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第三回

どーも。今回は映画「グリーンブック」です。

この作品は私が今まで観たこの世の映画の中で1番好きな作品です。
ご家庭でご視聴される方は必ずケンタッキーフライドチキンをお手元にご用意を。この工程を忘れると観終わったあとに強い副作用に襲われますのでご注意ください。

ストーリー 

舞台は1960年代アメリカ。まだ人種差別が根強く残っていた時代です。ナイトクラブの用心棒を務めていたトニーは、ある日「神の技」と言われる天才黒人ピアニストドン・シャリーの運転手としてスカウトを受けます。ドン・シャリーは人種差別の色濃い地域での演奏ツアーを催行。黒人用旅行ガイドブック「グリーンブック」を手に、ツアー成功を目指します。  130分

この作品は2019年上映され、
アカデミー賞3部門(作品賞、脚本賞、助演男優賞)
ゴールデングローブ賞(作品賞、脚本賞、助演男優賞)
を受賞するなど、高い評価を受けました。


この作品の素晴らしいと思う点を語らせていただきます。

トニー・バロレンガ(リップ)

この物語の主人公。イタリアの血を持つ白人。
腕っぷしと口の巧さが自慢のトラブルシューターとしてナイトクラブの用心棒を務めていました。

粗暴な性格に見えて、家族をめちゃくちゃ大事にしてます。一言でいうとジャイアンです。

作中序盤の彼は人種による偏見を持っていますが、
その偏見を超え、ドン・シャーリーを1人の人間として認めていく様、また人間として成長していく様に注目です。

ドン・シャーリー

神の技と称賛されたピアノで成功を納めたミュージシャン。大統領の前でも演奏したことがあり、大豪邸に住んでます。
またそれに相応しい教養と品性も持ち合わせておりますが、世間知らずな一面もあります。

傷付けられる尊厳と戦うシャーリーの孤高な姿に心打たれます。


名コンビ

品性のドン・シャリーと豪快なトニー・リップ。
繊細なドン・シャリーと下品なトニー・リップ。

この2人のデコボココンビ感が最高です。

はじめは人種や文化の違いにより相容れない2人でしたが、
お互いがお互いにないものに対してリスペクトし、
お互いのお互いにないものから学び成長していく。
次第に2人の関係は立場や人種を超えて、友情としてまさに理想の関係性と言えるほどになります。

言ってしまえば大ベタな展開なんですが、そのベタさがベタに最高です。

ダウンタウン、サンドウィッチマン、宮川大輔花子に並ぶ名コンビと言っても過言ではありません。

名シーン

この映画について語る上で絶対紹介したいシーンがございます。


ストーリーはしっくりこないけどあのワンシーンが観たいが為に観ちゃう映画ってありませんか?
それは衝撃的なシーンだったり、何でもない繋ぎのシーンだったり、映画によって様々ですが、
そんなワンシーンがあるというのは、素晴らしい映画すべてに共通することだと思います。
「映画史に残る〜」とはよく耳にしますが、映画史なんてものをあまり知らない私が「映画史に残る名シーンだ」とはっきり感じたのがこちらです。

それはツアーの移動中、2人が車内でケンタッキーフライドチキンを頬張るシーン。
シャーリーは幼い頃から成功を収め、裕福な暮らしをしていたいわゆるボンボン。ファストフードに触れたことなどなく、トニーのストリート仕込みの豪快な食べ方に戸惑いつつも、初めての文化を受け入れていきます。

このシーンは物語の本筋に大きく関わるシーンではございません。いわゆるコメディパート、日常シーン、というやつですが、2人の間にあった距離が初めて縮まったように思えた印象的なシーンです。

そして画が素晴らしい。
エメラルドブルーの車に
マッチョで粗暴な運転手
上品な身なりをしたピアニスト
そしてその2人の手にはケンタッキー

ボキャブラリーが壊滅的で恐縮ですがなんかイイですよね。

はじめにも申しましたが、このときに手元にケンタッキーフライドチキンがないと禁断症状を起こしかねません。危険ですから必ず忘れないようにしましょう。


以上おすすめポイントを紹介させていただきました。

人種差別をテーマに2人の友情や葛藤を描いた今作。
アップダウンの激しいジェットコースターのような展開や大どんでん返しがある訳ではございませんが
コメディと緊張感のバランスが素晴らしく、
不思議と130分という時間が長く感じない心地の良い映画でございます。

まだまだ気の抜けない感染症対策、そのお供にぜひお選びいただきたい一作です。

貴重なお時間いただきましてありがとうございます。







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