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2024年5月締め請求書のお手紙

私たちデザインモリコネクションは、陶磁器デザイナー・森正洋さんのデザインした製品の卸売を主な活動としていて、毎月、お取り扱いいただくショップのみなさまへ請求書をお送りしています。
ふと思い立って、2021年9月分から、請求書を発送する際、お手紙を同封するようにしました。その時々に思ったことなどを書いています。何を書いたか保管しておく意味もあり、noteに置いておきます。
請求書をデジタル化した方がいいんだろうけど、その場合、こういうお手紙をどういう形でつけたら良いのか、悩ましいところ。


今月は最近発売された気になる音楽について、書こうと思います。今どき、大抵の音楽はサブスクリプション(定額サービス)もしくはYouTubeなどでも聴けてしまうものですし、それらのサービスで聴くこともありますが、時々はCDを買って車で聴きます。買うかどうかの検討がてら箇条書きしてみます。

Kamasi Washington「Fearless Movement」
アメリカのサックス奏者のニューアルバム。2015年の「Epic」が2枚組、2018年の「Heaven and Earth」が3枚組(3枚目はジャケットを切らないと出てこない隠しディスク仕様)、今回は2枚組。いつも壮大で大作。

Jordan Rakei「The Loop」
オーストラリア出身、ロンドン在住のシンガーソングライターのニューアルバム。最初はネオソウルとか言われていたようで、たしかにそんな感じもありつつ、最近はradioheadみたいな雰囲気もある気がします。

Kiefer Trio「Something For Real」
ロサンゼルスのピアニスト・ビートメイカーが、ベース・ドラムとのトリオ編成で録音したライブアルバム。以前のスタジオアルバムだと、ちょっとオシャレっぽいジャズ+ヒップホップという感じなのですが(これはこれで良いけど)、bandcampで少し聴いてみると、トリオ編成でのライブはジャズの熱量・勢いが感じられて素敵。6月に、このトリオで来日ライブがあるようです。ビルボード東京と大阪。よく調べてみると、CDではなくデジタルのみのリリースでした。そのうち日本のレーベルがCDかレコード化するような気がします。

Jasmine Myra「Rising」
いつだったかもご紹介した、イギリスのサックス/フルート奏者/作曲家のセカンドアルバム。ファーストアルバムは出た当時、日本では入手しにくかったのですが、今回は日本盤もある模様。同時にファーストアルバムも新たに日本に流通するようです。私はbandcampからレーベルに直接注文して、先日届きました。たしかオーストリアから発送されていたような。相変わらずの涼しげな楽曲。

Four Tet「Three」
3月に出ていたのに最近気づきました。イギリスのミュージシャン、キーラン・ヘブデンのソロユニット。お母さんが南アフリカ系インド人とのこと。EP「Morning/Evening」あたりからインドっぽいメロディも取り入れたりしていて、面白いです。ジャンルとしてはエレクトロニカとかテクノとかいうのか。youtubeで聴いてみたところ、今回はゆっくりめのビートの曲が多そうで、1曲目なんかイギリスの二人組ユニットBoards of Canadaを思い出しました。

Julius Rodriguez「Evergreen」
アメリカのピアニスト・ドラマー・作曲家のメジャー・セカンドアルバム。6月発売で、いまは1曲目「Mission Statement」がyoutubeなどで公開されています。いちおうジャズの人だと思うのですが、この新曲の打ち込みっぽいピアノのフレーズで驚きました。MIDI音源みたいな。MVも、90年代後半、深夜の音楽番組で流れていたような感じで、いまの感覚でいろんな音楽が混ぜ合わされているんでしょうね。後半50秒くらい、なぜかアンビエントになって、突然途切れるように終わる。これはアルバムが楽しみです。

J Foerster & N Kramer / Habitat I + II
最近、2枚のアルバムをセットにして日本盤が出たもの。元々は2021年と2023年のリリース。ベルリン在住の作曲家Niklas Kramerとパーカッション奏者Joda Foersterの共作で、イタリアの建築家エットレ・ソットサスのドローイングからインスピレーションを得た環境音楽とのこと。「雨と音楽」というCD屋さんのメールマガジンで知りました。bandcampで聴いてみると、音の柔らかさも良いですが、「環境音楽」なので当然ながら派手な展開もなく、淡々と時間が過ぎていくのが素敵です。聴いたそばから忘れていく音楽。80年代・90年代の日本の環境音楽が世界的にも注目されていて、その流れを汲む音楽のようです。

Gastr del Sol「We Have Dozens of Titles」
アメリカの音楽家David GrubbsとJim O'Rourkeによるユニットの過去の未発表音源を集めたもの。1997年に解散とのことなので、それから27年経っている。2000年頃、最後のアルバム「Camoufleur」を良く聴いていて、また聴いてみようかなと思います。Jim O'RourkeやTORTOISEなど、当時、シカゴ音響派と呼ばれていた音楽は、高校から大学に入るくらいのタイミングで「歌のない音楽」を好きになったきっかけなので、今でも思い入れがあります。

以前にも書きましたが、本をたくさん持っているのに加え、CDもサンテナ(陶磁器を入れるコンテナ)5つ分くらいは持っていて、追々、CDも整理したいところです・・。本とCDのお店をやるのも楽しそうですね。

2024.5.31

デザインモリコネクション
小田寛一郎

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