見出し画像

インプレスグループの本が視覚障害者向け電子図書館「アクセシブルライブラリー」で読めるように

2023年6月30日、インプレスホールディングスは、メディアドゥが運営する視覚障害者のための電子図書館サービス「アクセシブルライブラリー」に参加し、インプレスグループ各社が刊行する電子書籍のうち1278点を提供すると発表した。

視覚障害者のための電子図書館サービス

メディアドゥのアクセシブルライブラリーは、視覚障害者が電子書籍を音声で利用できるようにした電子図書館サービスだ。『D for Good!』でも、以下の記事で紹介している。

今回、インプレスグループの7社(インプレス、リットーミュージック、エムディエヌコーポレーション、山と溪谷社、近代科学社、天夢人、ICE)が参加し、第1弾として電子書籍1278点を提供する(プレスリリースPDF)。

インプレス・サステナブルラボが関わっている『インターネット白書』と『SDGs白書』の両シリーズからも以下が提供されている。

  • 『SDGs白書2022 人新世の脅威に立ち向かう!』

  • 『SDGs白書2019』

  • 『インターネット白書2023 分断する世界とインターネットガバナンス』

  • 『インターネット白書2022 デジタルツイン実現への道』

  • 『インターネット白書2021 ポストコロナのDX戦略』

  • 『インターネット白書2020 5Gの先にある世界』

  • 『インターネット白書2019 デジタルファースト社会への大転換』

  • 『インターネット白書2017 IoTが生み出す新たなリアル市場』

  • 『インターネット白書2016 20年記念特別版』

インプレスグループ7社の参加により、アクセシブルライブラリーの協力出版者は13社となった(7月11日時点)。また、導入例は16自治体・図書館と、こちらも少しずつではあるが着実に増えている。

権利者の理解と協力を期待

アクセシブルライブラリーは、リフロー形式の電子書籍ファイルを合成音声で読み上げることで、視覚障害者でも音声で読むことができるようになっている。出版者側では、対応したデータを用意することに加え、提供の許諾を筆者などの権利者から得る必要がある。正直、ビジネス的な優先度は高くないかもしれないが、社会的意義のある取り組みとして、協力する権利者と出版社がさらに増えることを期待したい。



文:仲里 淳
インプレス・サステナブルラボ 研究員。フリーランスのライター/編集者として『インターネット白書』『SDGs白書』にも参加。

+++

インプレスホールディングスの研究組織であるインプレス・サステナブルラボでは「D for Good!」や「インターネット白書ARCHIVES」の共同運営のほか、年鑑書籍『SDGs白書』と『インターネット白書』の企画編集を行っています。どちらも紙書籍と電子書籍にて好評発売中です。