従って生きる時代です。いや、むしろそうしなければ、取り残されてしまうかもしれません。というのも、我慢を強いて行われる仕事はいわゆる単純作業なので、徐々に機械化(AI化)されていくからです。つまり、これから先も仕事を続けたいなら、自分の良心に従って、いったん今の仕事を辞めてしまったほうが良いかもしれません。もしくは、今後の仕事のやり方というか、自分の良心にそった仕事は何か?人の役に立つとはどういうことか?を真剣に考えていけば、道は拓けるだろうと思います。
「働かない村」では、誰もが自分の良心に従って行動できる環境をつくっていきたいと思います。もっとわかりやすくいえば、それぞれの好きなことや特技をもちよって、好きだからやる、得意だからやる、困っているから助ける……という純粋な人間感情だけで、村全体が正常に回ることを目指していきたいと思っています。
そう、「働かない村」ではなく、正しくは「働かされない村」です。それぞれの良心を信じて、その自立をお互いに支援し合いながら、共存共栄(きょうぞんきょうえい)のあるべき形をみんなでつくっていきたいというのが、ぼくの理想です。
以上。ご清聴ありがとうございました。(パチパチパチ~👏)
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