メイドインアビスのナナチの匂いを再現することを試みた

1. 概要

ナナチといえば、挙げればキリがないくらい様々な魅力を持っていることは言うまでもないのだが、その中でもしばしば作中で取り上げられるのが匂いだ。

ナナチ匂い

マジカジャ

ナナチの特徴とも言うべき甘く香ばしい匂いだが、当然ながら公式のナナチぬいぐるみにはこの匂いはついていない。であるならば、これは購入した側が匂いをつけるしかないということになる。それを考慮してナナチを2体お迎えしたのだ。これで1体は自由に実験に使うことができる。きっとボンドルドだってナナチが複数いれば1体以外は様々な実験の対象にするに違いないのだ。

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▲今回は左側のナナチに協力していただきますよ。

そんなわけでナナチの匂いがどういうものなのか想像し、その匂いをつけるためのものを用意することにした。

2. 使用する匂い

色々考えた結果、これら4つの匂いを混ぜ合わせることにした。

i. 女の子の匂い

そもそもナナチは現時点で性別不明なのにこんな匂いを使っていいのか?と思う方もいるだろう。私もそう思う。つくしあきひと先生も場合によってはマジ切れするかもしれない。しかし男の子の乳首に関するつくし先生の評を見る限り、小さい男の子が女の子の特徴を持っていることを魅力だと思っているフシがあるので、仮にナナチが男の子だったとしても女の子の匂いがしていいのだろう。祝福の力でそうなっていても何の不思議もない。

若い女性の特徴的な匂いはラクトンC10およびラクトンC11という成分によるものらしい。これらを補うためのボディソープなどは売られているが、この成分そのものを得るのは難しそうだった。そんなわけでそれぞれの匂いという切り口で再現を試みることに。ラクトンC10はキンモクセイの香り、ラクトンC11はココナッツの香りに近いという情報があったので、キンモクセイ、ココナッツの精油をもってこれを代替することにした。

ii. 猫の匂い

ナナチはうさ耳じゃないか、猫ではない。というツッコミもあるだろうが、ウサギの匂いはピンと来ないのに対し、猫の匂いは想像がつくし、確かにいい匂いがする。「小動物のいい匂い」を再現するために採用することにした。猫の匂いとはなんとも抽象的だが、これはお日様の匂いに近い、という意見が多いようだ。いわゆる「お日様の匂い」は主にアルデヒド、脂肪酸、アルコールが洗濯物が干された際などに発生して感じるものらしい。アルコール以外は入手が難しく、アルデヒドは毒性があるということもあり、またも代替手段を探すことに(すでに猫の匂いをお日様の匂いで代替しているのだが)。で、「ふわりおひさまの香り」というファブリーズがあったのだが、これは既に廃盤になっており、またリニューアル時に似ても似つかない匂いになってしまっているというレビューがあった。代わりに、「あらいたてのお洗濯の香り」はお日様の匂いに近いというレビューがあったのでこれを使うことにした。もはや猫の匂いから大分離れてしまっているがしょうがない。他に方法はない。

iii. 肉の焼けた匂い

「香ばしい」という表現を使う際にまず思い浮かぶのがこれだろう。この匂いについてはまずどのような理屈で発生しているのか調べてもよく分からず、それを再現する手段が思いつかなかった。しかし、実際に肉を焼いてその煙でナナチを燻せばその臭いがつくことに気づいたのでそうすることにした。

iv. アンモニア

決していい臭いではないが、衛生面など考えるとわずかにこの臭いがしても不思議ではない。水浴び場が近くにあったアジトにいた時ならともかく、旅をしていればどうしても不衛生になるだろう。加えて、動物っぽさが出るのではないかと思いアクセントとして採用することにした。なお、スカトールという便(大きい方)の臭いも、薄めるとジャスミンの匂いになるということでなんとも興味深く採用を考えたが、手に入れる手段がなかった。

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▲ファブリーズを入れ忘れたことに今気づいた。

3. 実験

まずは肉を焼いてナナチを燻すところから始める。味などつけずそのまま焼いてその臭いをナナチに付着させる。肉汁が出てきているのを見て、これをスプレーに混ぜたらどうかという考えが一瞬頭をよぎったが、流石にベタベタになってしまうことが容易に予想できたのでやめた。肉が十分に焼けたので火を止めて確認する。一応臭いがついた…のか?あまり変わっていないようにも思える。

次にアンモニア水を虫刺されにも使用できるとされている5倍に希釈する。元が10%なので2%のアンモニア水ということになる。希釈前の臭いをかいでみたがくさいというより鼻が痛いというレベルだったのでこのままでは流石に使えない。触れるとまずいのでゴム手袋をして作業する。

次に薄めたアンモニア、ファブリーズ、2種の精油を合わせていく。ここにきて用意した試験管が一つしかないことが響く。使ってないコップや適当なお皿を用意してファブリーズや精油をこまごめピペットで吸い取れる状態にしておく。かき混ぜる棒も用意していなかった。仕方がないのでこまごめピペットでそのままかき混ぜる。ココナッツの精油はファブリーズやキンモクセイに比べてあまりにも支配的すぎる強い香りを持っていた。少なめにする必要がある。

匂いを確認しながらバランスをとっていく。最終的に、ファブリーズ、キンモクセイ、ココナッツ、アンモニア水(2%)の割合が80:2:1:40になるようにした。

出来上がったものをスプレーボトルに入れ、ナナチに吹きかけていく。

先の画像では色々と部位によって匂いが違うことが示されていたが、私には濃さでしか差をつけることができない。腋などは吹き付ける回数を多くすることで少しでもナナチに近づけることに。ただ、陰部についてはアンモニア(希釈していない)を一滴スプレーボトルに入れて濃度を高めた。割合が滅茶苦茶になってしまったが調整するのが面倒だった。

アンモニア臭は吹き付けた直後は強烈に臭ったが、少し経つと甘い匂いが支配的になった。揮発性が高すぎるのだろうか。

最後に軽くドライヤーをかけて乾かす。

4. 実験結果

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▲完成品。見た目が特に変わっていないので何も伝わらない。

出来上がったナナチの匂いを嗅いでみる。…!度し難い…!抗い難いのは間違いない。甘い香りはとても素晴らしい。しかし、「香ばしさ」は感じられない。これはナナチなのか?あと、アンモニアをかなり強めにしたはずの陰部も、こうして文章を書いているころにはほぼ甘い匂いだけになってしまっていた。調子に乗って嗅ぎまくっていたら頭痛がしてきた。アンモニアが残っているのだろうか。ほぼ甘い匂いだけになっているので動物という感じはあまりない。祝福の子はこれくらい人間、動物離れした匂いになるのだろうか?自分の中のイメージだと流石にこうはならない。

これは、ナナチではない寄りな気がする。ただ、もし元のぬいぐるみとこの匂い付きぬいぐるみが並べて売られてあったら、こちらを選ぶだろう(自分で匂いをつけようとしないという前提であれば)。

5. 反省点

・肉はステーキ用のものを選ぶべきだった。

切り落としはすぐに焼けてしまうため、厚い肉を選ぶことでより長時間燻すべきだった。また、香ばしい匂いの与え方をもう少し工夫すべきかもしれない。もっと他にいい方法はあったのではないか。

・アンモニアの揮発性が極めて高いということを甘く見ていた。

臭いを残存させるには何かしらの工夫が必要と思われる。現時点では特に思いつかない。とはいえそもそもアンモニアにこだわる必要があるのか?と言われるとない気もする。

・もう少し水で薄めるべきだった。

近くで嗅ぐとかなり強い匂いなのでくらくらする。また、全体的に匂いが強いことから、部位ごとの差は全く感じられなくなってしまった。

6. まとめ

思いつきでやってみたが、元の状態よりいいかな?と思える程度に仕上がったのは良かった。

これを見たナナチファン、メイドインアビスファンのあなたも、ぜひあなただけのナナチの匂いを見つけて、再現してほしい。より優れた匂いを見つけてほしい。

あと、もし公式でそういった匂いのスプレーなどの商品がでたら買う(あと1/1サイズのぬいぐるみも欲しい)のでお願いします。

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